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【格安SIM】日本通信 b-mobile 徹底解説&比較

目次

今回の徹底解説は、MVNOの老舗中の老舗「日本通信」と、その通信ブランドである「b-mobile」を取り上げます。

日本通信やb-mobileってあまり聞かない名前だけど、どのようなサービスなのか、お勧め度はどのぐらいなのか等々、良い処も悪い処も、徹底的に解説します。

日本通信ってどんな会社

実は、日本通信は格安通信業界では重要な会社です。

格安通信サービスは、MVNO=Mobile Virtual Network Operator(仮想移動体通信事業者)が大手キャリア3社から通信回線を借り受けて提供する割安なモバイル通信サービスだと言う事はご存知だと思いますが、日本通信は、そのMVNOの草分け~つまり日本最初のMVNOなのです。

日本通信自身は、1996年5月に法人向けの移動体通信プロバイダーとして創業され、翌1997年には、法人向けの携帯電話サービスの提供を開始、2000年には「bモバイル」の商標の使用を開始し、2001年10月には、当時の「DDIポケット」(ワイモバイル)のPHS網を借りたデータ通信サービスを開始し他事により、日本初のMVNOとなりました。

その後、NTTドコモのFOMAかいせんハイスピード網を使用した「bモバイル3G」の提供を開始、さらに、2010年には、SIM単体を購入する事によってドコモの3Gデータ通信サービスが利用できる「b-mobile SIM」を発売しました。

この事により、現在の格安通信サービス=格安SIMのスタイル、つまり、大手キャリア以外からSIMを貸与される事で通信サービスを割安な料金で利用する事ができるスタイルが出来上がったと言えます。

こうした初期の活躍と裏腹に、多くのMVNOが格安通信事業に乗り出してくると、徐々に通信サービスの魅力を失ってゆき、「b-mobile」は通信速度が遅いSIMの代名詞のようになり、一時期の日本通信は過去の輝きを失いつつありました。

しかし、2017年3月、国内初のSoftbank網を使った汎用格安通信サービス(※)を開始すると共に、特徴的な従量課金制プランや、MVNOとしては速い通信速度などを売り物に、日本通信b-mobileは再評価されるに至っています。

現時点で、Y!mobile及びUQmobileのキャリア系格安通信会社を除けば、独立系MVNOの中ではトップクラスの通信速度と安定性を誇っています。

b-mobileとは

「b-mobile」は、日本通信が2000年に初めて使用した通信ブランドの名称で、現在でも日本通信のモバイル通信サービスは「b-mobile」としてとして提供されている、伝統ある通信ブランド名です。

これまで、b-mobileブランドで、様々なサービスやプランが提供されてきましたが、現在の日本通信は、基本的に3種類の料金プランを展開しています。

音声通話機能付きプランの「990 ジャストフィットSIM」と、データ専用プラン「190 Pad SIM」を【b-mobile S】というブランドに統一し、さらに、最低利用期間や、解約金のない「Start Plan」を【b-mobile】ブランドで提供しています。

日本通信には、他の格安通信会社と比較するとかなり詳しく自社について紹介したWEBを持っているのですが、残念ながら、なぜ日本通信という会社が「b」モバイルなのかについては記載が見当たりませんでした。

また、初めてSoftbank回線サービスを【b-mobile S】のブランドで提供開始した際には、「Softbank」の「S」だと誰もが思ったのですが、その後追加したドコモ回線も「S」ブランドでしたし、最新の「START PALN(ドコモ回線)」は【b-mobile】ブランドとなっており、正直、b-mobileとb-mobile Sの使い分けも明確にはなっていません。

b-mobileの申込み方法と手順

b-mobileの申込みは、プラン構成がシンプルなので特に難しい部分はありません。
画面の指示通りに進めれば誰でも簡単に申込みが可能です。

申し込み前の事前準備のその重要性

申込み自体は簡単ですが、事前準備を怠ると、契約できなかったり、契約期間を過ぎてしまう場合がありますので、以下の4つの事前準備をしっかりと行ってください。

本人確認書類の記載内容の確認

音声通話SIM(990ジャストフィットSIM・Start SIM)を契約の場合には本人確認書類の提出が必要です。

事前の準備として、本人確認書類に「本人氏名」と「現住所」が記載されている事を確認します。
結婚等で氏名が変わった場合や、転居等で現住所が記載の住所と異なる場合には、所定の機関で書類の記載事項の訂正・更新を行っておく必要があります。

事前に書類の訂正を行うのは、特にMNPでの通信会社の乗換えの場合に必要な「MNP予約番号」には15日間の有効期限があり、これを過ぎると初めからやり直しになってしまうため、本人確認書類の記載事項不一致で契約拒否されると、有効期限を過ぎてしまう可能性が高くなってしまうためです。

本人名義のクレジットカードの準備

日本通信の料金支払い方法は「本人名義のクレジットカード」一択で、デビッドカードやプリペイド式のクレジットカードも含め、他の方法では契約できないため、有効期限内の本人名義のクレジットカードが手元にあるかを確認します。

料金を家族が負担する場合の方法は

配偶者の契約の料金を世帯主が支払う等の場合で、料金を家族が支払う場合には「家族カード」を事前に発行しておきます。

料金支払者の名義のクレジットカードで、b-mobile契約者名義の家族カードを発行すれば、「本人名義のクレジットカード」で契約しつつ、料金支払いはクレジットカード契約者となります。

特殊な方法としては、セゾンカードなど家族名義のクレジットカードの代金支払者を家族に設定できるカードで契約する方法があります。セゾンカードは、例えば配偶者のクレジットカードの代金請求先を世帯主などの家族に指定する事ができるため、「本人名義のクレジットカード」で契約しつつ料金支払いはクレジットカード代金請求先となります。

WiFi環境・メールアドレスの準備

契約完了後、SIMが届いて利用開始する際、iPhoneに初期設定を行うために「通信環境」が必要です。

自宅にWiFi環境があれば問題ありませんが、無い場合には下記のような方法で代用可能です。

  • 1.痴人・友人宅のWiFi環境を使わせて貰う
  • 2.コンビニ等の無料WiFiを利用する
  • 3.他のスマホのテザリングを利用する

ファイル自体もあまり大きくないため初期設定に使用する通信量は僅かなのでスマホ・テザリングでも充分です。

キャリアメールは使えなくなる

初期設定を完了したタイミングで、日本通信からのメールを受信しますが、その時点ではすでにキャリアメールなどは使えなくなっているので、事前に日本通信で利用するメールアドレスを準備しておきます。

多くのユーザーが利用する「Gmail」や「Yahoo!メール」等のフリーメールを事前に準備しておきます。

できれば、乗換え前にキャリアメールが使える内に、ガラケー利用の知人・友人に新しいメールアドレスを知らせておくと「音信不通」になる心配がありません(PCメールを受信拒否しているとフリーメールは届きません)。

MNP予約番号(取得)

MNPとはMobile Number Portabilityの略で「(電話)番号持運び制度」と言い、通信会社を乗り換えても利用中の電話番号を継続して利用できる制度を指します。

MNPを行うためには「MNP予約番号」を取得する必要がありますが、「MNP予約番号」には15日間の有効期限がある上、日本通信では7日間の有効期限残を求めますので、実質的に手続きに使える日数は8日間しかない事になります(日本通信は求める有効期限残は短い方です。10日間を求めるMVNOもあります)。

