スマホ高額買取!のバイヤーズ.COM

スマホ・ガラケー・タブレットの高価買取なら

スマホ・携帯買取バイヤーズ
バイヤーズは24時間リアルタイム相場査定で高値買取!

楽天モバイルのメリット・デメリット

ここでは、楽天モバイルを利用する上でのメリットやデメリットをピックアップします。

楽天モバイルのメリット~楽天経済圏

楽天モバイルは、楽天市場を中心とする「楽天経済圏」の一部に組み込まれています。
そのため、楽天モバイルでの利用料金に応じて「楽天ポイント」が付与・利用する事ができます。

他の楽天サービスを利用して得た手持ちの楽天ポイントを、料金や手数料に充当する事ができますし、逆に楽天モバイルで得られたポイントを、他の楽天サービスで利用する事ができます。

料金プランなどにも楽天会員向けの優遇が設定されていますし、通話SIM契約者は楽天市場での買い物の際にポイントが2倍になる等の優遇措置もありますので、日ごろから楽天のサービスをよく利用している方ほど、お得になると言えます。

楽天モバイルのメリット~マルチキャリア

1社で、複数の通信回線サービスを提供している通信事業者を「マルチキャリア」と呼びます。

マルチキャリアのメリットは、他社製スマートフォンの利用可否の間口が広くなる事にあります。

楽天モバイルの場合には、NTTドコモ回線とau回線の通信サービスを提供しているため、NTTドコモで購入したスマホ、auで購入したスマホを、一部例外(※)を除きSIMロック解除不要で利用する事が可能です。

以下は、iPhoneの利用可否一覧です。

回線種別 ドコモ回線プラン au回線プラン
端末 ドコモ版 au版 Softbank版 ドコモ版 au版 Softbank版
iPhone 5s × × × ×
iPhone6/6Plus × × × ×
iPhone6s/6sPlus
iPhoneSE
iPhone7/7Plus
iPhone8/8Plus
iPhone XS/XS MAX
iPhone XR
〇:SIMロック解除不要で利用可△:SIMロック解除で利用可×:SIMロック解除・利用不可

※MNP:Mobile Number Portability(番号持運び制度)~現在の電話番号を通信会社を移っても使い続けられる制度

Androidスマホに関しては、スマホメーカー各社から数多くの機種が発売されているため、端末の利用可否をパターン化する事ができませんので、楽天モバイルの「動作確認済端末」にて機種ごとに確認してください。

楽天モバイル: 動作確認済み端末

楽天モバイルのメリット~豊富な端末ラインナップ

2019年1月現在、楽天モバイルが販売するスマートフォン端末は30機種以上となっています。

これは、大手キャリアを含めても業界最多のラインナップ数ですが、さらに、タブレット、モバイルルーター等も取り扱っており、豊富なラインナップは楽天モバイルのメリットの1つとなっています。

楽天モバイルのメリット~iPhoneが買える

楽天モバイルは、大手キャリアと資本関係がないため、国内正規版の新品iPhoneは取扱う事はできません(※)が、海外版や、CPO(メーカー整備済み中古端末)のiPhoneを購入する事ができます。

海外版で中古端末でありながら、価格は国内正規版と同等の価格設定のため、価格的なメリットはありませんが、楽天経済圏の中でiPhoneを購入したいと言う場合には選択肢となります。

※2019年秋のMNO事業開始に伴い、通信キャリアとして国内正規版iPhoneの取扱いを開始するはずですが、MVNO事業でも国内正規版iPhoneを取扱う事も予想できます。

楽天モバイルのメリット~低速なら無制限無料で使える

楽天モバイルは、通常の4GLTEの高速通信に対して、楽天モバイルアプリから任意で、通信速度を下り最大200kbpsの低速に切替える事で、無料でデータ通信を利用できる、いわゆる「低速モード」を利用できます。

楽天モバイルは「カウントフリー」サービスの提供はありませんが、低速設定時には高速通信容量を消費しませんので、「低速モード」を有効活用する事で、カウントフリー同様に高速データ容量を節約する事ができます。

ただし、通信速度の項で解説したように、楽天モバイルの「低速」は他社と比較してより低速となっています。

楽天モバイルのメリット・デメリット~データシェア

楽天モバイルでは、余ったデータ容量をシェアする事ができます(ドコモ回線のみ)。

1人で2回線利用しているケースも含め、楽天モバイルの他回線とデータ容量を分け合う事が可能で、余ったデータを無駄にせず有効に利用できるという点でメリットと言えます。

しかし、mineoやLINEモバイル、NUROmobile等の他社でも同様のサービスが提供されていますが、全て無料で利用する事ができます。

楽天モバイルでは、月額100円のコストがかかるので、この点ではデメリットとも言う事ができます。

「月額100円なら構わない」と思うかもしれませんが、シェアする回線全てに100円ずつ料金がかかるため、5人でシェアする場合には、各回線100円ずつ、合計500円の料金が必要となります。

楽天モバイルのメリット・デメリット~口座振替

楽天モバイルは、格安SIMではめずらしく料金支払いに口座振替を利用する事ができます。

みずほ銀行、三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行等の都市銀行、ゆうちょ銀行、楽天銀行、住信SBIネット銀行などのネット専業銀行など多数の銀行の口座振替が可能で、ネット上で手続きができるなど利便性が良い事はメリットと言えます。

しかし、前項同様、口座振替の利用には月額100円の支払い手数料がかかる上、口座振替で支払いが可能なのは初期費用と毎月の料金のみで、端末やアクセサリーの購入代金はクレジットカードのみの決済となっている点ではデメリットと言えます

楽天モバイルのデメリット~通信速度はちょっと遅め

正直言って、楽天モバイルの通信速度は速いとは言えません。
動画・映画・アプリ等の大容量ファイルをサクサクとダウンロードするといったシチュエーションは苦手です。

もちろん、最低限の実用性は備えているので、一般的な日常の使用においてストレスを感じる事はほとんどありませんが、ピーク時間帯の利用や、大ファイルのデータ通信時でも快適な通信を望む方にはお勧めできません。

通信速度の詳細は、「高速データ通信の通信速度について」をご覧ください。

楽天モバイルのデメリット~通信の最適化を実施

楽天モバイルは「通信の最適化」を実施しています。

「通信の最適化」とは、通信帯域の削減を目的として、モバイル通信事業者が実施する通信の非可逆的圧縮などの通信の変換を言います。

具体的に言うと、通信を利用するユーザーが集中するピーク時間帯等において、通信速度の低下を改善するために、ユーザーが送信するデータを圧縮する事で回線の混雑を緩和しています。

この圧縮は「非可逆的圧縮」で、一旦圧縮されたデータは元に戻すことができません。

「非可逆的圧縮」で画像が圧縮された場合には、理論的には送信サイズが小さくなるため通信帯域の削減となり、通信速度の低下を改善できますが、画質は劣化し元に戻すことができません。

このため、送信した画像と、受信した画像が同一ではなくなる事から「著作権法における同一性保持権侵害」の疑いがあるのではないか、また、送信ファイルが画像である事を調べなければ最適化できない事から「通信の秘密」を侵害する行為ではないか…等々によって批判を受けている仕組みです。

楽天モバイルの「通信」に関する注意事項に以下の記述があります。

mineo・NUROmobileなど、他社でも通信の最適化を実施しているMVNOはありますが、その多くは、通信の最適化を受けずに通信可能な「回避方法」を用意しユーザーに提供しています。

「回避方法」を用意する事で、上記「同一性保持権侵害」や「通信の秘密の侵害」等により最適化に納得できないユーザーに配慮していますが、楽天モバイルには回避方法の開示はありません。

必然的に、楽天モバイルのユーザーは、楽天モバイルが通信の最適化を実施した際には、これを回避する方法はなく、全てのユーザーに適用される事となります。

通信の最適化を回避する方法を提供しない姿勢をどう捉えるかで、楽天モバイルという通信事業者の印象は違ってきます。
筆者としては、少なくとも通信の最適化を開始する以前に契約したユーザー~つまり、最適化の実施を前提に契約していないユーザーに対しては、回避方法を提供すべきと考えます。

ちなみに、UQmobile、IIJmio、LINEモバイル等、通信の最適化を行っていないMVNOもあります。

楽天モバイルのデメリット~分割払いはクレジットカード依存

楽天モバイルで端末を購入する際には「分割購入」ができず、「一括購入」しか選択肢がありません。

楽天モバイルで端末を分割購入する場合には、クレジットカードのリボ払いの利用となりますが、この場合、クレジットカード会社によって「分割金利手数料」が上乗せとなり、楽天モバイルで購入した端末代金に金利分が上乗せとなる分だけ割高となります。

利用可能なクレジットカードは、楽天カードと、VISAカード/MASTERカード(提携カード含む)となっており、楽天カードに限り、分割金利手数料の上乗せがなく、ここでも楽天グループサービスへの誘導が行われています。

楽天カード以外も指定できますが、クレジットカードのリボ払いの実質金利は15%と非常に高率ですので、できるならクレジットカードのリボ払いでの端末購入は避けた方が無難です。

実は、楽天モバイル以外でも、一括価格と分割価格が若干異なるMVNOは少なくありませんが、リボ払いほどの価格差は生じませんので、端末分割払いが前提であれば、楽天モバイル自体を候補から外す事も検討された方が良いかもしれません。

楽天モバイルのデメリット~当月解約は15日申込分まで

楽天モバイルを解約する場合には、解約申込みのタイミングに注意が必要です。

通話SIM・データSIMいずれも、当月内の解約はその月の15日までに解約申込みを行う必要があります。
15日までに解約しても月末までは利用可能ですが、15日を過ぎてしまうと当月末での解約はできません。
16日以降の申込みの場合は翌月末の解約となります。

他社の多くは月末最終日、あるいは、その前日までの手続きで当月解約となるケースが多く、これも楽天モバイルの独自ルールであり、使いにくさを助長するデメリットの1つです。

オプションサービスの解約は、25日までの申込みで当月末解約となります。

楽天モバイルのデメリット~データSIMでも最低利用期間あり

楽天モバイルでは「エントリーパッケージ」を利用した場合には、データSIMの契約であっても6か月間の最低利用期間が設けられていますので、短期利用の方は注意が必要です。

エントリーパッケージの利用に関わらず、他社では「データSIM」に最低利用期間が設けられる事はありませんので、これも楽天モバイルだけの独自ルールであり、デメリットの1つです。

楽天モバイルのデメリット~サポートが繋がりにくい

楽天モバイルに限らず、格安通信会社はできだけ経費を切り詰めているため、サポート体制が貧弱である事は否めませんが、楽天モバイルの電話サポートは非常に繋がりにくいと評判です。

実際にサポートに電話してみると分かりますが、昼時や15時台、17時以降の混雑する時間帯以外でも電話が繋がりにくく、サポートを受けにくい印象がありました。

また、電話サポートの受付終了時刻も18:00と早く、仕事を定時で終えると1時間の猶予しかない上に、17時台は混雑していて繋がりにくく非常に不親切な印象で、できるだけ電話サポートを受けたくないのかと感じます。

ちなみに、mineo・UQmobile・BIGLOBEmobileは9:00~21:00、Y!mobileは9:00~20:00となっています。

mineoのメリットとデメリット

本項では、mineoを利用する上でのメリットやデメリットについてまとめます。

mineoのメリット

  • 1. 大手3キャリアの回線全てを取扱うマルチ・キャリアであること
  • 2. 回線の切換えをmineo内で行う事が可能
  • 3. MVNOで唯一、「国内正規版」「SIMフリー」「新品」のiPhoneを購入できる
  • 4. 活発なユーザー・コミュニティ
  • 5. 200kbpsでデータ使い放題となる「節約モード」
mineoのメリット①~マルチ・キャリア

mineoは、au・NTTドコモ・Softbankの3キャリア全ての回線を使用した格安通信サービスを提供しています。
1社で2つ以上の回線サービスを提供する通信会社をマルチ・キャリアと言いますが、mineoもマルチ・キャリアですが、3社全ての回線を扱う事から自ら「トリプル・キャリア」と称しています。

