昨年7月よりソフトバンクグループの傘下となったLINEモバイルから、「au回線を使ったサービスの提供」を始めると発表がありました。すべての携帯電話会社の回線が利用できるようになると、いったいどのようなメリットが有るのでしょうか。
LINEモバイルだけではなく大手格安SIM事業者は、なぜドコモ、ソフトバンク、auとすべての携帯電話会社の回線を借用し、サービス提供をするのでしょうか。
その理由は携帯電話会社から購入したスマートフォンにかかっている「SIMロック」にあります。
SIMロックはスマートフォンを発売している携帯電話会社以外のSIMカードを、認識させないという仕組みです。
格安SIM事業者は、スマートフォンを利用するため必要な設備やSIMカードなどを、携帯電話会社から借用してサービスを提供しています。
そのためSIMロックの影響をモロに受けてしまい、「月額料金抑えるために、格安SIMに乗り換えたけど使えない」ってことになりかねません。
そんな時、以前契約していた携帯電話会社から購入したスマートフォンを利用して、格安SIMに乗り換えても「使えない!」ってことがないように、全部の携帯電話会社のサービスを用意しておけばいいわけです。
SIMロックの条件は「スマートフォンを発売している携帯電話会社以外は使えない」です。逆に考えれば「スマートフォンを購入した時の携帯電話会社であれば使える」ということになります。
すべての携帯電話会社の回線をサービスとして提供すれば、SIMロックの影響で利用できないということはありませんね。
格安SIM事業者は出来る限りコストを削減し、月額料金を低価格で提供しています。そのため契約方法もオンラインのみや、月額料金の支払い方法もクレジットカードだけだったりします。
そして大きな違いは携帯電話会社のように、販売や契約、修理の受付を行える店舗運営をしていない点です。
本当に一部の格安SIM事業者しか、店舗経営をしていません。その中でもLINEモバイルは家電量販店の一部に受付できる窓口を設け、音声SIMとSMS付データSIMは契約即日から使い始めることができます。
MNPの受付も可能ですが、解約やプラン変更などの手続きはできないので、その場合はオンラインでの対応となります。
LINEモバイルといえば、LINEやTwitter、FacebookなどのSNSを利用した際に消費されるデータ通信量をカウントしないサービスで、一躍有名になったといっても過言ではない事業者です。
今では、NETFLIXやYouTubeといった動画サイトや、Apple MusicやLINE MUSICなどもカウントフリーの対象となるプランを提供している事業者も少なくありません。スマートフォンを利用している中で、何に利用している時間が最も長いかを把握して、LINEやTwitterの利用が長いのであれば適切なプランを選んで賢く節約してみてはいかがでしょうか。
そうすればデータ通信のために20GBや30GBといった大容量プランを契約する必要がありません。もしあなたが「LINEだけしか使わないから」というのであれば、LINEモバイルのLINEフリープランで、データ通信のみなら500円/月、携帯電話として通話にも利用したいとなれば1,200円/月で利用することができます。
魅力いっぱいのLINEモバイルですが、今回のau回線を使ったサービスは今夏からスタートとなっていて詳細については4月に発表するとしています。月額料金やオプション内容などのサービスについては、既存のドコモやソフトバンク回線と同じようになるでしょう。そうなると気になってしまうのは回線速度ではないでしょうか。
ソフトバンク回線を利用したサービスはソフトバンクグループへの参画もあったため、格安SIMサービスの中ではかなりの通信速度でサービスを開始しています。今度のau回線提供開始時では同じようなスタートダッシュは、望めないかもしれません。速度についてはあまり期待できないかもしれませんが、3つのキャリアでSIMロックの影響を受けることもなく、上手に賢く節約できる格安SIMサービスデビューをLINEモバイルで飾ってもいいかもしれませんね。
source:LINE MOBILE
source:engadget
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