そのため、MNP予約番号を取得してしまってから、本人確認書類の訂正や、クレジットカード(家族カード)の発行手続きをしていては間に合わないため、上記の3つの事前準備が重要なのです。

有効期限が切れてしまった場合

乗換え先で行った申込み手続きは全て無効となり、乗り換え前の通信会社の契約が継続したままになります。

新旧どちらの通信会社とも契約がない…という状態にはなりませんので、その点は心配ありませんが、手続きが無効となれば、契約は旧通信会社と継続してしまうので注意が必要です。

手続きをやり直している間に、大手キャリアやサブブランドの「更新月」の期間が終了してしまうと、2年契約内の解約となり、「解約料」が発生しますので注意が必要です。

なお、有効期限が切れてしまって乗換えができなかった場合でも、MNP予約番号の発行手数料は戻ってきません。

音声通話機能付きSIMの契約方法と手順

ここでは、「990ジャストフィットSIM」と「Start SIM」の音声通話SIMの契約方法と注意点について解説致します。

申込みは「990ジャストフィットSIM」「START SIM」各々の説明ページ右上の「購入・申込」から行います。

「990ジャストフィットSIM」で利用できる回線「NTTドコモ」と「Softbank」を選択します。

データ消費量が月間1GB以下の場合には、ドコモ・Softbank回線で料金差はありませんが、3GB以上ではSoftbank回線の方が若干割高な設定となっています。詳細は「料金プラン」の項をご参照ください。

「START SIM」はドコモ回線のみの提供ですので、回線選択はありません。

日本通信のIDを持っていない場合には、新規登録でID/パスワードを登録します。このIDとパスは、契約後のマイページ「My b-mobile」のログインID/パスになり、連絡先のメールアドレスとしても登録されます。

IDをすでに持っている場合には、登録済みのID/パスでログインします。ID/パスワードは、既存の契約者のみが持っているので、新たに日本通信と契約する場合には新規登録になります。

【SIMサイズ選択について】

「990ジャストフィットSIM」はドコモ回線とSoftbank回線が選べますが、ドコモ回線のSIMは「マルチ・カット」タイプで、nanoサイズでもMicroサイズでも利用可能なため、サイズを選択する必要がありません。

Softbank回線の場合は、iPhone専用=nanoサイズのみのため、SIMサイズを選択する必要がありません。

「START SIM」の場合はドコモ回線のみの提供のため「マルチ・カット」SIMのため選択は不要です。

Amazon等で「申込みパッケージ」を購入済みの場合には、新たに初期契約手数料が不要となります。
パッケージに記載の申込みコードを記載して申込みを進めます。

「申込みパッケージ」を持っていなくても申し込みは可能です。別途、初期契約手数料がかかります。

「申込みパッケージ」はほとんど値引きされないので、あってもなくても初期コストはほぼ同じです。

利用規定や注意事項への同意が必要です。
非常に細かな文字で記載されており、スマホで全て読むのはかなりの労力を要します。

スマホから申込むユーザーも少なくないはずですから、この辺りのUI(ユーザーインターフェイス)は要改善です。

本人確認情報の入力を行いますが、この段階で今手続きを進めているプランが合っているか確認します。 もし、希望と異なっている場合には前に戻って手続きをやり直す必要があります。

提出する本人確認書類の記載と合致した内容を、省略せずに記載します(省略は「相違」と判断されます)。

※ 住所は省略せずに本人確認書類の記載通りに契約時に届ける住所は、SIMを配送するためだけのものではありません。正式な契約を行うための情報ですので、本人確認書類と一致した住所を省略せずに記載します。重要なのは「正式な住所」ではなく、提出する「本人確認書類との一致」です。本人確認書類に記載の住所が省略形であれば、そのまま記載します。

利用者が未成年の場合には届け出が必要です(未成年者が使用者の場合届け出、未成年者の契約は不可)。

MNP制度を利用して他社から乗り換える場合には、現在利用中の通信会社が発行した「MNP予約番号」が必要です。予約番号は、口頭で伝えられますのでメモする等する必用があります。

日本通信は、MNP予約番号の有効期限残を「7日間」求め、申込みからSIM到着・開通まで最短でも2~3日はかかりますので、少なくとも有効期限お10日前までには申込み手続きを開始する必要があります。
できれば、MNP予約番号を取得後、間を置かずすぐに申込むことをお勧めします。

本人確認書類はネット上でアップロードして提出します。

使用できる書類の詳細はこちら:▶画像のアップロードについて| My b-mobile

※本人確認書類は記載内容が欠けたり、影や手指が写り込んだり、ピンボケ等で内容が確認できないような写真では審査を通りませんので、証明書全体を撮り、記載内容がクリアに全て読めるように撮影します。

本人確認書類の上手な撮影方法はこちら:▶格安SIM申込み時の本人確認書類の上手な撮影方法| iPhone修理のダイワン

日本通信で利用できる支払方法は、「有効期限内の本人名義のクレジットカード」のみです。
有効期限がきれていないか(手続き中に切れないか)、名義人の氏名が変更になっていないか(婚姻等)を前もって確認しておきます。

なお、両料金を家族支払いにしたい場合には、家族カードの発行をしておきます。
詳細は「事前準備」の項を参照してください。

ここまでの全ての申請内容を確認画面で確認したのち、正式に申込みの操作をして手続きは完了です。
申請内容や、本人確認書類・クレジットカードに不備がない限り、数日でSIMが届きます。

「190 PADSIM」の契約方法と手順

データ通信専用SIMである「190 PAD SIM」の申込方法と注意点について解説致します。

「190 PAD SIM」の専用ページ右上の「購入・申込」から手続きを開始します。

「190 PAD SIM」はNTTドコモ回線とSoftbank回線を選択できます。ここで選んだ回線は変更できませんので注意してください。

ドコモ回線⇔Softbank回線を切り替えたい場合には、契約中の回線を解約し、新たに異なる回線を申し込む必要があります(データ専用SIMなので最低利用期間や解約金はありません)。

b-mobileのIDを持っていれば登録済みのユーザー情報が反映され、氏名・住所などの個人情報やクレジットカード情報などの入力が自動的に行われます。b-mobileのIDを持っていなければ、新規登録を行います。

「申し込みパッケージ」をすでに購入している場合には、初期費用3,000円(税別)がかかりません。
未購入の場合には、初期費用3,000円(税別)が課金されます。

「申し込みパッケージ」はAmazon等でもあまり販売されておらず、あってもほとんど値引きされないため、無理して事前に「申し込みパッケージ」を購入する必要はありません。

データ専用SIMである「190 PAD SIM」は、申込み回線によってはSIMサイズの選択が必要です。

NTTドコモ回線を選択した場合には、「マルチ・カット」タイプのためサイズの選択は不要ですが、「SMS機能」の有無の区別がありますので、「データ専用」か「データ+SMS」いずれかを選択します。

Softbank回線を選択した場合には、iPhone用と、iPad用でSIMが異なるため「iPhone用」と「iPad用」の指定、さらに、iPad用の場合には、一部の機種で「Micro」サイズが使用されているため、利用端末に応じた指定が必要になります。

また、iPhone用は全てnanoサイズですので、MicroサイズをしようしていたiPhone 4s以前のモデルには利用できません。

Softbank回線のiPad用のSIM選択は、少々分かりにくいので充分注意してください。

「190PAD SIM」でも長文の利用規定や注意事項が掲載されており、スマートフォンで読むのは大変です。
要改善なのは当然ですが、細かくて長文だからと読まずに契約を進めてしまう事はお勧めできません。