トリプル・キャリアである事のメリットは、大手キャリア3社のいずれからでも手持ち端末をそのまま利用して乗換えが可能な事です。

以下は、3キャリアそれぞれで購入したiPhoneをmineoで使用可否と、SIMロック解除の要否一覧です。

  ドコモ回線(A) au回線(D) Softbank回線(S)
購入キャリア au Dcmo SB au Dcmo SB au Dcmo SB
iPhone 5s
iPhone6/6Plus
iPhone6s/6sPlus
iPhoneSE
iPhone7/7Plus
iPhone8/8Plus
iPhone XS/XS MAX
iPhone XR
〇:SIMロック解除不要で利用可△:SIMロック解除で利用可×:SIMロック解除・利用不可

このように、原則として購入元と同じ回線であれば、au端末の一部例外(※)を除いてSIMロック解除不要でそのまま利用する事が可能で、手持ち端末をそのまま利用しやすい環境になっています。

※au版iPhone6s/6sPLus・iPhoneSE・iPhone7/7Plusに関しては、VoLTE通話の関係上、au回線での利用であってもSIMロック解除が必要です。

MMD研究所が2018年5月に実施した調査によれば、大手キャリアのユーザーが格安通信サービスに移行後に利用したいと考えている端末(スマホ)は、手持ち端末28.7%、現在の端末をSIMロック解除して利用21.3%で、約半数が使用中・手持ち端末を利用したい意向を持っています。

しかし実際には、ショップでのSIMロック解除は長時間待たされたり、3,000円の手数料がかかる事から、SIMロック解除を敬遠するユーザーも少なくなく、mineoのように3キャリア全ての回線が用意されていれば、SIMロック解除不要で端末利用が可能になるため、乗換え希望ユーザーにとって大きなメリットとなります。

mineoのメリット②~回線を切り替えられる

mineoはau・NTTドコモ・Softbankの3社全ての回線を取扱っていますが、それぞれの回線を解約する事なく回線を切り替える事ができ、これもmineoの大きなメリットの1つです。

mineoでは回線を変更する事を「プラン変更」と言い(※)、au⇔Docomo⇔Softbank間で自由に変更する事ができます(プラン変更手数料・SIM発行手数料等がかかります)。最低利用期間内であっても解約金はかかりません。

ちなみに、同じMVNOでも事業者によって、楽天モバイルのようにプラン(回線)変更ができないケースと、mineoやIIJmioのように回線を変更できるケースがあります。

変更できないよりできた方が、契約後の自由度は大きく異なります。

転居などで電波状況が変わったり、端末を買い換えた等で回線を変更したい場合でも、いちいち別の通信会社へ乗り換えなければならないのは大きな手間となります。

※mineoでは回線の変更を「プラン変更」、通話SIM(デュアルタイプ)とデータSIM(シングルタイプ)の変更を「タイプ変更」といいます。

mineoのメリット③~iPhoneを購入できる

「端末ラインナップ」の項でご紹介したように、mineoでは「国内正規版」「SIMフリー」「新品」のiPhoneが購入できますが、これは、あまり喧伝されていませんが、かなり画期的なことです。

mineoは仕入れ先を「代理店」としており、明確な仕入れ先は不明ですが、他のMVNOではまず実現できない事をいずれかの代理店と組む事で実現したのはスゴイ事だと思います。

実は、現在のiPhone8/8Plusの前に販売していたiPhone7は「初物」だらけの一大事でした。

  • ・ 大手キャリアを含めても、国内で初めてApple Store以外でSIMフリー端末が販売された
  • ・ 大手キャリア以外で初めてiPhone7が販売された(Y!mobile・UQmobileより先だった)
  • ・ MVNOで初めて国内正規版iPhoneが販売された
  • ・ 国内で唯一、256GBのiPhone7/7Plusを購入できる
  • ・ 国内で唯一、iPhone7 Project REDを購入できる
  • ・ MVNOで唯一、データプラン契約でも国内正規版iPhoneを分割購入可能

この時期には、すでにApple StoreでもiPhone 7 256GB版、及びProject RED版は販売終了となっていたため、mineoが唯一の販売チャンネルでした。

さらに付け加えるなら、国内正規版iPhoneを購入した通信会社で、複数の回線にプラン変更できる唯一の通信事業者でもあります。

スマートフォン(Android)n=3,940
楽天モバイル 28.7%
mineo 11.2%
OCN モバイル ONE 8.7%
UQ mobile 14.9%
IIjimo 6.8%
タブレット(Android)n=239
OCN モバイル ONE 20.5%
楽天モバイル 11.7%
BIGLOBEモバイル 10.0%
mineo 7.1%
IIjimo 6.7%
スマートフォン(iOS/iPhone)n=2,466
mineo
楽天モバイル 17.8%
UQ mobile 14.9%
IIjimo 8.0%
BIGLOBEモバイル 6.0%
タブレット(iOS/iPhone)n=2,466
IIjimo 14.5%
OCN モバイル ONE 13.8%
mineo 13.8%
楽天モバイル 10.3%
BIGLOBEモバイル 9.0%

MMD研究所が2018年8月に実施した調査によれば、iPhoneユーザーが22.4%のユーザーが「mineo」を利用しており、iPhoneユーザーに人気の格安通信サービスである事がわかります。

mineoのメリット④~活発なユーザー・コミュニティ

mineoには「マイネ王」というユーザー・コミュニティがあり、非常に活発に活動しています。おそらく、通信会社にユーザー・コミュニティがあること自体珍しいですが、「オフ会」を実施する通信会社など、まず他にはないのではないかと思います。

もしアナタがスマホや格安通信に関して初心者であれば、「マイネ王」は力強い味方になってくれるはずです。掲示板に疑問や不満を書き込んでみてください。ベテランのユーザーさんたちから親切で詳細な説明やアドバイスが貰えるはずです。
この「マイネ王」をmineo選択の決め手にする人も少なくありません。

フリータンクとは

さらに、マイネ王で提供している「フリータンク」は、唯一無二のユニークなサービスです。

「フリータンク」は、パケット互助会のようなもので、パケットを余らせた人が寄付したデータ容量を、足りない人が1000MBまで引き出して使う事ができる制度で、寄付するのはもちろん、引き出すのも無料です。

他の通信会社であれば、月間のデータ容量を使い切ってしまった場合には、低速に制限された通信速度で月末まで我慢するか、別途料金を支払って高速データ容量を追加購入するしかありませんが、mineoの場合は、フリータンクから1000MBまで無料で高速通信容量を貰う事ができます。

フリータンクもmineoだけのユニークな仕組みですが、利用者の譲り合いの精神がなければ成り立たないサービスでもあります。

一時、フリータンクは使う人ばかりが増えてしまって、タンク内のパケットのストックが枯渇するかもしれない…という状況になった事がありました。

運営や、心あるユーザーの呼びかけで節度ある利用が浸透し、現在は安定して運用されているようです。ちなみに今日現在のフリータンク内の容量は、7万9,000GBほどになっています。

mineoのメリット⑤~節約モード

mineoには、「カウントフリー」と名乗っているサービスはありません。

カウントフリーとは、ある特定のコンテンツを利用する際に発生する通信料が月間のデータ容量を消費しない事を言いますが、言い換えると、特定コンテンツの通信料が無料(または定額)になるサービスと言えます。

その意味では、mineoが提供している「節約モード」もカウントフリーだと言う事もでき、通信速度を低速制限時と同じ200kbpsに抑える代わりに、容量制限なしにデータ通信を利用できる仕組みです。

つまり、一般のカウントフリーは、対象となるコンテンツを制限しますが、「低速モード」は、コンテンツは制限なく、通信速度を制限するタイプのカウントフリーだと見る事ができるわけです。

速度を低速に制限し容量無制限で利用できることから、「節約モード」を活用すれば、その名の通り有料の高速データ容量を節約する事ができるため、これもmineoのアピールポイントの1つとなっています。

mineoスィッチについて

mineoでは、通信速度の切換えや、データ残量の確認、ギフトのやり取り等の様々な機能・リンクを搭載したオリジナル・アプリを無料で配布しており、このアプリから、高速⇔低速を簡単に切替えることができます。

mineoのデメリット

  • 1. ピーク時間帯の速度低下
  • 2. 通信の最適化を実施
  • 3. 1GBプラン廃止(新規申込停止)
  • 4. 最低利用期間がない(いつでも解約可能)
  • 5. 値引き体質
mineoのデメリット①~ピーク時間帯の速度低下

人気MVNOの宿命とも言えるのかもしれませんが、昼12時台を最ピークとして、朝・夕・夜間の回線混雑時に通信速度が低下してしまいます。その点でmineoは速度に期待して選ぶ通信会社ではないと言えます。

通信速度の低下と、帯域(回線)増強は「イタチごっこ」のようなところがあって、通信会社は、速度が低下すれば当然「帯域増強」を行い、通信速度の回復を行います。すると、その速度回復や、対応する通信会社としての姿勢が評価されて、新たなユーザーが集まります。すると、また速度が低下するようになり、帯域増強を行う…等々、そうした事の繰り返しなのです。

あまり人気の高くないMVNOであれば、増強後、しばらくは回復した速度を維持できる期間がありますが、1・2位を争う人気MVNOであるmineoでは、回復する傍からユーザー数増加による低下が起こってしまいます。

そういう意味では、速度に期待するのであれば、あまり人気の高いMVNOを選ばないのも1つの選択肢かもしれません。

とは言え、今回、実際に回線を使用してみたところ、以前よりも低下が緩和された印象があり、低下した際の速度が、あまり1Mbpsを割込まなくなったな…と感じます。以前は、昼時はほぼ100%の割合で1Mbpsを割っていましたので、mineoの取り組みが効果を表してきたのかもしれません。

通信速度に関しては、将来の予測はほぼできないと言えます。 mineoがどの程度の資金を持ち、その何割を帯域増強に使用するのか、ユーザーがどれほど増えるのか、ユーザーの回線使途によっても帯域の逼迫具合は変わってきますので、将来の通信速度に関しては何とも言えない…と言うのが本音です。

mineoのデメリット②~通信の最適化を実施

「通信の最適化」という言葉をご存知でしょうか。

通信を最適化するならいい事じゃないか…、そんな印象がありますが、実はユーザーにとっては何も良い事はありません。最適化と言うのは、あくまで通信事業者の都合で行われる「最適化」です。

画像や動画は圧縮されると劣化しますので、通信業者が回線混雑の緩和をするために、ユーザーは送信するデータを劣化させると言う事になります。

また、最適化を実施するためには通信内容を把握する必要があるため「通信の秘密」を侵しているのではないか、ユーザーの送信データを勝手に改ざんする事は、著作権法の同一性保持権の侵害に当たるのではないか等との指摘もある行為です。

mineoの通史最適化問題

mineoでは、この「通信の最適化」が2018年春に大きな問題となった事がありました。

実は「通信の最適化」を実施している格安通信サービスはmineoだけではありません。楽天モバイル、NUROモバイル等も「通信の最適化」を行っているのですが、mineoだけが大きな問題になってしまったのは、既存ユーザーに無断で実施してしまったからなのです。

mineoの場合は、2018年4月に1人のユーザーのSNSで通信の最適化が明るみに出るまで、既存のユーザーに対して一切告知しないまま実行した事で、日ごろから標榜していた「ユーザーフレンドリー」「Fun toFans」の姿勢とマッチしないと、多くのユーザーから強く非難を浴びる事となりました。

