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Googleが、マルウエア「Triada」についての情報を公開しました。
「Triada」は、2016年ごろから登場し、端末内部に入り込んだのち、一定期間が過ぎた頃に活動を開始するいわゆる「トロイの木馬」と呼ばれるマルウエアでした。
「Triada」は、入り込んだ端末の管理者権限を不正に取得し、不正なアプリをインストールさせたり、スパム広告を表示する等の悪戯を働きましたが、Googleの様々な対応策によって駆逐され、脅威はなくなったと考えられていました。
しかし、再び2017年ごろに発見された新型の「Triada」は非常に悪い方向へ進化していました。
つまり、新型の「Triada」は、ユーザーが新品のAndroidスマホを購入した時点ですでに端末内に潜んでおり、それまでの何らかの経路で不正インストールされた「トロイの木馬」であったものが、端末出荷時にはすでにインストールされている「バックドア」となっていたのです。
※バックドアとは
本来パスワードなどで保護されているはずの端末を、パスワードなどの入力不要で「無許可」で使用できるようにするセキュリティ・ホールの事で、本来のパスワードが必要な「正門」ではなく、無許可・ノーチェックで端末内に入り込める「裏口」をユーザーが購入前のAndroidスマホに設けていたと言う事です。
Appleは、全てのパーツ・部品、ソフトウエアを自社開発していますが、低価格・大量生産が特徴のAndroidスマホは、パーツメーカーや、ソフトウエア開発会社の製品を購入しています。
Androidスマホは、購入したパーツやソフトウエアを組合わせる事で端末を完成させている場合があり、「Triada」はパーツやソフトウエア段階から潜んでおり、新品端末として完成したAndroidスマホにはじめから存在していたということのようです。
そもそも、指紋や顔認証のシステムを製造しているメーカーの段階で汚染されていれば、組み立てられたAndroidがはじめからマルウエアがプリインストールされている状態も充分にあり得ます。
すでにGoogle側でバックドア「Triada」に対する対応が完了した事から、今回の発表・公開に至ったようですが、「WWDC 2019」で発表された、「Sign in with Apple」や、「Find My」も含めて、セキュリティを重視したいなら、選択肢はiPhone一択と言えるのかもしれません。
このニュースを読んだAndroidユーザーは得体のしれぬ不安感や気味の悪さを感じるかもしれませんが、幸いにも、iPhoneユーザーは「iPhoneで良かった」と思うに違いありません。