料金支払い用のクレジットカードの登録を行います。
使用できるのは「有効期限内」の「本人名義」のクレジットカードのみです。
クレジットカードの詳細は、事前準備の項を参照してください。

【本人確認書類の提出について】
「190PAD SIM」はデータ専用SIMなので、本人確認書類の提出は求められません。
本人確認書類のアップロードページが用意されていません。

差後に申込み内容や初期費用の金額を確認し、よければ「申し込む」をタップして手続きは完了です。

数日後にはSIMが届きますので、端末に装着し、初期設定を行えば利用開始となります。

b-mobileの料金プラン

b-mobileには、月額課金プランと、プリペイドプランがありますが、メインとなる月額課金プランは、2017年3月のSoftbank回線サービス開始以降にリリースされたプランのみで、それまでの料金プランはすでに新規申込の受付を終了しています。

  990 Just Fit SIM Start SIM 190 Pad SIM
  音声通話付き 音声通話付き データ専用
申込パッケージ料金 3,000円 3,000円 3,000円
通信網(回線) ドコモ Softbank ドコモ SMSなし SMSあり
100MB - - - 190円 320円
1GB 990円 990円 - 480円 610円
1.5GB - - 1,380円 - -
3GB 1,290円 1,690円 - 850円 980円
6GB 1,790円 2,390円 - 1,450円 1,580円
10GB 2,590円 3,190円 - 2,320円 2,320円
15GB 3,590円 4,390円 - 3,280円 3,410円

※価格は全て税別表示・「190PadSIM」のSMSありはドコモ網のみ

b-mobile Sには、3タイプの月額課金プランがあります。
音声通話機能付きのプランが「990 ジャストフィットSIM」と「START SIM」の2つ、データ専用プランが「190 Pad SIM」の3種類です。

3つのプランとも、それぞれに特徴があり、他社プランとは一線を画すユニークなプランとなっています。

990ジャストフィットSIM

「990ジャストフィットSIM」は2017年10月31日にリリースされたb-mobileの音声通話機能付きプランで、日本通信のメインプランとなっているプランです。

NTTドコモ回線とSoftbank回線(※)を選ぶ事ができ、月間1GBまでであれば、通話機能付きSIMを月額990円で利用する事ができます。

最小1GB~最大15GBまで、3GB・6GB・10GBで区切りが設けられており、区切りの容量を超えると1つ上の容量の料金となる「従量課金制」を採用しています。

※ Softbank回線は、iPhone専用と謳われています。設定によってはAndroid端末でも利用可能ですが、Androidで使用して不都合が発生しても自己責任となりますので要注意です。

「990ジャストフィットSIM」の料金は他社のプランと比較してもリーズナブルな設定となっています。

  b-mobile mineo BIGLOBE 楽天モバイル
回線 ドコモ SB ドコモ SB ドコモ au ドコモ au
低速 - - - - - - 1250円 1250円
500MB - - 1400円 1750円 - - - -
1GB 990円 990円 - - 1400円 1400円 - -
3GB 1290円 1690円 1600円 1950円 1600円 1600円 1600円 1600円
5GB - - - - - - - -
6GB 1790円 2390円 2280円 2630円 2150円 2150円 2150円 2150円
10GB 2590円 3190円 3220円 3570円 - - 2960円 2960円
12GB - - - - 3400円 3400円 - -
15GB 3590円 4390円 - - - - - -
20GB - - 4680円 5030円 5200円 5200円 4750円 4750円
30GB - - 6600円 6950円 7450円 7450円 6150円 6150円

金額は税別表示

こちらは、b-mobileのドコモ回線・Softbank回線の料金と、代表的なMVNOである「mineo」「BIGLOBEモバイル」「楽天モバイル」のプラン料金の比較です。

b-mobileの場合、3GB以上のデータ消費ではドコモ回線よりSoftbank回線の方が割高な料金設定ですが、他社料金との比較では、Softbank回線の方が標準的な料金であることがわかります。

ドコモ回線の料金は、他社の固課金制プラン料金よりもかなり割安な設定で、6GB=1790円は他社の3GBプラン料金1600円に+190円で2倍の容量が使用できる料金設定です。

b-mobileの料金は従量課金制

「990ジャストフィットSIM」の料金体系は、「従量課金制」である点が大きな特徴です。

通常の格安通信サービスの料金は「固定課金制」で、毎月決まったデータ容量に対して固定的な料金が課金される課金方法です。

これに対して「従量課金制」は、1GB・3GB・6GB等とデータ容量の区切りを設けて、消費したデータ容量に従って(従量)、区切りごとに設定された料金が課金される仕組みです。

固定課金制は、毎月付与されるデータ容量を使い切っても余らせても、料金は固定されていて増減はありませんが、従量課金制は、その月のデータ使用量に応じて支払う料金が変動するため、最適な料金額となるのが特徴です。

固定課金制との違い

固定課金制は、料金は変わらないけれど、使い切れなかった分のデータ容量を翌月に繰越して利用できる仕組みが一般的ですが、従量課金制では、使ったデータ容量分だけ料金を支払う仕組みなので、データ容量が「余る」という事ないため、容量の繰越しもありません。

言い換えると、固定課金制は余った容量を繰越せるが料金は変わらない、従量課金制は、容量は繰越せないが料金は使った分だけの支払いで済む…ということです。

また、容量を「追加購入」という事も重量課金制にはありません。

1つの容量の区切りを超えると、自動的に次の容量区切りの分の料金に切り替わるため、追加購入が自動的に行われると考えると分かりやすいかもしれません(上限は「上限設定」でユーザーが設定可能)。

上限設定で使い過ぎを防止可能

従量課金制プランの怖い処は、固定課金制と違って容量ごとの上限がなく、最大容量まで使えてしまう事で想定外の高額な請求となってしまう可能性があります。

固定課金制はデータ容量を使い切ってしまっても、料金は固定されているのでそれを超えた高額請求とはなりませんが、従量課金制では、データ容量の区切りが10GB・15GBと増えるに従って、料金もあがるため想定上の料金になってしまう可能性がデメリットだとされてきました。

しかし「990ジャストフィットSIM」では、6GB・10GB・15GBの各容量で、ユーザーが「上限設定」を行う事で、このデメリットを解消しています。

こちらは、「190 Pad SIM」の容量上限の設定画面です(データSIMは3GBから設定可能)。
「上限設定」は、契約後のマイページで設定する事が可能です。

b-mobile Sのオプションサービス

ドコモ回線月額料金 オプション・サービス Softbank回線月額料金
月額無料 b-mobile電話(料金半額通話) 無料
500円 5分かけ放題(b-mobile電話使用時) 500円
200円 キャッチホン・割込電話 200円
- グループ通話 200円
- ナンバーブロック 100円
300円 留守番電話(有料版) 300円
- 留守番電話(無料版)保存件数少ない 無料
無料(通話料別途) 国際電話(基本料なし) 無料(通話料別途)
無料(通話料別途) 転送電話 無料(通話料別途)
無料 迷惑電話ストップサービス -

金額は全て税別表示

「990ジャストフィットSIM」のオプションサービスは非常にシンプルで、通話向けのサービス以外の、他社では一般的になっている「カウントフリー」や「低速モード」「データギフト」等は一切用意がありません。

b-mobile電話(アプリ)

「b-mobile電話」は、相手先電話番号の先頭に「特番」を付加する事で、通話料金を通常20円/30秒を、半額10円/30秒にする事ができる、いわゆる「通話料金半額サービス」と言われる通話サービスです。