他社、例えばNUROmobileでは実施日を予め告知し、最適化に納得できないユーザーには回避する方法を開示していましたが、実施日以降の契約者には、事前に告知済みなので回避方法は開示しないという形で導入する等、既存ユーザーが、契約時に最適化に同意していない事を重視する姿勢を見せていました。

それに引き換えmineoは、既存ユーザーに事前に告知する事もなく実施した上、明るみに出た際に、同社の通信サービス約款第35条「契約者に事前に通知することなく通信利用の制限を行うことがある」という規定を盾に「問題ない」との姿勢を示すなど、対応のまずさもあり一時は炎上状態となっていました。

通信の劣化と言っても人間の目で見ても分からない範囲で実施されており、送信前の画像と、送信された画像を見比べても、人間の目ではまったく違いはわからない事もあり、事態は沈静化しており、mineoは未だに高いユーザー満足度を維持しています。

こちらは、mineoが公開している「最適化前」と「最適化後」の画像の比較です。 人の目で見ても違いはほとんど分からないと言う点に関しては頷く事ができます。 しかし、見ても分からないからいいのか、圧縮し劣化させている事実は変わらないと感じるのか、その辺りはユーザー個々に受け止め方は異なるはずです。

UQmobile、LINEモバイル、IIJmio、など、通信の最適化を実施していない格安通信サービスもありますので、人間の目で見ても分からなくても、自身のデータが勝手に改ざんされる事を望まないのであれば、最適化を実施していない通信事業者を選ぶ必要があります。

通信の最適化の実施時間

「通信の最適化」は、ユーザーの批判を受けながらも現在も継続中ですが、現状、通信が混雑する時間帯のみ実施されています。

2018年10月15日以降の実施状況は以下の通りです。

また、現在は最適化を無効化機能が公開されていますので、どうしても最適化を避けたい場合には利用可能です。

mineoのデメリット③~1GBプランの廃止(新規受付停止)

mineoは、従来あった「1GB」容量のプランについて、2018年9月3日以降、新たな利用申込みの受付を停止し、事実上、1GBプランを廃止しました。

こちらは、契約プランの分布図で、2017年9月と、2018年3月を比較していますが、mineoスタッフによれば、500MB、6GBプランの利用者が増加、1GBプランは利用者が減少していたと言います。

そこでmineoは1GBプランを廃止したわけですが、明らかに事業者都合に見えます。

  改定前(デュアルタイプA) 改定後(デュアルタイプA)
500MB 1,310円 1,310円
3GB 1,510円 1,510円
6GB 2,190円 2,190円
10GB 3,130円 3,130円
20GB 4,590円 4,590円
30GB 6,510円 6,510円

こちらは新旧プラン料金の比較です。

1GBプランが無くなっただけで他のプランの料金は同じですが、1GBで充分足りる場合であっても、月額100円高い3GBプランの料金を支払わなければなりません。

1GBプランの利用者は11%程度だったと言いますので、mineoの回線数を100万回線として計算すると、単純計算ですが11万人のユーザーが100円多く支払う計算になり、mineoは1,100万円の増収と言う事になります。(もちろん、実際には全てのユーザーが100円多く支払うわけではありません)

こうした改変は明らかに事業者都合だと筆者には見えます。

もし、ユーザーファーストで改変するのであれば、500MBを廃止して、1GBの料金を500MBの料金に値下げすべきではなかったでしょうか。

これも、「通信の最適化」と同じで、mineoにとってプラスなだけで、ユーザーにとってはマイナスな改変であり、昨今のmineoは「ユーザーフレンドリー」のイメージと合致しない行動が増えているように感じます。

つまり、ここで言うデメリットとは、単に1GBプランが廃止された事ではなく、「通信の最適化」を既存ユーザーに無断で実施したり、1GBプランを廃して不必要な負担をユーザーに強いる等の、mineoの「Fun to Fans!」のスローガンに反するような姿勢…等を筆者が感じているという意味です。

mineoのデメリット④~通話SIMでも最低利用期間なし

通常、MVNOには「最低利用期間」が設けられていますが、mineoには「最低利用期間」はありません。一見するとメリットのように見えますが、実はデメリットだと言えます。

大手キャリアやサブブランド等は「2年契約+自動更新」で、2年契約の満了月+2か月間の「更新月」以外の解約やMNP転出には「解約金(9,500円)」が請求されますが、MVNOでは、通話機能付きプラン(通話SIM)に限って、利用開始から1年間の「最低利用期間」が設けられています。

最低利用期間は、利用開始から1年間のみであり、自動更新しませんので適用は最初の1年間のみです。また、通話機能のないデータ通信専用プラン(データSIM)(SMS付含む)には適用されません(つまり利用開始後いつ解約しても自由です。データSIMにはMNPはありません)。

mineoの場合には、通話SIMであっても「最低利用期間」が設けられていないため、1年以内の解約の場合でも解約金は請求されません。

少しわかりにくいのは、「最低利用期間」自体が存在しないため解約時のペナルティはないのですが、最低利用期間内の他社へのMNP転出の場合には、他社と同等の高額なMNP転出時契約解除料が請求される事です。

SIM 期間 名目 費用
通話SIM 利用開始から12か月以内
MNP転出手数料 2,160円(税込)
利用開始から13か月以降 MNP転出時契約解除料 なし
MNP転出手数料 2,160円(税込)
データSIM 利用開始から12か月以内 - 0円
利用開始から13か月以降 - 0円

mineoの利用開始から12か月以内のMNP転出は、10,260円+2,160円=12,420円もの費用を請求され、大手キャリアと何ら変わらない費用が請求されますので充分注意が必要です。解約金が請求されないのは、あくまで電話番号を捨てる「解約」のみです。

「mineoは解約金なし」は誤解を招きやすい

実際のところ、筆者のように頻繁にテストでMVNOを利用する場合や、何らかの事情で一時的に利用するケースを除き、電話番号をそのまま利用できる「MNP転出~転入」の手続きを行うユーザーがほとんどだと考えられます。

そういう視点で見ると、mineoはあまり多くない電話番号を移行しない「解約」に解約金が発生しない事をメリットとしてアピールし、一方では、多くのユーザーが利用するMNPでは、高額な費用を課しています。

確かに、解約時に解約金が発生しないのはメリットかもしれませんが、「解約金なし」を誤解させて短期間でのMNP転出を誘発させるのが狙いとは言いませんが、あえて「解約金がかかりません」とアピールする必要はないように思えます。

こうした姿勢も「Fun to Funs」だとは正直、筆者には思えません。

mineoのデメリット⑤~値引き体質

何かと言うと値引きし、収益をあえてあげない方向へ物事を考える体質…と言う意味で「値引き体質」と表現しています。

新規ユーザー勧誘のためのキャンペーンのほとんどが料金の値引きですし、ユーザーさんに人気の仕組みなので言いづらいですが「フリータンク」も同様で、データの追加購入を放棄し、本来なかったはずの高速データ通信容量を無償で分け与える事になり、通信の逼迫をより深刻化させているのではないかとも考えられます。

もちろん他社との競合がありますので、ある程度の値引きや割安感は必要だと思いますが、帯域の増強が思い通りに実施できるだけの収益を得られなかったり、11万人が利用するプランを廃止(実質値上げ)する等、手当てすべきところがもっと他にあるのではないか…そう思う部分が少なからずあると感じます。

LINEモバイルのメリットとデメリット

「ここはLINEモバイルのお勧めポイントです」と自信をもってお勧めできる部分と、「ここはちょっと…」というデメリットの部分も含め、使っているから分かる事をご紹介します。

LINEモバイルのメリット① マルチ・キャリア

現在のLINEモバイルは、NTTドコモ回線とSoftbank回線の2種類の回線サービスを提供する「マルチ・キャリア」です(※)。

さらに、2019年前半中にはau回線サービスも開始する事をすでに正式発表しており、大手キャリア全ての回線を取り扱うトリプル・キャリアとなる予定です。

※ 複数の回線サービスを提供する通信会社をマルチ・キャリアと言います。
トリプル・キャリアは、マルチ・キャリアの1つで、3キャリアの回線を取扱う事を言います。

トリプル・キャリアのメリット

マルチ・キャリアである事のメリットは、大手キャリアで購入したスマホ端末をそのまま利用できる間口の広さにあります。

つまり、例えばNTTドコモ回線のサービスのみを提供している場合、ドコモで購入したスマホはそのまま利用できますが、au及びSoftbankで購入した端末を利用するためには「SIMロック解除」が必要となります。

また、2015年4月までに発売された機種は、そもそもSIMロック解除ができないため、au・Softbankで購入したスマホを利用できる可能性はまったくありません。

ところが、ドコモ回線に加えてSoftbank回線のサービスが加わりマルチ・キャリアとなると、ドコモ版・Softbank版のスマホをそのまま利用可能となり、端末をそのまま利用したいユーザーをより多く受け入れられる事になるわけです。

さらにau回線も加わりトリプル・キャリアになる事で、3キャリア全てのスマホをそのまま利用できるようになり、3キャリア全てのユーザーを「SIMロック解除」なしで受入れる事が可能になるわけです。

しかも、転居などで通信状況が変化し、異なる回線に切り替えたい場合でも、トリプル・キャリアとなったLINEモバイルであれば、MNPを利用して他社に乗り換える必要なく、LINEモバイルの中で切り替えられる事も、手間やコストの点で大きなメリットとなります。

※au回線サービスの提供開始は、2019年前半の予定です。

LINEモバイルのメリット② データフリー

「データフリー」は、いわゆる「カウントフリー」の事です。

カウントフリーは、特定のコンテンツやサービスを利用する際に生じる通信料が、契約の月間データ容量を消費しない仕組みのことで、「ゼロ・レーティング」とも言います。

月間の契約データ容量は料金を支払って有料で買っていますが、カウントフリーの対象となっているコンテンツやサービスを利用しても、その分は有料データ容量を消費せず、実質無料で利用する事ができます。

国内で最初に「カウントフリー」の仕組みを実装したのは、今は楽天モバイルに吸収されてしまった「FREETEL(フリーテル)」だったと記憶していますが、カウントフリーではなく「ノーカウント」と呼称していたはずで、用語として「カウントフリー」を広めたのはLINEモバイルだったと記憶しています。

LINEモバイルは、MVNEとして参画していたNTTコミュニケーションズの技術協力を得て「カウントフリー」の仕組みを構築しましたが、Softbank傘下になった際に、NTTグループのNTTコミュニケーションズに配慮して(という噂です)、「データフリー」と改称して現在に至ります。

他社のカウントフリーは有料オプションで、特定のコンテンツ利用時の通信料を、月額固定費用で使い放題(定額サービス)にする仕組みが多いのですが、LINEモバイルの「データフリー」は、月額コストは不要で無料で利用する事ができます。

LINEモバイルの無料通信の対象は「SNS」で、最小プランではLINEが無料通信となり、上位プランでは、LINEに加えてFacebook・Twitter・Instagram、最上位プランでは、さらにLINE Musicの通信が無料となります(LINE Musicの基本料金が無料になる訳ではないので誤解のないようにご注意ください)。

前述の「データ通信容量を上手にやり繰りする仕組み」の項で実例を挙げて解説したように、SNSで消費する通信の費用がまるまる無料となるため、SNSを多用するユーザーにとっては、メリットのある仕組みです。

