2018年12月に開催された、スマホ決済PayPayの「100億円あげちゃうキャンペーン」をはじめ、キャンペーンを契機にスマホ決済、QRコード決済を利用するようになったユーザーは筆者を含め少なくないはずです。
リエールファクトリーによれば、「何をきっかけにコード決済を利用し始めたか」を調査したところ、最もキャンペーンによって決済サービスを利用し始めた人の割合が大きかったのは「PayPay」だったとBCN+Rが伝えています。
ただし、利用開始した人の割合は多くなく、最も多かったPayPayで7%、LINE Payは3%、楽天ペイは4%に過ぎず、大半の85%の人はキャンペーンの存在自体を知らないと回答しています。
確かに筆者のようにモバイル関連全般に興味があれば別ですが、周囲にはあまり「○○ペイ」を使っている人は多くありませんし、そもそも、「○○ペイって何?知らないな」という人が多いのも実感として分かります。
「普段の支払いで利用したことのあるサービス」を調べたところ、夫も多かったのは「現金」でした。
次いで「クレジットカード」、「交通系ICカード(Suica/Pasmo)」、「nanaco・WAON」の電子マネー、「デビッドカード」と続き、スマホ決済では、NTTドコモの「D払い」が8番目にやっと顔をだし31%の割合でした。
さらに、「コード決済に対する印象は?」に対して、32%が「不正利用が怖い」、23%が「使えるお店が分からない」と回答しており、BCN+Rは、「認知度は増しているものの、利用率が高くない要因の1つはコード決済に対する(良くない)印象だ」としています。
「不正利用が怖い」というイメージは、やはり、PayPayの「100億円あげちゃうキャンペーン」によってそうした印象を持った人が少なくなかった事は容易に想像できますが、そうした印象が、他のコード決済や、引いてはキャッシュレス決済そのものに拡大してしまう可能性もありそうです。
ただ一方では、「還元率が高くてお得」13%、「現金を持たなくても良くて便利」16%等、コード決済利用に前向きな意見も見られるので、問題は、利便性や手軽さ等と共に、安全性やセキュリティの高さなどを、どう訴求してゆくかにかかっているように感じます。
筆者の感覚で言えば、安全性さえ担保できれば、実質2割引で買い物ができる機会をみすみす見逃す人はあまりいないと思うので、その辺りが普及への鍵ではないかと思います。
source:bcnretail.com
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