「通話料金半額サービス」は、相手先電話番号の先頭に「特番」を付加する事から「プレ(前)フィックス(付加)電話」、料金の安い回線を経由する事から「中継電話」等と呼ばれます。

「b-mobile電話」では、毎回の通話ごとに「特番」を付加してダイアルする手間を省くための「b-mobile電話アプリ」を無料で配布しており、このアプリをスマホの電話帳に連携させる事で、登録済みの相手を選ぶだけで自動的に「特番」を付加して発信する事ができます。

5分かけ放題オプション

b-mobileでは、月額500円(税別)で「5分かけ放題」を利用する事ができます。

無料となる通話時間が、現在MVNOで主流の「10分かけ放題」より短いですが、その分、料金が500円と割安ですので、無料通話時間が10分まで必要ない方は、お得に利用する事ができます。

「5分かけ放題」は、前述「b-mobile電話」使用時に適用され、特番を付加せずに発信した場合や、「b-mobile電話アプリ」からの発信出ない場合には、「5分かけ放題」を契約していても対象外となりますので注意が必要です(つまり、通常の電話アプリから発信してしまう場合にはかけ放題対象となりません)。

190 Pad SIM(データ専用SIM)

「190 Pad SIM」は、日本通信のデータ専用プランでドコモ回線とSoftbank回線が選べ、小容量利用時の料金が非常に割安な設定となっています。ドコモ回線ではSMSの有無を選ぶ事ができます。

ドコモ回線では月間100MBまでの利用の場合の料金は190円(税別)と非常に割安で、タブレット等のセカンド端末にモバイル通信を確保する場合に維持費が割安となります。

また、1GB以上を利用の場合でも、他社のデータ通信SIMの料金と比較しても、かなり割安な設定となっています。

  190 Pad SIM LINEモバイル BIGLOBE 楽天モバイル
回線
SMS有無
ドコモ
SB
SMS
あり
ドコモ
SB
SMS
あり
ドコモ
SB
SMS
あり
ドコモ
SB
SMS
あり
低速 - - - - - - 525円 645円
100MB 190円 320円 - - - - - -
500MB - - - - - -
1GB 480円 610円 500円 620円 - - - -
3GB 850円 980円 - 1110円 900円 1020円 900円 1020円
5GB - 1640円 - - 1450円 1570円
6GB 1450円 1580円 - - 1450円 1570円 - -
7GB - 2300円 - - - -
10GB - 2640円 - - 2260円 2380円
12GB - - 2700円 2820円 - -
15GB 2190円 3410円 - - - - - -
20GB - - - - 4500円 4620円 4050円 4170円
30GB - - - - 6750円 6870円 5450円 5520円

こちらは、「190 Pad SIM」と、他社MVNOのデータ専用SIMとの料金比較です。

小容量利用時の料金の安さが大きな特徴で、低速(200kbps)のみで運用する楽天モバイルのプランを含めても、1GBまでのデータ使用時500円未満で利用可能なSIMは他になく(ドコモ回線)、6GB利用時でBIGLOBEモバイルと同等料金となる以外は、最安料金のデータ専用SIMと言えます。

ただし、動画視聴等で大容量を使用する場合には、日本通信にはカウントフリー制度がなく、「エンタメフリー」オプションを提供するBIGLOBEモバイルの方が支払額は安くなるため、大容量派のユーザーには向きません。

なお、Softbank回線の場合には、iPhone用とiPad用のSIMが異なり、各々の専用SIMとなっている上、Androidスマホでは公式には使用できないとされています。

190 Pad SIMのメリット

データ専用SIMである「190 Pad SIM」にも、音声通話プラン「990ジャストフィットSIM」と同様のメリットがあります。

  • 1. 従量課金制
    最小100MB=190円(ドコモ回線・税別)は他社にはない非常に割安な料金設定ですが、100MBを超えても他社のデータ専用プランよりも割安な料金が設定されています。 しかも、料金はその月に使った分だけを支払うので無駄がなく、容量をあまり使わなかった月は割安に、しっかり消費した際でも他社よりも割安な料金で利用することができます。
  • 2. 使用上限設定
    「190 Pad SIM」にもデータ使用量の上限設定機能があり、最小3GBから上限を、料金の切り替わる容量ごとに任意で設定する事ができます。 3GBに上限設定した場合には、どんなに使っても850円で高速通信は使えなくなり、6GBに上限設定した場合には最大1,450円までで料金の上昇がストップします(事例はいずれもドコモ回線)。

料金プランの大幅な値下げ改定を実施

音声通話SIM「990ジャストフィットSIM」と、データ専用SIM「190 Pad SIM」は、2018年12月25日に料金改定を実施し、大幅な料金の値下げを実施しています。

■990ジャストフィットSIMの新旧料金比較表

  従来料金 新料金
  ドコモ ソフトバンク
1GBまで 990円 990円 990円
2GBまで 1,490円 1,290円 1,690円
3GBまで 1,990円
4GBまで 2,490円 1,790円 2,390円
5GBまで 2,990円
6GBまで 3,490円
7GBまで 3,990円 2,590円 3,190円
8GBまで 4,490円
9GBまで 4,990円
10GBまで 5,840円
11GBまで 5,840円 3,590円 4,390円
12GBまで 6,190円
13GBまで 6,540円
14GBまで 6,890円
15GBまで 7,240円

■190PadSIMの新旧料金比較表

  従来料金 新料金
100MB 190円 190円
1GBまで 540円 480円
2GBまで 890円 850円
3GBまで 1,240円
4GBまで 1,590円 1,450円
5GBまで 1,940円
6GBまで 2,290円
7GBまで 2,640円 2,190円
8GBまで 2,990円
9GBまで 3,340円
10GBまで 3,690円
11GBまで - 3,280円
12GBまで -
13GBまで -
14GBまで -
15GBまで -

■190PadSIM(SMS付・ドコモのみ)の新旧料金比較表

  従来料金 新料金
100MB 320円 320円
1GBまで 670円 610円
2GBまで 1,020円 980円
3GBまで 1,370円
4GBまで 1,720円 1,580円
5GBまで 2,070円
6GBまで 2,420円
7GBまで 2,770円 2,320円
8GBまで 3,120円
9GBまで 3,470円
10GBまで 3,820円
11GBまで - 3,410円
12GBまで -
13GBまで -
14GBまで -
15GBまで -

それまでの「990ジャストフィットSIM」も「190」も特に大容量での割高料金が大きなデメリットでしたが、これを一気に解消したばかりか、他社MVNOの同容量時の固定課金料金と比べても割安な設定に生まれ変わりました。

これにより、両料金プランの魅力が大きくアップしています。

START SIM(スタートシム)

「START SIM」は特殊なプランです。

通常、音声通話SIMには「最低利用期間」が設定されていますが、日本通信が2019年春から導入した「Start SIM」には「最低利用期間」がありません。

もともと日本通信の場合には、メインの音声通話SIMである「990ジャストフィットSIM」には、「最低利用期間」が設定されているものの、他社の半分以下の期間~4か月間となっており、これも日本通信のメリットの1つになっています。

新たに導入された「Start SIM」では、これをさらに1歩進めて、音声通話SIMでありながら、「最低利用期間」そのものを廃止してしまいました。「最低利用期間」がないので、必然的に「解約金」もありません。