カウントフリーのネガティブ面

FREETELが「ノーカウント」として、LINEモバイルが「カウントフリー」として根付かせた「ゼロ・レーティング」ですが、ユーザーには好評な一方、サービスそのものの是非は以前から論じられてきました。

「ゼロ・レーティング」は、コンテンツの中身を知らなければ無料対象かどうかが分からないため、「通信の秘密」に侵害しているのではないか、あるいは「ネットワークの中立性」に抵触するのではないか…等々の問題です。

最近では、総務省が「カウントフリー」の仕組みについて、不公平にならないよう自主規制を求める方針であるといった報道がなされるなど、ユーザーには人気の「カウントフリー」「ゼロ・レーティング」は何やらざわざわし始めています。

LINEモバイルのメリット③ LINEとの連携

LINEモバイルは元々LINEが運営する格安通信会社としてスタートしましたし、現在でも社名・サービス名にLINEの名を残しており、LINEとの関係性が強い事は誰でもがわかります。

実際の利用上でもLINEとの連携によって使い勝手が向上している部分は非常に大きいです。

例えば、多くのLINEユーザーが使い慣れた「トーク」機能を使ったサポートは、問い合わせをする際に敷居の低さを感じ、問合せしやすさを作り出す事に役立っています。

また、データプレゼントもLINEの友達機能を使って贈られます。LINE連携機能から「データプレゼント」を選ぶと現れるLINEの友達一覧から、相手を指定すれば簡単にデータを贈る事ができ、この辺りのオペレーションは、LINEならではと言える印象です。

こうしたSNSとの連携や、SNS機能を使ったサービス提供は、他の格安通信会社には真似のできない部分で、LINEモバイルの最大の特徴と言えます。

LINEモバイルのメリット④ 実用速度を維持

ユーザー数の増加に帯域(回線)増強が追い付かず、ピーク時間帯に通信速度が低下してしまう事は、人気MVNOの宿命とも言えますが、それでも、低下した際の速度がどの程度で踏ん張るかは非常に重要です。

実用速度の下限目安と言われる1Mbpsはもちろん、SIMによっては0.5Mbps以下まで落ち込んでしまうケースも少なくありませんが、さすがに0.5Mbpsを割込むと実用性はほぼ失われてしまうため、例え速度低下を起こしてもせめて0.8Mbps程度で踏みとどまって欲しいと思います。

LINEモバイルの場合は、特に通信速度が速いと言えるわけではありませんが、それでも実用性を損なうような速度に至る事は滅多にないので、最低限の使い勝手は維持していると言えます。

どちらかと言うとドコモ回線の落ち込みが激しい傾向にありますが、それでも実用性を損なうまでには滅多に至りませんし、Softbank回線の方は、1Mbpsを割る事は少なく安定した通信を提供できていると言えます。

LINEモバイルのメリット⑤ 端末のスタッフレビューが読める

LINEモバイルのWEBには、LINEモバイルスタッフによる、ラインナップ中のAndroidスマートフォン全機種の実機レビューが掲載されています。
気になる機能・性能や実際の使い勝手や、得意な事、苦手な事まで実際に使ってみて書かれているので、購入予定の機種レビューがあれば、大いに参考になります。

公式ブログに掲載されているのですが、そもそも、通信会社の公式ブログってどこでもやっている事ではありませんし、まして、ラインナップ全機種のレビューを載せているなんて、他では見た事がありません。

個人の受け止めですが、この辺りは元々の通信業者ではなく、コミュニケーション・アプリの会社が参入した通信会社ならでは…ではないでしょうか。

公式ブログは、端末レビューだけでなく、メンテナンス情報やキャンペーン告知、機能の使い方や「あるある」まで、様々な情報や記事が掲載されていますので、ぜひご覧になってみる事をお勧めします。

LINEモバイル公式ブログ:▶LINE MOBILE 公式ブログ

LINEモバイルのメリット⑥ LINE Pay・LINEポイントと連携

LINEモバイルは、LINEポイントと連携しており「契約者連携」「利用者連携」を行う事で、毎月の利用料金をLINE Payで支払う事ができ、支払料金の1%分のLINEポイントが貰える他、貯まったLINEポイントを料金支払いに充当する事も可能です。

楽天モバイルの人気の理由の上位に「楽天ポイントが貯まる・使える」がありますが、LINEモバイルでも楽天モバイルと同等の1%のポイント還元を実施していますし、貯まったポイントで料金を支払う事も可能です。

LINE Payは、PayPayとの20%還元競争で一躍有名になっていますが、毎月、普段通りに通話・通信を利用しているだけで、LINE Pay残高に交換できるLINEポイントが貰えるのは大きなメリットです。

2019年内には、LINE Payのクレジットカードが発行され、ポイント還元率は2~3%と高額らしいとの噂もあり、そうなると、LINEモバイルの支払いにLINE Payクレカを充てれば、3~4%の還元が受けられるかもしれません(これはあくまで噂の段階です。余談としてお読みください)。

LINEモバイルのメリット⑦ 通信の最適化を行っていない

通信速度の項にも書きましたが、LINEモバイルでは「通信の最適化」は行われていません。 何度か確認しましたが、ピーク時も含め、一度も最適化されているという結果にはなりませんでした。

「通信の最適化」は、帯域の混雑緩和のために実施するのですが、実施している通信会社の通信速度が速いか…と言うと、そうでもありません。

通信の最適化を実施していない通信会社はLINEモバイル以外にもありますが、最適化を実施していないから通信速度が遅いかというと、これまた、そうでもありません。

2019年内には、LINE Payのクレジットカードが発行され、ポイント還元率は2~3%と高額らしいとの噂もあり、そうなると、LINEモバイルの支払いにLINE Payクレカを充てれば、3~4%の還元が受けられるかもしれません(これはあくまで噂の段階です。余談としてお読みください)。

LINEモバイルのデメリット① サポートが不評

LINEモバイルのデメリットは、実はあまり聞こえてきません。

筆者自身が利用していても、「ここは不満だ、何とかして欲しい」と思う部分はほとんど感じませんが、強いて挙げるとすれば、サポート体制が不満と言えば不満でしょうか。

ネット上で「LINEモバイルのデメリット」と検索すると、出てくるのは「サポート」への不満が大半です。

メリットの方で、LINEトークを使ったサポートがメリットと書きましたが、残念ながら状況によっては、質問に対する回答のピントがズレていたり、問い合わせた甲斐のないユーザーでも知っているような内容しか得られないケース等、サポートのクオリティの低さが垣間見えてしまう事があります。

大抵の通信事業者のサポートは外部委託で運営されています(通信会社社員が答えている訳ではない)。特にチャットサポートは外部委託が多く、知識が浅かったり、当たり障りのない回答になりがちですが、LINEモバイルのサポートはちょっと質が低い感は否めません。

せっかく他社にはないLINEトークでのサポートを提供しているのですから、中身の伴ったサポートを提供して欲しいと思います。

LINEモバイルのデメリット② 大容量プランがない

もう1つ挙げるとすれば、大容量プランの用意がない事です。

LINEモバイルのプラン容量は、最大10GBまでしかありません。

先日の、Softbankの2019年3月期 第3四半期決算説明会において、図のように、Softbankグループ内の役割や特徴が述べられましたが、LINEモバイルは小容量向けの通信サービスであるとの位置づけが明確にされていました。

しかし、最大容量が10GBである事は、ソフトバンク傘下になる前からの事で、LINEモバイル自身が、あまり大容量プランを提供するつもりがない事の証左ではないかと考えられます。

LINE連携など、独自サービスを展開する以上、LINEモバイルで大容量を利用したいユーザーも少なくないはずですので、せめて20GBプラン1つでも提供して貰えるとよいのですが…。

LINEモバイルのデメリット③ 徐々に速度低下中

前項の「通信速度」の項でもご紹介したように、実用上、差し障りになるような速度低下は発生していませんし、充分に快適に利用できる時間がほとんどですが、それでも、Softbank回線に関しては、昨夏のサービス開始当時から比べれば、やはり徐々に速度低下してきています。

12月までは「MVNO最速チャレンジ」キャンペーンを展開していましたので、もう少し速かった印象がありますが、キャンペーン終了後の年明けから、1~2Mbpsの速度を計測する場面が増えてきました。

しかも、昼12時台だけではなく、夕方~夜間にかけても快適速度が出せない場面が増えているようです。

そろそろ帯域増強などのテコ入れが必要ではないかと思います。

UQmobileのメリットとデメリット

UQmobileを実際に利用してみた分かったメリットとデメリットについて解説します。

UQmobileのメリット① 大手キャリア同等のデータ通信品質

UQmobileの最大の特徴は、やはり、その下り通信速度の速さと、安定性でしょう。

他のMVNOを全く問題にしないばかりか、大手キャリアをも凌ぐUQmobileの通信速度は、通信が混雑する、いわゆる「ピーク時」であっても速度低下にはほとんど無縁で、常時高速で安定したデータ通信を利用する事ができます。

スマートフォンは「電話機」である面と、「データ通信機器」でもありますので、データ通信が思うように利用できないのは、基本性能が劣っていると言っても過言ではありません。

「通信速度」の項でも解説したように、UQmobileの通信の速さと安定性はダントツのトップクオリティだと断言できます。

UQmobileのメリット② MVNOと遜色ない料金設定

「料金プラン」の項でも触れましたが、通話サービス(かけ放題等)をセットしたプラン料金は、ほぼ他社MVNOと差異がなく、この金額で、これだけの通信品質を提供されては反則に近いと言えるほどのものです。

もちろん、通話サービスが不要と言う事であれば、「おしゃべりプラン」「ぴったりプラン」は通信サービスが自動的にセットされてしまうので、無駄になってしまいますが、通話サービスが必要であれば、他社MVNOと同等の料金で、常時高速+超安定のデータ通信が使える分だけお得と言えます。

さらにUQmobileがさらに強いのは、「データ高速」「データ無制限」といった2年縛りとならない料金プランも提供している事です。

2年縛りのプランは、大手キャリアに近いもので、データ容量+通話サービスのセットプランで、MVNOと充分競合できる割安料金が魅力で、端末購入時には購入サポート(割引)が付与されます。

一方の、「データ高速」「データ無制限」プランはMVNOに近いもので、利用期間の制約は通話SIMの「最低利用期間1年」のみで2年縛りがない代わりに、通話サービスもセットされませんし、端末購入時の割引もありません。

大手キャリア的なプランと、MVNO的なプランを選択できる点がUQmobileのメリットになっています。

UQmobileのメリット③ iPhoneラインナップ

UQmobileは、大手キャリア以外でiPhoneを購入できる数少ないチャンネルの1つです。

日本は本来高級機のiPhoneを、普及機であるAndroidと同等の価格で購入できる世界でも珍しい国です。 その理由の多くは、大手キャリアが2年縛りとの交換条件で与えてきた「端末購入サポート(割引)」です。

大手キャリアに近いUQmobileでも、1~2年の型落ち機種によっては購入サポート付きでiPhoneを購入することができます。

現在、UQmobile版iPhoneのメインはiPhone 7です。

iPhone 7は、iPhone 6/6sと外観的な大きな違いはなく、新鮮味に欠けると言われますが、スマホ自体の機能・性能は、ある意味で「完成」したモデルと評されています。

それは、防水防塵機能と、Apple Pay機能の搭載の搭載です。

長年、iPhoneに足りないものと言われていた「防水」機能が搭載された事で、4.7インチ型ディスプレイ搭載iPhoneの完成形と言われます。

さらに、Apple Payを搭載した事で、コンビニなどの店舗や、電車・バスなどの交通機関でキャッシュレス決済が可能になっています。

ユーザー満足度でも高い評価

こちらの図は、MMD研究所が実施した「2019年3月格安SIMサービスの満足度調査」からの抜粋ですが、格安SIM事業者上位9社のユーザー満足度を示したグラフです。