通話機能付きのプラン(SIM)でありながら「最低利用期間」や「解約金」がないのはかなり珍しいことです。

  990 Just Fit SIM Start SIM 190 Pad SIM
  音声通話付き 音声通話付き データ専用
申込パッケージ料金 3,000円 3,000円 3,000円
通信網(回線) ドコモ Softbank ドコモ SMSなし SMSあり
100MB - - - 190円 320円
1GB 990円 990円 - 480円 610円
1.5GB - - 1,380円 - -
3GB 1,290円 1,690円 - 850円 980円
6GB 1,790円 2,390円 - 1,450円 1,580円
10GB 2,590円 3,190円 - 2,320円 2,320円
15GB 3,590円 4,390円 - 3,280円 3,410円

※価格は全て税別表示・「190PadSIM」のSMSありはドコモ網のみ

データ容量は1.5GB一択ですし、さすがに料金は通常プランよりも若干割高ですが、解約・MNP転出しても「解約金」が発生しないのは使い方によっては非常に有用なプランですし、さらに、通常プランである「990ジャストフィットSIM」へ切り替える際には、手数料がかからないという大きなメリットもあります。

「日本通信ってあまり聞かないけど大丈夫なの?」
「b-mobile Sって通信速度の計測データがないから良く分からない」
と思って手を出しかねている方にとっては「またとないお試しプラン」であると言えます。

「START SIM」を使ってみて気に入らなければ、短期間で他社へMNPしても解約金が発生しませんし、日本通信を気に入れば、切り替え時の手数料なしに「990ジャストフィットSIM」に変更する事も可能です。

b-mobileの通信速度

日本通信の回線の通信速度を計測している、いわゆる「計測サイト」があまりないため、b-mobileの通信速度について、意外に良好な速度を維持している事はあまり知られていません。

maineo や楽天モバイルに比べると、会社自体も地味ですし、サービス名や内容の認知度も高くありませんが、ピーク時でも速度低下が緩やかで安定した通信速度で利用する事ができる数少ない独立系MVNOです。

こちらは、「190Pad SIM(ドコモ回線)」の通信速度の計測結果です。

朝夕・昼12時台・プライムタイムなど、通信が集中して速度低下を起こしやすい時間帯を狙って計測していますが、特に大きく落ち込んだ計測結果がありません。

昼12時台に3Mbps台を記録していますが、それ以外で最も遅い場合でも7~8Mbpsを確保できており、実世往生では全く問題のない速度を保っていると言えます。

通信速度はピーク時の速度低下時を参考にするべし

MVNOの通信速度を、1日の平均速度で「○○Mbps出ているので快適」等と評価している場合がありますが、速度の平均値などほとんど役に立ちません。

1日の平均値というのは、深夜~早朝のほとんど利用者がおらず、速度が最大限に出せる時間帯を5~6時間含んでいますが、深夜~早朝の早い速度を加味して評価する意味はありません。

  • 1) 朝の通勤・通学時間帯を過ぎてからの午前中の時間帯
  • 2) 昼12時台を過ぎてから夕方の通勤・通学時間帯までの午後の時間帯
  • 3) 夕方の通勤・通学時間帯、夜間のプライムタイムを過ぎてからの遅めの夜の時間

これらの時間帯は、通信の集中が緩和して通信速度が好転する時間帯で、この時間は多くのSIMで最低でも5Mbps、良好な場合には15~20Mbps以上の快適な通信速度を出せる時間帯です。

問題は、「深夜~早朝」と、「1~3の時間帯」を除いた、いわゆる「ピーク時間帯」です。速度が出て当たり前の時間帯を評価する必要はなく、速度が出にくい時間帯にどれだけ出せるのかを評価します。

こうした考えに基づいて、本稿ではピーク時間帯を狙って速度計測を実施していますので、計測時以外にはもっと快適な通信速度が確保されているとお考え下さい。

「遅いSIM」の代名詞から良好な通信品質へ変貌

実は、日本通信と、そのブランド「b-mobile」は少し前まで「遅いSIM」の代名詞のような存在でした。

「通信速度が遅いSIMはここまで遅い」的に紹介される事が多く、そうした状況を長年に渡って放置していましたが、国内初の汎用Softbank回線MVNOサービスの提供開始を境に、通信速度へのこだわりを見せるようになり、それ以降は、常に安定した通信速度を維持しています。

筆者も最初は、「ユーザー増加までの一時的なもの」と考えていましたが、Softbank回線の最初のサービス「開幕SIM」のリリースからすでに丸2年が経過していますが、安定した速度が継続しています。

後にb-mobile Sに加わったドコモ回線は、現状、Softbank回線よりも若干速い計測結果が出ています。

日本通信 b-mobileのメリット・デメリット

日本通信という地味な通信会社を利用するメリットについてまとめてみます。

料金の安さと従量課金制

こちらは、ライバルUQ mobileの通信速度の計測値です。

通話SIMで1GB=990円、データSIMで1GB=480円という圧倒的に安い料金設定は、日本通信b-mobileの大きなメリットです。

  b-mobile mineo BIGLOBE 楽天モバイル
回線 ドコモ SB ドコモ SB ドコモ au ドコモ au
低速 - - - - - - 1250円 1250円
500MB - - 1400円 1750円 - - - -
1GB 990円 990円 - - 1400円 1400円 - -
3GB 1290円 1690円 1600円 1950円 1600円 1600円 1600円 1600円
5GB - - - - - - - -
6GB 1790円 2390円 2280円 2630円 2150円 2150円 2150円 2150円
10GB 2590円 3190円 3220円 3570円 - - 2960円 2960円
12GB - - - - 3400円 3400円 - -
15GB 3590円 4390円 - - - - - -
20GB - - 4680円 5030円 5200円 5200円 4750円 4750円
30GB - - 6600円 6950円 7450円 7450円 6150円 6150円

金額は全て税別表示

こちらは音声通話SIM「990ジャストフィットSIM」と他社料金の比較表ですが、小容量時の料金の安さが目立っています。

ドコモ回線は10GBまで、Softbank回線は6GBまでのデータ容量であれば、最安プランと言えます。

  190 Pad SIM LINEモバイル BIGLOBE 楽天モバイル
回線
SMS有無
ドコモ
SB
SMS
あり
ドコモ
SB
SMS
あり
ドコモ
SB
SMS
あり
ドコモ
SB
SMS
あり
低速 - - - - - - 525円 645円
100MB 190円 320円 - - - - - -
500MB - - - - - -
1GB 480円 610円 500円 620円 - - - -
3GB 850円 980円 - 1110円 900円 1020円 900円 1020円
5GB - 1640円 - - 1450円 1570円
6GB 1450円 1580円 - - 1450円 1570円 - -
7GB - 2300円 - - - -
10GB - 2640円 - - 2260円 2380円
12GB - - 2700円 2820円 - -
15GB 2190円 3410円 - - - - - -
20GB - - - - 4500円 4620円 4050円 4170円
30GB - - - - 6750円 6870円 5450円 5520円

こちらは、データ専用SIM「190PAD SIM」と他社料金の比較表ですが、売り物の「100MB=190円」は別格の安さですが、SIMのキープという使い方以外では大抵の場合、容量不足でしょう。

1GB=480円、3GB=850円が現実的な割安な料金と言えます。

従量課金制のメリットは、データ消費量が多くても特別の手続き不要で容量と料金がスライドする事ですが、それ故に、「従量課金制は使い過ぎが怖い」とよく言われます。

もう1つのメリットは、1GB当たりの追加料金が割安な事です。

例えば、他社の固定課金制プランで容量不足の際の追加購入は「1GB=1000円」が相場ですが、「990ジャストフィットSIM」「190 Pad SIM」いずれの場合でも「1GB=100~200円」となっています。