濃い緑「とても満足」の比率は25.3%でトップ、薄い緑「やや満足」を合わせた比率は84.6%となり9社中トップの満足度となり、半年前の調査でトップだったmineo(今回82.0%)を抜いてトップに立ちました。

・利用中の格安SIMサービスの項目別満足度 TOP5 サービス抜粋表(各サービス n=150)

総合満足度
1位 UQ mobile 84.6%
2位 OCN モバイル ONE 83.3%
3位 mineo 82.0%
4位 IIjimo 80.6%
5位 LINEモバイル 79.3%
コストパフォーマンス
1位 mineo 90.7%
2位 LINEモバイル 86.0%
3位 UQ mobile 84.6%
4位 IIjimo 84.0%
5位 OCN モバイル ONE 84.0%
端末ラインナップ
1位 楽天モバイル 41.4%
2位 UQ mobile 31.4%
3位 BIGLOBEモバイル 30.6%
4位 mineo 29.4%
5位 イオンモバイル 29.3%
端末のお得さ(セット端末の安さ)
1位 楽天モバイル 54.0%
2位 UQ mobile 49.3%
2位 イオンモバイル 38.6%
4位 OCN モバイル ONE 35.4%
5位 BIGLOBEモバイル 32.0%
データ通信品質・安定性
1位 UQ mobile 82.7%
2位 LINEモバイル 60.0%
3位 mineo 54.7%
4位 OCN モバイル ONE 52.7%
5位 IIjimo 52.0%
手続き・サポート対応の良さ
1位 mineo 62.0%
2位 UQ mobile 60.6%
3位 イオンモバイル 56.6%
4位 BIGLOBEモバイル 52.0%
5位 LINEモバイル 50.7%
保障サービスの充実度
1位 イオンモバイル 30.0%
2位 mineo 28.6%
3位 LINEモバイル 28.0%
4位 UQ mobile 27.3%
5位 Y!mobile 25.3%
通話定額
1位 UQ mobile 52.9%
2位 Y!mobile 52.2%
3位 楽天モバイル 47.5%
4位 LINEモバイル 32.3%
5位 mineo 30.1%
データオプション
1位 UQ mobile 52.7%
2位 LINEモバイル 46.0%
3位 mineo 42.0%
4位 IIjimo 36.0%
5位 BIGLOBEモバイル 34.0%
サービスブランドの信頼性
1位 UQ mobile 66.7%
2位 IIjimo 63.3%
3位 mineo 62.0%
4位 OCN モバイルONE 61.3%
5位 BIGLOBEモバイル 56.0%
料金プランの豊富さ
1位 イオンモバイル 68.0%
2位 mineo 66.0%
3位 LINEモバイル 61.4%
4位 OCN モバイルONE 61.3%
5位 IIjimo 58.0%

▶2019年3月格安SIMサービスの満足度調査

こちらは同じ調査結果から、サービス項目ごとの満足度を、各項目上位5社ずつ抜き出したデータですが、UQmobileは、総合を含む全11項目中5項目でTOP、2~3位が4項目、4~5位が1項目で、TOP5にランクインしなかった項目はたった1つ「料金プランの豊富さ」でした。

項目中、注目すべきはやはり「データ通信品質・安定性」です。 この項目のみ、1位と2位の差が20ポイント以上の開きがあり、如何にUQmobileがデータ通信において多くのユーザーから満足度を得ているかの証左ではないかと思います。

多くの項目で高い評価を受けると共に、データ通信に関してはダントツの信頼と満足度を得ているUQmobileは今最もお勧めの格安通信サービスと言えそうです。

UQmobileのデメリット

通信速度や通信安定性を重視する筆者にとってUQmobileは、あまりデメリットのない通信会社でもあります。

強いて挙げるとするならば、以下の4点になるかもしれません。

料金の分かりにくさと2年目の割高感

2年縛りプランに関してですが、料金プランが分かりにくいという評判を聞く事があります。

通話サービスが「かけ放題」と「無料通話」の2通りで、データ容量でS・M・Lの3タイプの組合せで、6通りのプランがあり、別に、2年契約ではないプランが、「データ高速」「データ無制限」があり、各々に音声通話機能付きと、データ専用プランがあり、合計で10種類の料金プランを提供しています。

「イチキュッパ割」で、契約初年は毎月-1,000円の割引になりますが、2年目はこれが無くなります。 初年が割引されていて安くなっていたのですが、どうしても、2年目に料金が上がったような錯覚をしてしまいがちで、2年目は料金の割高感を感じてしまいます。

オンライン契約では口座振替を指定できない

店舗での契約の場合には、料金支払い方法に、クレジットカード決済と口座振替を指定できますが、オンライン契約の場合と、他社からのMNP転入の場合には、口座振替がしていできず、クレジットカード決済が唯一の支払方法となります。

更新月が1か月間しかない

これも2年契約プランに関してですが、「おしゃべりプラン」「ぴったりプラン」は、課金開始日を含む月を1ヶ月目として、25ヵ月目の月末までを契約期間と定めており、25か月目を「契約満了月」、26か月目を「更新月」と定めています。

大手キャリアでも更新月を延長している中、UQmobileは26か月目の1か月間だけなので、MNP転出を検討される場合には手続き開始のタイミングを熟考する必要があります。

2年契約プランから、2年契約以外プランへ変更できない

プラン変更について制限があります。 2年契約プランの「おしゃべりプラン」「ぴったりプラン」は容量変更も含め6種類を自由に変更可能です(翌月月初から適用)。

また、2年契約でないプラン「データ高速+通話」「データ無制限+通話」プランから、2年契約プランへのプラン変更も可能で、適用は翌月月初からとなります。

ただし、2年契約プランから、2年契約でないプラン「データ高速+通話」「データ無制限+通話」プランへの変更はできません。

データプレゼントやシェアプランの導入

これはデメリットと言う事ではなく、こうしたサービスも導入して欲しいという要望です。

ユーザー同士、家族間などで、余ったデータ容量をプレゼントできるような仕組みや、家族間・個人複数回線間でデータ容量のシェアがかのうであれば、さらに使い勝手が向上すると思いますので、是非、導入を検討してほしいサービスです。

UQmobileのライバルとの比較

UQmobileのライバルは、何と言ってもY!mobileでしょう。 UQmobileとY!mobileはライバルとして、メディアなどでもよく比較されています。

両社は似ているようで、実は様々な違いがあます。

Y!mobile 機能やサービス UQ mobile
余ったデータ容量の繰越し
低速モード(節約モード)
制限時通信速度 200/300kbps
10分 通話サービス~かけ放題
通話サービス~無料通話 60・120・180分
2年縛り+自動更新なしのプラン 2プラン
専用アプリ あり
無料お試し制度 あり
親キャリア端末 SIMロック解除不要で利用
販売端末のSIMロック Android SIMフリー
販売端末のSIMロック iPhone

この一覧を見ると、意外なほどUQmobileにはあって、Y!mobileにないものが多いのです。

データ繰越し

「データ繰越し」ができない通信会社はY!mobile以外では聞いたことがなく、UQmobileのメリットというよりはY!mobileのデメリットと言えるかもしれません。

UQmobileは速度制限時でも、2年契約プランは300kbps、それ以外は200kbpsで通信可能ですが、Y!mobileの低速時の通信速度128kbpsで大手キャリアそのものです。

データ繰越し

UQmobileでは、通信速度を低速200~300kbpsに抑え、時間・容量無制限でデータ通信を利用可能な節約モードが利用可能です。これは大手キャリア・サブブランドにはないMVNO特有のサービスです。

また、データ容量を使い切った場合でも、UQmobileは低速200~300kbpsでデータ通信が可能ですが、Y!mobileは 大手キャリアと同じ128kbpsになってしまいます。

UQmobileは、データ残量確認・高速⇔低速切替・データ追加チャージ・My UQmobileログインなどの機能を備えた「UQmobileアプリ」を無償で配布しています。Y!mobileはWEBからの残量確認・手続きになります。

通話サービス

UQmobileのかけ放題は5分ですが、Y!mobileは10分かけ放題で、数少ないY!mobileの優位点です。

ただし、UQmobileには「無料通話」の選択肢があるので、必ずしも通話サービスはY!mobileが優れているとは言い切れません。

無料お試し制度

Y!mobileに限らず、無料お試し制度を導入している通信会社はほとんどありません(イオンモバイルが実施)。

販売端末のSIMロック

Y!mobileの場合は、半場される全ての端末がSIMロックされていますが、UQmobileはAndroid端末はSIMフリーの状態で販売しています。iPhoneはauのSIMロックとなっています。

このように、同じように見えるUQmobileとY!mobileですが、実は以外に違いが多いので、比較の際にはその辺りを充分に検討される事をお勧めします。

実際に使用してみた感想~筆者所感

正直に言って、筆者が何も制約や目的なしに利用するならUQmobileを選びます。

以前は実際にメイン回線にUQmobileを利用していましたし、年に1~2回はテストのためにデータ通信SIMを契約して利用しますが、いつ利用しても満足度が高く、ほとんどデメリットを感じない通信サービスです。

ほとんど大手キャリアと違いを感じられない、常時高速で安定性抜群のデータ通信に対して設定されている料金はあまりに安いと感じます。

ただ残念なことに、筆者が1日のほとんどを過ごす事務所は、auの電波状況が悪く、特に電話の3G回線の接続が悪いため、他のSIMを利用しています。

通信会社の「質」や「満足度」は人によって評価点が異なりますが、通話に関してはどの通信会社でも品質の差はありませんので、違いが生じるとすればデータ通信です。

料金が安い、自分にピッタリのプランがある等でSIMを選ぶ事がありますが、筆者は、「快適なデータ通信」を「基本性能」と捉え、それがまず根本にあった上での料金やプランのバリエーションだと考えています。

いくら割安な料金設定でも、いくら豊富なプランが提供されていても、基本性能である「通信」が不満足では、決してその通信会社への満足度は高くならないと考えているため、格安SIMを選ぶ際には、通信速度や安定性などを重視しています。

故に、2016年に最初にUQmobileと契約して以来、筆者のお勧めSIM筆頭は常にUQmobileです。

BIGLOBEモバイルのメリットとデメリット

実際にBIGLOBEモバイルを使用してみて筆者が感じたメリット・デメリットについて解説します。

BIGLOBEモバイルのメリット~マルチキャリア

BIGLIBEモバイルは、NTTドコモ・auの2種類の回線サービスを提供するマルチ・キャリアです。

マルチ・キャリアである事のメリットは、単に回線の選択肢が2種類あるというだけでなく、手持ちのスマホ端末を「SIMロック解除」する事なく利用できる可能性が広いという点や、他社へ乗り換えなくても、ドコモ回線⇔au回線で回線の変更が可能である点も大きなメリットとなります。

つまり、利用場所の電波状況や、使用中のスマホ端末等によって、好きな回線サービスを選べる上、転居などで電波状況が変わる等の場合には、回線を跨いだプラン変更も可能です。

回線変更の可否ルール

ドコモ回線とau回線を跨いで回線変更(タイプ変更)が可能ですが、契約種別の変更はできません。つまり、ドコモ回線とau回線を変更できても、通話SIMとデータSIMを変更する事はできないという事になります。

ただし、データSIMのSMSの有無については変更可能で、SMSなし(D)→SMSあり(D/A)、SMSあり(D/A)→SMSあり(D/A)・SMSなし(D)の変更が可能です。

その際、1回の変更につき、「SIMカードタイプ変更手数料」3,000円(税別)と「SIMカード準備料」394円(税別)がかかります。

BIGLOBEモバイルのメリット~エンタメフリー・オプション

「エンタメフリー・オプション」は、動画・音楽等、エンターテイメント系のコンテンツに特化したカウントフリーサービスですが、数ある格安通信会社の中から「BIGLOBEモバイル」を選ぶ、大きな理由となり得る大きなメリットです。

「エンタメフリー・オプション」は、通話SIM:月額980円・データSIM:月額980円で利用できますが、エンタメ系コンテンツの利用には多くのデータ量が必要です。

毎日、好きな時にYOUTUBEで動画を視聴したい、映画をよく見るというユーザーには最適のオプションサービスです。

BIGLOBEモバイルのメリット~通話オプションが豊富

多くの他社MVNOが、通話オプションに「10分かけ放題」しか提供していない中、BIGLIBEモバイルでは、かけ放題2種類、通話パック2種類を併せて合計4種類の通話オプションを用意しています。

有料通話オプションを利用せず、半額通話サービス「BIGLIBEでんわ」だけを使用するパターンと合わせて、

5種類の通話パターンから選択できるのは他社にはあまり見られないBIGLIBEモバイルの長所です。

ユーザーの電話の利用状況に応じて、最適な通話オプションを選択する事ができます。

BIGLOBEモバイルのメリット~iPhoneを割安に購入できる

BIGLOBEモバイルは、auと同じKDDIグループとなった事で、au版iPhoneを販売することができるようになりました。

ラインナップにiPhoneがあるとないとでは、日本でのiPhone人気を考えると非常に大きな違いです。

au版iPhoneは、auのSIMロックがかけられていますが、販売されている端末は、解除ルールに則って「SIMロック解除」が可能です。

BIGLOBEモバイルは、端末の一括払い購入ができず、全て24回分割購入になりますので、必然的に、SIMロック解除は、購入後100日経過後となります。

2019年3月現在のBIGLOBEモバイルのiPhoneラインナップは、iPhone 7一機種となっており、ストレージの違いによって32GB/128GBの2種類を購入する事ができます。

スマホまる得プランとは

「スマホまる得プラン」は、音声通話SIMに「10分かけ放題」をセットしたパック料金プランで、BIGLOBEモバイルでiPhoneを購入する際には、このプラン以外をセットする事はできません。

「スマホまる得プラン」は、KDDIグループに入る前のBIGLOBEモバイルにはなかった「2年縛り」プランで、iPhoneの価格が高額である事から、ユーザーが2年間支払うプラン料金を原資に、iPhoneを割安に購入できるようにしたプランです。

  BIGLOBEモバイル
名称 スマホまる得プラン
セット 音声通話+10分かけ放題
プランS 3,480円/3GB (初年-1,000円)
プランM 3,980円/6GB (初年-1,000円)
プランL 5,980円/12GB (初年-1,750円)
プラン2L 7,480円/20GB (初年-1,450円)
プラン3L 8,980円/30GB (初年-700円)

こちらは、スマホまる得プランを、UQmobileの「おしゃべりプラン」と比較したものですが、料金は若干UQmobileの方が安いですが、BIGLOBEモバイルは、かけ放題が10分となり、「20GB/30GB」の大容量プランを提供しており、いずれが勝っているとは一概に言えません。

しかし現状、iPhoneを常時ラインナップしているのは、サブブランド・大手キャリアグループMVNOのみですので、2年縛りとのセットでなければ格安通信会社でiPhoneを購入できない状況にあります。

スマホまる得プランは「iPhoneを安く購入できる」という点でメリットですが、2年縛りを受けるという意味ではデメリットである側面も併せ持っています。

BIGLOBEモバイルのデメリット~端末一括購入ができない

BIGLOBEモバイルでは、一括支払いによるスマートフォン購入ができず、必ず、24回分割購入となります。

24回分割支払いで購入するユーザーが多いようですので、実質的にはデメリットになりにくいかもしれませんが、本来あるべき方法がないという意味では、やはりデメリットではないかと思います。

BIGLOBEモバイルのデメリット~1GBプランがない

BIGLOBEモバイルの最少容量プランは、通常プランでも、スマホまる得プランでも3GBです。

小容量派のユーザーの利用が多い1GBプランを用意していないのは、自社都合と言えます。

というのも、通信会社がプラン容量を細かく刻まないのは、500MB・1GB・2GBの容量で足りるユーザーも、すべて3GBプランの料金を支払わなければなりませんので、通信会社としては回線の利用がないのに3GB分の収益が得られる事になります。

ユーザー側から見てみると、使っていない容量分の料金を余計に支払っている事となりますので、これは明らかに通信会社の都合によるデメリットです。

BIGLOBEモバイルのデメリット~低速モードがない

BIGLOBEモバイルでは、高速⇔低速を切り替えて利用できる「低速モード」の提供がありません。

他社で提供している「低速モード」「節約モード」では、通信速度を最大200kbpsに抑制したデータ通信を無料無制限で利用する事が出来、有料データ容量の節約に効果があると人気です。

メール送受信やSNSトークなどでは、高速データ通信でなくても不自由なく利用する事ができますので、利用者が自らの意思で、高速⇔低速を切り替えて利用する機能を備えて欲しいところです。

BIGLOBEモバイルのデメリット~通信の最適化

BIGLOBEモバイルでは、通信混雑時に「通信の最適化」を実施しています。

「通信の最適化」とは、通信の混雑を緩和する目的で、通信内容を非可逆的に圧縮する事でデータ量を小さくし、通信帯域に余裕を持たせる仕組みです。

「通信の最適化」が行われると、ユーザーが送信した画像などのデータが勝手に圧縮され、劣化した状態で相手に届きますが、一旦圧縮した画像ファイルは元に戻すことができません(非可逆的な圧縮)。

「通信の最適化」は、データ送信者=ユーザーの意思に依らない事から、「通信の秘密」を侵害するのではないか、あるいは、著作権法における「同一性保持権」の侵害にあたるのではないか等の問題点が指摘されています。

ただ、最適化を行った画像を見ても、人間の目ではその違いは分からない程度となっており、見た目で分からないなら問題ないのではないかという意見もあります。

BIGLOBEモバイルでは、「通信の最適化」を実施していますが、望まないユーザー向けに回避する方法を提示しています(APN設定を変更することで、最適化を回避できます)。

  • ・ Androidの場合:APN設定で、通常「user」と記載する「ユーザー名」を「user@aporg」に変更 Aタイプで、設定可能な場合はAPNタイプを「default,supl,dun」に書き換える
  • ・ iPhoneの場合:解除用プロファイルとインストールする

筆者所見

これまで、筆者はBIGLOBEモバイルには、あまり良い印象を持っていませんでした。

実は、筆者が最初に大手キャリアから格安通信サービスに乗り換えたのは2014年でしたが、その乗換え先が「BIGLOBE SIM」(当時の名称)だったのです。

その当時の「BIGLOBE SIM」は、非常に遅い通信速度を1年以上も放置するような「やる気」のない通信会社で、筆者は最低利用期間の終了を、首を長くして待ってようやくmineoに乗り換えた経緯があります。

さらに、解約の際にも問題があって、本記事でも触れた「ベーシックコース」の解約手続きをSIMの解約とは別途に行わなければならず、しかも、月末25日過ぎの手続きは翌月解約となるルールに気づかなかった筆者は、ベーシックコース料金を2か月分余計に取られてしまいました。

そんな嫌な思い出のあるBIGLOBEモバイルを今回試してみた訳ですが、実際に利用した際に感じたのは「ごく普通の一般的なSIMだな」という印象でした。

特に何かに秀でていて他社より断然優位に立っている部分もない代わりに、ある部分では特別劣っていて、他社を利用するよりも不利になることもなく、よく言えば「バランスの取れた平均点高めのSIM」ですが、悪く言うと「特徴に欠け何かに秀でたところがない面白味のないSIM」となります。

ただ補足しておきますが、平均点高めのSIMであり続ける事は簡単ではありませんので、BIGLOBEモバイルのSIMを使っておけば大きな間違いはない…とも言えるわけです。

ちなみに現在は、SIM解約時にベーシックコースも同時解約される仕組みに変わっています。

エンタメフリー・オプション

「エンタメフリー」オプションに関しては、他社の様々なカウントフリーサービスに比べても、お勧め度は高いと言えます。

480PでYOUTUBEを1時間視聴すると、消費データは612MBだったという調査結果がありますが、この消費量で月間30日毎日1時間視聴した場合には、17.9GBものデータ量が必要となります。

この事例は全てをモバイル通信で視聴した場合の単純計算ですので、現実に即していない数値ですが、よくYOUTUBEを見る場合には、月間データ容量は、3|6GB程度の症小~中容量では賄いきれない事は事実です。

そういう場合に、エンタメフリー・オプションは、月額480円(通話SIM)/980円(データSIM)で、月額通信量を固定化できるのは、大きなメリットです。

「エンタメフリー」オプション目当てにBIGLOBEモバイルと契約するのも「あり」ではないかと思います。

※ただし、エンタメフリー利用時には、「通信最適化」を有効にしなければならないため、若干、映像が粗くなるとの指摘もありますので、その辺りは事前に理解しておく必要がありそうです。

豊富な通話オプション

「BIGLOBEでんわ」アプリの使用を前提とした通話オプションが豊富です

かけ放題2種類、通話パック2種類を用意するBIGLOBEモバイルの通話オプションは充実しており、自らの通話スタイルに合わせて、最もお得になるオプションを選択する事ができます。

「BIGLOBEでんわ」は、通話料金を通常の半額にする通話アプリですが、相手先電話番号の先頭に特殊な番号を付加する(プレフィックス)事で、割安な通話回線を経由するため、通話料金の半額化を実現しています。

元々、通話回線は大手キャリアのものをそのまま利用しているため、通話品質は大手キャリアと同等である上、迂回する割安な通話回線も、3G回線で劣化しにくいため、「BIGLOBEでんわ」を利用しても通話音質の劣化はほぼないと言われています。

BIGLOBEモバイル、筆者のお勧め度は

エンタメフリー、通話オプション等のメリットがある一方で、快適な利用を阻害する大きなデメリットがないBIGLOBEモバイルは、初めに想定していたよりも、お勧め度は高いと思うようになりました。

通信速度や通信品質では、Y!mobile・UQmobileのサブブランド系には勝てませんし、ユーザーと事業者の親密さやフレンドリーの面では、mineoやLINEモバイルに勝てません。

さらに、端末ラインナップは楽天モバイルが圧倒的に多いですし、料金プランの多彩さではDMMモバイルに及びません。

しかし、様々な項目で2位・3位を獲得できる平均点の高いサービスで、各項目の評価を集めてみたら意外に順位は高かった…といった感じです。

いの一番でお勧めする通信サービスではないですが、誰にでも安心してお勧めできるSIMかもしれません。
お勧めプランは、Aタイプ(au回線)、3GBプラン+エンタメフリー・オプション+10分かけ放題で、月額総コストは、3,410円(税別)となり、YOUTUBEなどの動画コンテンツが見放題、10分以内の通話が無料となり、非常にコスパの高いプランだと思います。もし、かけ放題が不要であれば2,580円となります。

Y!mobileのメリットとデメリット

日本で唯一のサブブランドという特殊な立場にあるY!mobileは、サブブランドであるが故に得られるメリットがある反面、サブブランドである事や、大手キャリアSoftbank自身が運営する故のデメリットも併せもっています。