容量と料金が自動的にスライドする事はもちろん、上の容量になった際の加算額の小ささも従量課金制のメリットです。さらに、b-mobileの場合は容量の上限設定で、消費データ量をコントロールできる点も目立ちませんが有用なメリットと言えます。

5分かけ放題が月額500円

料金的な面で追記すれば、「5分かけ放題」が月額500円という料金も割安な設定となっています。

5分では足りないという方は別として、通常、他社では800~850円ほどかかる「かけ放題」が500円という点もメリットといます。

NTTドコモとSoftbankのマルチ・キャリア

最近は、複数のキャリア回線の格安通信サービスを提供するマルチ・キャリアが増えており、中には、3キャリア全ての回線サービスを提供するトリプル・キャリアも増えてきていますが、Softbank回線の汎用格安通信サービスを最初に提供したのは日本通信でした。

つまり、日本通信はSoftbank回線サービスの最初のマルチ・キャリアという訳です。

マルチ・キャリアである事のメリットは、ユーザーが大手キャリアで購入したスマートフォンを「SIMロック解除」不要で、そのまま利用できる事です。

回線種別 ドコモ回線 Softbank回線
端末 ドコモ版 au版 Softbank版 ドコモ版 au版 Softbank版
iPhone 5s
iPhone6/6Plus
iPhone6s/6sPlus
iPhoneSE
iPhone7/7Plus
iPhone8/8Plus
iPhone X
iPhone XS/XS MAX
iPhone XR
〇:SIMロック解除不要で利用可△:SIMロック解除で利用可×:SIMロック解除・利用不可

こちらは、iPhoneの回線ごとのマッチング一覧です。

NTTドコモで購入したiPhoneは全機種がドコモ回線で利用可能、Softbankで購入したiPhoneは全機種がSoftbank回線で利用可能なため、ドコモ・Softbankユーザーは端末をそのまま持ち込んで利用可能です。

※Androidも基本的には同じですが、単一メーカーが製造・販売しているiPhoneと違って、メーカー各社がそれぞれに機種名を付けているため、一覧表にしきれません。Androidスマホは利用不可と言う事ではありません。

注:【Softbank回線はiOS専用プラン】
ドコモ回線は、iPhoneでもAndroidスマホでも利用可能な「マルチカットSIM」ですが、Softbank回線はiOS端末専用で、SIMサイズの区別と、iPhone用・iPad用の区別があります。
iPhone用をiPadに入れても使用できません(その逆も同様です)。
Softbank回線注文時には間違えないようにご注意ください。

≪余談≫
ネット上にはiOS専用とされるSoftbank回線SIMをAndroidに刺して使用できた旨の記述があります。
筆者も実際にAndroid端末で通信を行う事ができましたが、ただし、日本通信は「使えません」と言っている以上、あくまでも自己責任での利用方法となります。当然、不具合が発症しても対応して貰えません。

独立系MVNOとしては良好な通信速度

大手キャリアと資本関係のないMVNOを「独立系」と分類する場合があります。

例えば、UQ mobileやBIGLOBEモバイルはKDDIの子会社でauと同じ企業グループに属します。LINEモバイルは元々LINEの100%子会社でしたが、2018年3月にソフトバンクの資本が入りソフトバンクグループとなりました。

一方で、大手キャリアの資本が入っていないMVNOとしてはIIJやmineo等があり、日本通信も大手キャリアの企業グループに属さない独立系MVNOになります。

大手キャリアグループのMVNOは、様々な面でキャリアの優遇措置を得られるため、概して通信速度等で、独立系に対してアドバンテージを持っています。

独立系MVNOは、大手キャリアからの優遇がなく概して通信速度の面で不利であり、ピーク時間帯の速度低下に苦慮していますが、日本通信は、独立系MVNOの中では比較的良好な通信速度を保っています。

NTTドコモ回線とSoftbank回線が選べますが、現在のところ、ドコモ回線の方が若干速い印象です。

短い「最低利用期間」と割安な「解約金」

日本通信の音声通話SIM「990ジャストフィットSIM」には、他社よりかなり短めの5か月間の「最低利用期間」と、8,000円(税別)の「解約金」(早期解約違約金)が設定されており、「縛りが緩い」通信サービスです。

もちろん、データSIMである「190 Pad SIM」には「最低利用期間」「解約金」の設定はありませんが、さらに、「Start SIM」は音声通話SIMにも関わらず、「最低利用期間」と「解約金」がありません。

他社MVNOの多くは、音声通話SIMには12か月間(場合によっては実質13か月)の「最低利用期間」と、9,500~9,800円程度の「解約金」が設定されていますので、万が一、短期間で解約する必要があっても、解約金が不要になる可能性が高くなります。

他社MVNOの多くは、音声通話SIMには12か月間(場合によっては実質13か月)の「最低利用期間」と、9,500~9,800円程度の「解約金」が設定されていますので、万が一、短期間で解約する必要があっても、解約金が不要になる可能性が高くなります。

日本通信 b-mobileのデメリット

日本通信のMVNOサービスはコンパクトでシンプルな点が長所ではありますが、求めるものが多いユーザーにとっては、サービスメニューの少なさはデメリットとなり得ます。

料金プランが少ない、大容量プランがない

現在の日本通信の料金プランは、プリペイド式のものを除くと音声通話プランの「990ジャストフィット」と、データ専用プランである「190 Pad SIM」があり、各々にドコモ回線とSoftbank回線が選べます。
(ここでは、最低利用期間と解約料の設定がない少々特殊な「Start SIM」は除外してお話しします)

他社MVNOでは、1か月に利用可能なデータ量が決まっており、そのデータ量に応じたプラン料金が固定的に設定されている「固定課金制」が大多数と閉めますが、日本通信のプランはいずれも、利用したデータ容量によって料金が従量的に変動する「従量課金制」を採用しています。

そのため、「通話」と「データ」2種類のプランの中で、使用量に応じた料金を支払えば良いため容量ごとに区切ったプランが不要でとなるため、思い切りシンプルなプラン構成となります。

あまり馴染みのない「従量課金制」をよく理解できていないと、たった2つしかプランが選べない等の誤解というか、他社事例に照らした間違った印象を持ちやすくなるのはデメリットと言えるかもしれません。

また、通常プランである「990ジャストフィットSIM」と「190 Pad SIM」の容量は最大で15GBとあまり多くありません。他社のような20GB・30GBといった大容量プランは提供されていません。

この事は、動画や映画など大ファイルコンテンツをよく利用するユーザーにとっては大きなデメリットとなります。後述しますが、特定コンテンツの通信を無料化・定額化する「カウントフリー」サービスがない事と相まって、日本通信は毎月大きな容量を消費するユーザー向きでないと言えます。

カウントフリーや低速モードの提供がない

最近「流行り」のサービスである「カウントフリー」は、エンターテイメントや、SNS、ゲーム等の特定のコンテンツやサービスを利用する際に消費するデータ容量を、月間の高速データ容量を消費しない事から「カウントフリー」と名付けられています。

BIGLOBEモバイルの「エンタメフリー」は動画・音楽配信など、LINEモバイルの「データフリー」は主要SNS、LinksMateはスマホゲームに特化したカウントフリーサービスですが、いずれも該当するコンテンツのユーザーから高い支持を得ています。