Y!mobileのメリット

Y!mobileがサブブランドであればこそ得られるメリットや、大手キャリアの運営であるが故のメリットがあります。

  • ・ 常時高速の通信速度や、大手キュアリア回線ゆえの抜群の通信安定性
  • ・ 人気の高いiPhoneをラインナップ
  • ・ リーズナブルな価格の割に高性能・高機能のAndroid ONEをラインナップ
  • ・ 格安通信サービスで唯一、フルタイプのかけ放題を提供している
  • ・ キャリアならではの、Yahoo!との連携と、その使い勝手の良さやお得感
常時高速な通信速度・抜群の通信安定性

常に高速・安定した通信品質は、大手キャリア自身のサブブランドならではの事です。

それもそのはず、利用している通信回線はメインブランドであるSoftbankと同等ですので、これ以上は望めない品質を維持できているのです。

大晦日の極端な通信集中などの特殊な状況を除いて、データ通信の速度や安定性で不満を感じることはほぼないと言え、これこそが、Y!mobileの最大のメリットと言えます。

人気の高いiPhoneをラインナップ

一定の販売量を求めるApple製品を格安通信サービスで取り扱うのは難しいとされていますが、大手キャリアそのものであるY!mobileは、Softbankの一部として国内正規版のiPhoneを取扱う事ができます。

立場的に、メインブランドを食ってしまう訳にゆきませんし、格安通信部門を受け持つY!mobileの立ち位置ですので最新モデルはラインナップされませんが、リーズナブルな価格で提供できる数年落ちのiPhoneを提供しています。

現時点では、iPhone 7を中心に、まだiPhone 6sの在庫も多少残っているようですが、人気のiPhone SEは入荷未定となっています。

Android ONEスマホのラインナップ

「端末」の項で解説したように、Googleと端末メーカーのタッグで生み出されるAndroid ONEは、リーズナブルな端末価格に対して、一定以上の性能・機能を搭載した、コストパフォーマンスの高い端末です。

国内の通信会社では、Y!mobileが最もAndroid ONEに力をいれていると言えます。

他所でも見聞きするような中国や台湾といった海外メーカー製SIMフリースマホよりも、SHARP・京セラといった国内メーカー製造のAndroid ONE端末を購入できるのがY!mobileのメリットでもあります。

フルタイプのかけ放題を唯一提供

大手キャリア以外で、フルタイプのかけ放題を唯一提供している格安通信サービスです。

通常、スマホプランにセットされているかけ放題は「10分かけ放題」ですが、月額+1,000円で全ての通話が無料でかけ放題になる「スーパーだれとでも定額」を提供しています。

フルタイプのかけ放題を必須条件とした場合、現時点での選択肢はY!mobile一択となります。

Yahoo!サービスとの連携でお得に

Softbankのサブブランドだけあって、Yahoo!の各サービスとの連携が密接で、利用者がうまく利用すれば、かなりお得に活用する事ができます。

例えば「Enjoyパック」は、Yahoo!ショッピングをよく利用するユーザーに打ってつけのサービス連携です。

月額500円で、データ容量500円分の他に、Yahoo!で使える500円分のクーポンが貰え、ポイントが最大12倍といった破格のお得感を得る事ができます。

Y!mobileのデメリット

大手キャリアに近い立ち位置にいる故の、他社MVNOのような小回りが効かないといったデメリットもあります。

  • ・ 料金プランは、2年契約+自動更新が中心である
  • ・ Softbankからの乗換え時、「月額割引(端末割引)」、「SIM単体契約特別割引」が減額される
  • ・ 同じ通信会社内の変更なのに、余計な制限や手数料がかかる
  • ・ ライバルUQ mobileとの違い
  • ・ 他社MVNOで定番のサービスが提供されていない
2年契約+自動更新のプラン中心

運営が大手キャリアなので、この部分は致し方ないのかもしれませんが、他社MVNOと比較検討する際に、2年契約+自動更新でないプランがない(あっても料金が割高)のは大きなデメリットと言えます。

例えば、UQ mobileは、同じく2年契約+自動更新プランが中心ではありますが、「データ高速(+音声通話)プラン」といった、2年契約でないプランも提供しています。

「データ高速(+音声通話)プラン」は、通話サービスをセットできませんし、端末の購入支援(割引)も付与されませんが、UQ mobileの高速+高品質なデータ通信を割安に利用できるシンプルなプランとして人気があります。

この辺りの自由度のなさは、やはり大手キャリアSoftbank自身の運営である事の影響が大きいように思います。

Softbankからの乗換え時のデメリット

Y!mobileは、他社から乗換え(MNPを使った転入)ユーザーに対して割引を適用しますが、Softbankからの乗換えの場合に適用されない割引があります。

  • ・ SIMのみ契約の場合…「SIM単体契約特別割引」(24か月)が適用されません。
  • ・ スマホセット購入の場合…端末の割引「月額割引」が減額となります。

サービス名としての「Softbank」も「Y!mobile」も同じ社内のブランドなので、運営会社Softbankとして他社からの契約者を奪った事にならないため、割引が適用されないのです。

端末を共通で利用できない、ブランドの切換えにMNPを行わなければならないというユーザー側の利便性にはデメリットがありながら、自身の回線が増えないからと割引を適用しない姿勢は如何かと思います。

同じ通信会社内の変更なのに余計な制限や手数料がかかる

Softbankの通信サービスと、Y!mobileの通信サービスは、いずれもSoftbankが1つの企業内で運営するサービスですが、同じ企業内のサービスの変更や切替えに、余計な制限がかかったり、余分な手数料が課金されることがあります。

例えば、mineoは、ドコモ回線・au回線・Softbank回線サービスを取扱っていますが、3つ回線間の切換えは3,000円の手数料とSIM発行料金だけで済みますが、SoftbankとY!mobile間の乗換えは、MNPが必要になります。

つまり、MNP転出料をSoftbankに支払い、MNP転入の初期費用をY!mobileに支払いますが、どちらも1つの通信会社である「Softbank」入る手数料なのです。

なぜ、2つのサービスを運営するSoftbankに切替えの手数料を支払うだけではダメで、SoftbankとY!mobile両方に手数料を支払わなければならないのか、どうも腑に落ちません。

ライバルUQ mobileとの違い

Y!mobileは、ライバルとしてUQ mobileと比較される事がよくあります。

前述の通り、Y!mobileはSoftbankのサブブランドですが、UQmobileは、本来はKDDIグループに属するMVNOに過ぎませんが、KDDIグループ内で担う役割や、それに応じたキャリアに近い立場などから、「ほぼサブブランド」と呼ばれる事が多く、Y!mobileのライバルとされています。

しかし、この両者は同じように見えて、実は様々な違いがあります。

■余ったデータ容量の翌月繰り越し

UQ mobileは、余ったデータ容量を翌月末まで繰越して利用する事ができますが、Y!mobileはデータ繰越しができません。あまり知られていませんが、Y!mobileの大きなデメリットの1つです。

月内に使い切らずに余らせたデータ容量は、繰越さずに破棄されてしまいます。

■通話サービスに「無料通話パック」がない

UQ mobileの2年契約プランは、「5分かけ放題(おしゃべりプラン)」と「(最大)180分無料通話(ぴったりプラン)」の2つの通話サービスを選ぶ事ができ、各々、データ容量の違いで、S・M・Lプランと区分けされています。

Y!mobileの通話サービスは、+1,000円でフルタイプに変更する事はできますが、無料通話パックの提供はありません。通話回数が多くないが、1回の通話時間が長いというユーザーにはUQ mobileが向いているかもしれません。

■低速モード(節約モード)

UQ mobileには、通信速度を200kbps(2年契約プランは300kbps)に抑制し、データ通信を無料・無制限で利用できる「節約モード(低速モード)」を提供しています。

UQmobileの節約モードは、データ容量を使い切った場合の速度制限時だけでなく、ユーザーが公式アプリから任意で切り替えて利用する事ができます。

しかし、Y!mobileには任意で使える「低速モード」の提供はなく、データ容量を使い切った際に、強制的に128kbpsの低速に通信速度が制限されます(速度制限時の速度は通信速度の項を参照)。

この低速時の速度の差も大きな違いです。

UQ mobileが言うように、200kbps(2年契約プランは300kbps)は、メール送受信やSNS程度の利用であれば充分実用的に利用できるため、高速データ容量の節約に大きく貢献しますが、128kbpsは実用性はほとんどありません。

128kbpsでは、テキスト中心のメールの受信程度であれば何とかなりますが、それ以外は実用的ではありません。

■2年契約以外の通話付きプランがない

UQ mobileには「データ高速+音声通話プラン」や「データ無制限+音声通話プラン」といった、2年契約+自動更新ではないプランで音声通話機能を利用できますが、Y!mobileでは、スマートフォン向けの音声通話付きプランは全て2年契約+自動更新となります。

この辺りは、サブブランド的ではあっても厳密にはMVNOのUQ mobileとの大きな違いと言えます。

■データプランが割高、最低利用期間が長い

iPad等向けのデータ専用プランは、月間容量1GBで1,980円、7GBで3,696円と割高の上、契約期間は3年間で、スマホプランよりもさらに拘束期間が長くなり、更新月(※)以外の解約や、「データベーシックプラン」(※)への切換えの場合には9,500円の契約解除料が発生します。

※データプランの更新月

データプランは3年契約のため、更新月も3年後となります。契約開始日の3年後の同月+2か月間がデータプランの更新月となります。契約期間の拘束のないプランを「データベーシックプラン」と言い、月額料金は通常のデータプランの2,000円高となります。 (データベーシックプランを5か月間利用すると、データプランを解約した方が総コストは安くなります)

■お試し利用制度~Try UQmobile

UQ mobileの人気サービスが「Try UQ mobile」です。
これは、最大15日間に限り、UQ mobileのSIMや端末を無償で貸し出してお試し利用ができる仕組みです。

この制度があるおかげで、au回線を利用した事がない場合でも、電波状態の確認ができ、使ってみたい端末を実際に操作して使い勝手等をチェックする事ができます。

残念ながら、Y!mobileにはお試し制度はありません。

他社MVNOにあるサービスの提供がない

前項ではUQ mobileとの違いを解説しましたが、「データ繰越し」や「非2年契約プラン」「低速モード」等以外にもMVNO各社との違いがあります。

■通話半額サービス(アプリ)

一般に「プレフィックス電話」「中継電話」等と呼ばれる、通話料金を半額にするアプリ、またはサービスの提供がありません。

「プレフィックス電話」「中継電話」等の半額通話アプリは、料金が割安な回線を中継する事で通話料金を半額にするサービスで、相手先電話番号の前に特定の「番号」を付加(プレフィックス)する事で、料金が半額となります。

専用アプリを使用すれば、先頭の「特番」を自動的に付加して電話を発信してくれます。

「楽天でんわ」「BIGLOBEでんわ」「mineoでんわ」など、MVNO各社は自社名の半額通話アプリを無料で配布していますがY!mobileにはこうした制度はなく、かけ放題で無料通話以外は、常に20円/30秒となります。

■ カウントフリーサービス

MVNO各社が力を入れているサービスに「カウントフリー」があります。

カウントフリーとは呼んで字のごとく特定のコンテンツやサービスを利用する際の「通信が有料データ容量を消費しない」サービスの事です。

BIGLONEモバイルの「エンタメフリー(動画・音楽配信)」や、LINEモバイルの「データフリー(SNS)」等が有名です。

カウントフリーとなるコンテンツを多用するユーザーは、実質的に料金の割引を受けているのと同じ事となり、カウントフリーを利用しない場合の料金よりも、かなり割安な料金となりますが、Y!mobile(※)にはカウントフリーサービスはありません。