残念ながら、日本通信には「カウントフリー」サービスはありません。

また、通信速度を任意で定速に制限する事で、高速データ容量を消費せずに通信できる「低速モード」の提供もありません。

UQ mobileやmineoで提供されている「低速モード」は、通信速度が低速200kbps程度ではありますが、メールの送受信やSNSのトーク、音楽のストリーミング再生など、200kbpsでも問題なく利用できるコンテンツは少なくないため、有料のデータ容量の残量を気にせずデータ通信が利用できるのは非常に有益なサービスです。

「低速モード」も日本通信では提供がありません。

カウントフリーや低速モードの提供がない事も、前項と同じくシンプル過ぎる故のデメリットと言えるかもしれません。

端末のセット購入ができない

他社MVNOでは、普及クラス~中級クラスのAndroidスマートフォンをラインナップし、契約時に回線契約とのセット購入や、機種変更(追加購入)等が可能ですが、日本通信では端末の取扱いがありません。

これは、MVNOへの乗換えの際に、端末を新たに購入しようと考えているユーザーに、余計な手間を掛けさせることになりますので、可能であれば何機種かの取扱いをして欲しい処です。

過去に一度も端末販売を行った事がない訳ではありません。

Sonyから独立した「Vaio(バイオ)」社が日本通信と共同開発し、台湾の製造メーカー「クアンタ・コンピュータ」が製造した「VAIOフォン」を販売した事がありますが、これが大失敗に終わり大きな赤字を出した事があります。

それ以外にもスマホ端末の販売をした事がありますが、他社MVNOのように複数機種をラインナップする事はありません。

もしかすると、端末をセット購入できない事は、ユーザーサイドから見ると大きなデメリットかもしれません。

現在の日本通信が提供する通信サービスは、基本的にiPhone向けの色合いが濃く、ドコモ回線ではAndroid端末でも利用可能ですが、Softbank回線はiOS端末に使用を限定しています。

元々、MVNOが取り扱事ができないiPhoneを主な利用端末に想定しているという事も大きいのかもしれません。実際、独立系でiPhoneをラインナップしているmineoの事例を見ると、その価格はApple Storeと同等か、若干割高な価格設定となっており、セット購入できるという以外のメリットが薄いように見えます。
(ラインナップする機種が、すでにApple Storeで販売終了となっているもの等の苦心が見られます)。

日本通信としては、Androidで使えるサービスが限られるため、Android端末をラインナップしても大きな販売が見込めないと言う事なのかもしれませんが、端末ラインアップに関しては是非、実現して欲しいサービスだと言えます。

申込みパッケージがほぼ定価のまま

これは日本通信のデメリットという訳ではありませんが、他社MVNOの多くは、Amazonなどでエントリーパッケージを割安に購入できますが、日本通信の場合には「申込みパッケージ」はほぼ定価で、初期費用を安くする方法がありません。

本来の料金を支払うだけで、特に損をする訳ではないのですが、他社のパッケージがあまりに安いので「割高感」を感じてしまいます。

クレジットカード以外の支払方法がない

これは他の多くのMVNOも同じですが、支払方法にクレジットカード以外を選べません。

大手キャリアや、サブブランドや大手MVNOの一部では口座振替を選ぶ事ができますが、日本通信は未だクレジットカード以外の対応はありません。

ドコモ回線とSoftbank回線の切換え不可

日本通信は、ドコモ回線とSoftbank回線を取扱うマルチ・キャリアですが、2種類の回線を切り替える事はできません。

mineoやLINEモバイルなど、異なる回線を自社内の変更手続きで切り替えることができるMVNOは何社かありますので、ぜひ日本通信にも回線切換えに対応して欲しいと思います。

※ちなみに、ドコモ回線とSoftbank回線を切り替えるには一旦解約し、再契約するしかありませんが、同じMVNOに対してMNPはできませんので、実質的に、日本通信のドコモ回線をSoftbank回線を直接切り替える方法はありません。
一端、他社を挟んで2度MNPをするしかありませんが、そこまでして切り替える必要があるかは疑問です。

他社MVNOと使い勝手が違う点

こちらで紹介するのは、日本通信のサービスが他社と異なる点です。

受取り方は人それぞれで、メリットともデメリットとも言えない、単に「他社と違う」という事柄です。

従量課金制プラン

多くのMVNOは固定課金制を採用しており、月間に利用できるデータ容量の上限が決まっており、それに応じた料金が固定的に定まっていますが、日本通信の料金プランは、最大利用上限15GBまでで月ごとに利用したデータ量の分だけが課金される従量課金制です。

固定課金制では利用上限まで使い切らずに余ったデータ容量を翌月に繰越して利用する事ができますが、従量課金制では、容量の区切りを下回れば自動的に一つ下の料金が適用されるため「データ容量を余らせる」という概念がなく、容量の繰越しもありません。

余ったデータの繰越しに慣れていると、繰越せない事が「損」をしたように感じる事があり、従量制課金に馴染めないユーザーがいる事も確かですが、逆に、使った分だけの適切な料金支払いをスンナリ受け入れられる方もいるので、メリットともデメリットともいえず、単に他社と違うと言う事の1つです。

課金の1か月が「月ごと」ではない

日本通信の「1か月間」は月ごとではありません。

日本通信では、最初に申込んでから回線が開通した時点を「課金開始」と定め、そこから起算して翌月の同日の前日までを1か月として課金します。例えば4月7日が開通日なら5月6日までが1か月となり、5月7日から次の1か月間が開始になります。

日本通信は、いつ契約しても利用開始した日が課金の1か月間の初日となるため、それに伴って、「初月無料」や「日割り計算で課金」などの利用開始月の料金の問題もありません。

筆者の実例ですが、筆者の1か月間の初日は毎月10日ですが、月末になると、あと○○日で容量が振出しに戻る…と勘違いする事がよくあります。毎月10日にならないとリセットされないのですが、その辺りは使い慣れない事によって起こる勘違いです。

こうした仕組みをメリットと取るか、デメリットと取るかは個々で異なると思いますが、筆者の場合は、この点だけは、通常の月代わりで1か月にしてくれるといいのに…と思います。

筆者の所見~実際に利用してみて感じる事

日本通信の通信サービスは非常にシンプルで、素っ気なさを感じるほど「色気」がありません(笑)。

イメージで言えば、おそらく「ポップでカラフル、ラブリーでバラエティ豊か」とは程遠い、「地味で堅実で大人っぽい」サービスなのかなと感じます。

正直、継続的に利用していると、常に「コンスタントに必要十分な通信品質と速度を割安な料金で利用できる」という点では非常に秀でたSIMであり、サービスだと感じます。

映画を観る、音楽をかけ放しにする等で大容量を必要とするのであれば全くお勧めできませんが、そうしたコンテンツはWiFiで利用し、モバイル通信では、3~6GB程度あれば充分というユーザーには、ベーシックにお勧めできるSIMではないかと思います。

個人的に非常に気に入って利用しているSIMです。

b-mobileの諸費用・各種手数料

諸費用・各種手数料科目 内 容 料 金
申込みパッケージ 初期手数料相当 3,000円
SIM変更・再発行 SIMサイズを変更、紛失等 2,000円
解約金 最低利用期間5カ月内の解約・MNP転出 8,000円

金額はすべて税別表示

日本通信の料金プラン構成はシンプルで、通常プランは実質「音声通話SIM」「データ専用SIM」の2つしかないためプラン間の変更がありませんし、ドコモ回線とSoftbank回線の切換えは「不可」であるため、設定されれている手数料もほとんどありません。

b-mobileの初期設定方法

ここからは、契約完了後に端末に初期設定を行う等の具体的な利用開始までを解説致します。

契約が完了すると、日本通信からSIMが宅配便で届きますが、宅配便の中身はシンプルで、SIMと「APN設定」や「My b-mobile」等に関する簡単な説明があるのみです。

写真の事例は、筆者契約の「190 Pad SIM」のドコモ回線で、SIMはマルチカット・タイプです。Softbank回線の場合には、申込内容に応じて「iPhone/iPad用」「nano/microサイズ」が送付されます。

マルチ・カットの場合には、使用する端末のSIMサイズに合わせてくり抜きます。写真では標準サイズ・Microサイズの「枠」が残っていますが、全て切り離してしまっても問題ありません。

端末のSIMトレーを引き出し、向きを合わせて乗せ、本体に差し込みます。
端末によってはトレーを引き出すタイプではなく、スロットに差し込むタイプもあります。

端末の初期設定(APN設定)を行う

SIMを利用するには、端末にAPN(Access Point Name)設定を行う必要があります。
iOS(iPhone/iPad)と、Androidスマホに分けて解説致します。

端末の初期設定(APN設定)を行う

iOS端末のAPNは、日本通信が提供する「プロファイル」をダウンロード~インストールする事で設定できます。

「プロファイル」は、SIMと同梱されている説明書のQRコードからもアクセスできますし、ネットで「b-mobile S プロファイル」と検索しても、専用の解説ページへアクセスする事ができます。

「プロファイル」をダウンロードし、右上から「インストール」を行います。

2つのプロファイルをインストールする事はできませんので、新たなプロファイルをインストールする場合には既存のプリファイルを削除してからインストールを行います。

プロファイルのインストールを完了させます。

ちなみに、「プロファイル」は、「設定」→「一般」に格納されていますが、プロファイルのダウンロード前には項目がない場合がありますが、ダウンロードをすれば自動的に項目が現れます。

「プロファイル」のインストールを完了すれば、通話・通信が利用可能になりますが、少し待っても通信が確立できない場合には、電源ON/OFFや、機内モードのON/OFF等を試してみてください。

ドコモ回線・Softbank回線で異なるプロファイルとなっていますので、間違えずにインストールします。

【ドコモ回線】

インストール

【Softbank回線】

インストール

b-mobile Sの課金サイクルを月初~月末にする方法

ちょっと余談的ですが、前述の通り日本通信の料金プランの課金は、月初~月末にこだわらず、利用開始日からの1か月間をサイクルとして課金される仕組みになっています。

これを月初~月末の課金にするには、月末近い25日~月末にSIMが届くように申込みを行い、利用開始日を月初1日にすれば、その後は月初~月末での課金となります。 SIMが早めに到着しても、設定等を行わず保留して置き、月が替わった1日に設定・利用開始することで、その後の課金サイクルをコントロールする事が可能です。

AndroidスマホのAPN設定方法

Androidスマホの場合には「プロファイル」のインストールを行う必要はありません。

多くのAndroidスマホでは、通信会社の候補から選べばAPN設定が完了する仕組みを採用しています。 この場合は、「b-mobile S」を選択すれば、それでAPN設定は完了です。

APNの候補が見当たらない場合には、手動で「APN情報」を入力・設定する必要があります。

APNの候補のページの右上の「+」から「アクセスポイントの編集」に進み、所定のAPN情報を入力します。 入力する項目は、SIM同梱の説明書に記載されています。

  • ・名前…任意で好きな名前を入力
  • ・APN…「bmobile.ne.jp」
  • ・ユーザー名(USER)…「bmobile@4g」
  • ・パスワード…「bmobile」
  • ・認証タイプ…「PAPまたはCHAP」
  • ・その他の項目…設定不要、空欄でも可

以上の項目に入力したら、ページ右上のメニューから「保存」します。

ページ戻って、APNの候補に、先ほど設定したAPNが加わっている事を確認・指定して設定完了です。

設定完了後に通信可能となりますが、少し待っても通信できない場合には、電源ON/OFF、機内モードON/OFFを試してみてください。
【注】Softbank回線はiPhone専用です。

My b-mobileのログイン

「My b-mobile」は、ユーザー個々のマイページで、アプリは発行されておらず、WEBページへのアクセスとなります。

「My b-mobile」では、以下の情報を確認、手続きの申込みが行えます。

  • ・ データ利用量の確認
    現在までに利用(消費)したデータ容量が確認できます。 リアルタイムではないので、若干のズレは生じますが、比較的正確に利用量を表示する方だと思います。
  • ・ SIM変更/再発行
    利用端末によってはSIMサイズが変更になる場合があり、SIMサイズの変更を申し込む事ができます。 ただし、ドコモ回線・Sftbank回線を跨いだSIM変更はできません。 回線の切換えはできませんので、一旦、解約して再契約する必要があります。
  • ・ 緊急一時中断
    回線の利用を中断し、通話・通信ができない状態にできます。 ただし、中断中もプラン基本料金はかかりますので注意が必要です。 SIMを紛失した場合には、再発行も可能です。
  • ・ 解約・MNP転出
    解約やMNP制度を利用した他社への乗換え手続きを行います。 月途中で解約した場合には、解約手続きを行った月末(※)時点での解約となります。
    ※1か月という月単位ではありません。利用開始の日付の前日までの課金サイクルの1か月です。
    MNPの場合は、新たな通信会社との契約が完了して利用開始となった日に回線は切り替わりますが、課金サイクル1か月分が満額請求となります。
  • ・ 契約内容
    申込時に「契約内容通知書」の受け取りについて、「書面の郵送は希望しません」を選択している場合、契約内容の確認はこの「契約内容」で行います。提供開始日と共に、最低利用期間や解約金も明示されているのは良心的です。
データ容量の利用上限設定

My b-mobileからは、利用データ量の上限を設定する事ができます。

「990ジャストフィットSIM」の場合は最少6GBと10GB、「190 Pad SIM」では3GB・6GB・10GBで、各々上限設定が可能なので、あらかじめ設定しておけば、うっかり使いすぎて想定上の料金が請求される事がない便利機能です。

上限はいつでも変更可能です。
例えば3GBに設定してあって、3GBに到達した場合には、通信速度が低速に制限されそれ以上の料金の加算がされなくなりますが、さらに高速通信を利用したい場合には、上限を6GBに変更する事で、6GBまで高速通信を利用する事ができます。もちろん、請求は6GB分までとなります。

日本通信 b-mobile S まとめ

ここまで見てきたように日本通信が提供するMVNOサービスは、他社MVNOのサービスと若干毛色の異なるユニークなサービスです。

そのユニークさが受け入れられれば非常に使い勝手が良く、割安な料金で良好な通信品質・速度を利用する事ができますが、他社との違いを違和感として感じてしまう方には向かないかもしれません。

そういう意味では万人に受け入れやすいサービスとは言い難い部分があるのかもしれません。

ただ、多少の不便さを割り引いても、音声通話で1GB利用時990円、データ通信100MB利用時190円という業界でダントツに割安な料金設定はインパクトがあります。

気になる方は、音声通話SIMにも関わらず「最低利用期間」「解約金」のない「Start SIM」も用意されていますので、一度お試しになってみると良いかもしれません。

おそらく(筆者の勝手な想像ですが)、日本通信も通信品質や料金に自信があっても、地味であまり目立たないために「Start SIM」という特殊なプランを作ったのではないか…と思います。