※ 同じ運営元のSoftbankには、カウントフリーサービス付き「ウルトラギガモンスター」があります。通信がカウントされないサービスは以下の通りです。 動画サービスの「YouTube」「AbemaTV」「TVer」「GYAO!」「Hulu」、SNSの「LINE」「Instagram」「Facebook」です。

アンケート調査によるY!mobileのユーザー満足度

2019年2月に行われたMMD研究所の「2019年度3月格安SIMユーザー満足度調査」によれば、Y!mobileユーザーの満足度はあまり高いとは言えない結果が出ています。

こちらは、利用中の格安SIMの満足度について聞いたものです。

Y!mobileは、利用者の満足度が非常に低く、「とても満足」と答えた人は7.3%、「やや満足」49.3%で、「満足」「やや満足」を合わせた数値でも56.6%に過ぎず、他社格安SIMに比べて、満足度が低いことがわかります。

直接のライバルと言えるUQmobileは最も満足度が高く、「とても満足」が25.3%、「やや満足」が59.3%で、合計84.6%のユーザーが満足している事がわかります。

●利用中の格安SIMサービスの項目別満足度 TOP5サービス抜粋表 (各サービス n=150)

総合満足度
1位 UQ mobile 84.6%
2位 OCN モバイル ONE 83.3%
3位 mineo 82.0%
4位 IIjimo 80.6%
5位 LINEモバイル 79.3%
コストパフォーマンス
1位 mineo 90.7%
2位 LINEモバイル 86.0%
3位 UQ mobile 84.6%
4位 IIjimo 84.0%
5位 OCN モバイル ONE 84.0%
端末ラインナップ
1位 楽天モバイル 41.4%
2位 UQ mobile 31.4%
3位 BIGLOBEモバイル 30.6%
4位 mineo 29.4%
5位 イオンモバイル 29.3%
端末のお得さ(セット端末の安さ)
1位 楽天モバイル 54.0%
2位 UQ mobile 49.3%
2位 イオンモバイル 38.6%
4位 OCN モバイル ONE 35.4%
5位 BIGLOBEモバイル 32.0%
データ通信品質・安定性
1位 UQ mobile 82.7%
2位 LINEモバイル 60.0%
3位 mineo 54.7%
4位 OCN モバイル ONE 52.7%
5位 IIjimo 52.0%
手続き・サポート対応の良さ
1位 mineo 62.0%
2位 UQ mobile 60.6%
3位 イオンモバイル 56.6%
4位 BIGLOBEモバイル 52.0%
5位 LINEモバイル 50.7%
保障サービスの充実度
1位 イオンモバイル 30.0%
2位 mineo 28.6%
3位 LINEモバイル 28.0%
4位 UQ mobile 27.3%
5位 Y!mobile 25.3%
通話定額
1位 UQ mobile 52.9%
2位 Y!mobile 52.2%
3位 楽天モバイル 47.5%
4位 LINEモバイル 32.3%
5位 mineo 30.1%
データオプション
1位 UQ mobile 52.7%
2位 LINEモバイル 46.0%
3位 mineo 42.0%
4位 IIjimo 36.0%
5位 BIGLOBEモバイル 34.0%
サービスブランドの信頼性
1位 UQ mobile 66.7%
2位 IIjimo 63.3%
3位 mineo 62.0%
4位 OCN モバイルONE 61.3%
5位 BIGLOBEモバイル 56.0%
料金プランの豊富さ
1位 イオンモバイル 68.0%
2位 mineo 66.0%
3位 LINEモバイル 61.4%
4位 OCN モバイルONE 61.3%
5位 IIjimo 58.0%

MMD研究所調べ

こちらは同じ調査で、項目別にSIMの満足度を尋ねた結果ですが、各項目でY!mobileがTOP5に入ったのは「通話定額」の2位のみでした。

実際の計測では、常に安定して高速なデータ通信を提供していましたが、ユーザーは「データ通信品質・安定性」に満足していない結果が出ています。

また、大手キャリアSoftbank自身が運営しているにも関わらず「サービスブランドの信頼性」でもユーザー満足が得られていないのは不思議に感じます。

筆者使用感とお勧め度

実際に使ってみると、「普通に使いやすいSIM」という印象です。
特にネガティブな面はなく、充分合格点のSIMだと感じました。

しかし、前述の通り、大手キャリア自身が運営するサブブランドだけに、他社MVNOや、KDDIグループ内においてサブブランドの役割を担いながらもMVNOの特徴も出せるUQ mobileと比べると、提供しているサービスにはキャリアの限界が感じられますし、もっと提供して欲しいサービスが色々あるのも事実です。

「余剰データの繰越し」制度は欲しいですし、「低速時の速度」の改善(128kbps→200~300kbps)は実施して欲しいと思います。

また何より、SoftbankとY!mobileは同じ通信会社のサービスでありながら、両方で手数料を取るのは「二重取り」とも感じますし、Softbank⇔Y!mobile間でSIMロック解除が必要な事等は、もっとユーザーの使い勝手をもっと改善できる部分が少なくありません。

そういう意味では、どこかお高く留まっている印象もあり、mineoのような「ユーザー・フレンドリー」を感じる事はありません。

また、データ容量を確認できるアプリがなく、「My Y!mobile(WEB)」での確認では使用量の反映が遅く、まだ容量はあると思っていると、突然、速度制限になる等の使い勝手の悪さがありました(ただしアプリでも時差はあります)。

全体的に言えば、「過不足ないサービス」を提供している者の、好きになったり、愛着を感じにくい通信会社であり、通信サービスなのかもしれません。

Y!mobileのお勧め度は?

そんなY!mobileの筆者としてのお勧め度は…。

大手キャリアSoftbankが運営している事の安心感は大きいですし、通信速度や通信安定性などは抜群の良さを感じます。

しかし、反面、前述のデメリットが多いのも事実で、「使い勝手の良さ」を他社と比較した場合、必ずしも、Y!mobileが一番のお勧めとならない場合が少なからずあるように思います。

その辺りは、やはり、キャリアとMVNOの「良いとこ取り」のUQ mobileに負けていると言えそうです。

筆者としては、Y!mobileのお勧め度は「7」(MAX10)としたいと思います。

日本通信 b-mobileのメリット・デメリット

日本通信という地味な通信会社を利用するメリットについてまとめてみます。

料金の安さと従量課金制

こちらは、ライバルUQ mobileの通信速度の計測値です。

通話SIMで1GB=990円、データSIMで1GB=480円という圧倒的に安い料金設定は、日本通信b-mobileの大きなメリットです。

  b-mobile mineo BIGLOBE 楽天モバイル
回線 ドコモ SB ドコモ SB ドコモ au ドコモ au
低速 - - - - - - 1250円 1250円
500MB - - 1400円 1750円 - - - -
1GB 990円 990円 - - 1400円 1400円 - -
3GB 1290円 1690円 1600円 1950円 1600円 1600円 1600円 1600円
5GB - - - - - - - -
6GB 1790円 2390円 2280円 2630円 2150円 2150円 2150円 2150円
10GB 2590円 3190円 3220円 3570円 - - 2960円 2960円
12GB - - - - 3400円 3400円 - -
15GB 3590円 4390円 - - - - - -
20GB - - 4680円 5030円 5200円 5200円 4750円 4750円
30GB - - 6600円 6950円 7450円 7450円 6150円 6150円

金額は全て税別表示

こちらは音声通話SIM「990ジャストフィットSIM」と他社料金の比較表ですが、小容量時の料金の安さが目立っています。

ドコモ回線は10GBまで、Softbank回線は6GBまでのデータ容量であれば、最安プランと言えます。

  190 Pad SIM LINEモバイル BIGLOBE 楽天モバイル
回線
SMS有無
ドコモ
SB
SMS
あり
ドコモ
SB
SMS
あり
ドコモ
SB
SMS
あり
ドコモ
SB
SMS
あり
低速 - - - - - - 525円 645円
100MB 190円 320円 - - - - - -
500MB - - - - - -
1GB 480円 610円 500円 620円 - - - -
3GB 850円 980円 - 1110円 900円 1020円 900円 1020円
5GB - 1640円 - - 1450円 1570円
6GB 1450円 1580円 - - 1450円 1570円 - -
7GB - 2300円 - - - -
10GB - 2640円 - - 2260円 2380円
12GB - - 2700円 2820円 - -
15GB 2190円 3410円 - - - - - -
20GB - - - - 4500円 4620円 4050円 4170円
30GB - - - - 6750円 6870円 5450円 5520円

こちらは、データ専用SIM「190PAD SIM」と他社料金の比較表ですが、売り物の「100MB=190円」は別格の安さですが、SIMのキープという使い方以外では大抵の場合、容量不足でしょう。

1GB=480円、3GB=850円が現実的な割安な料金と言えます。

従量課金制のメリットは、データ消費量が多くても特別の手続き不要で容量と料金がスライドする事ですが、それ故に、「従量課金制は使い過ぎが怖い」とよく言われます。

もう1つのメリットは、1GB当たりの追加料金が割安な事です。

例えば、他社の固定課金制プランで容量不足の際の追加購入は「1GB=1000円」が相場ですが、「990ジャストフィットSIM」「190 Pad SIM」いずれの場合でも「1GB=100~200円」となっています。

容量と料金が自動的にスライドする事はもちろん、上の容量になった際の加算額の小ささも従量課金制のメリットです。さらに、b-mobileの場合は容量の上限設定で、消費データ量をコントロールできる点も目立ちませんが有用なメリットと言えます。

5分かけ放題が月額500円

料金的な面で追記すれば、「5分かけ放題」が月額500円という料金も割安な設定となっています。

5分では足りないという方は別として、通常、他社では800~850円ほどかかる「かけ放題」が500円という点もメリットといます。

NTTドコモとSoftbankのマルチ・キャリア

最近は、複数のキャリア回線の格安通信サービスを提供するマルチ・キャリアが増えており、中には、3キャリア全ての回線サービスを提供するトリプル・キャリアも増えてきていますが、Softbank回線の汎用格安通信サービスを最初に提供したのは日本通信でした。

つまり、日本通信はSoftbank回線サービスの最初のマルチ・キャリアという訳です。

マルチ・キャリアである事のメリットは、ユーザーが大手キャリアで購入したスマートフォンを「SIMロック解除」不要で、そのまま利用できる事です。

回線種別 ドコモ回線 Softbank回線
端末 ドコモ版 au版 Softbank版 ドコモ版 au版 Softbank版
iPhone 5s
iPhone6/6Plus
iPhone6s/6sPlus
iPhoneSE
iPhone7/7Plus
iPhone8/8Plus
iPhone X
iPhone XS/XS MAX
iPhone XR
〇:SIMロック解除不要で利用可△:SIMロック解除で利用可×:SIMロック解除・利用不可

こちらは、iPhoneの回線ごとのマッチング一覧です。

NTTドコモで購入したiPhoneは全機種がドコモ回線で利用可能、Softbankで購入したiPhoneは全機種がSoftbank回線で利用可能なため、ドコモ・Softbankユーザーは端末をそのまま持ち込んで利用可能です。

※Androidも基本的には同じですが、単一メーカーが製造・販売しているiPhoneと違って、メーカー各社がそれぞれに機種名を付けているため、一覧表にしきれません。Androidスマホは利用不可と言う事ではありません。

注:【Softbank回線はiOS専用プラン】
ドコモ回線は、iPhoneでもAndroidスマホでも利用可能な「マルチカットSIM」ですが、Softbank回線はiOS端末専用で、SIMサイズの区別と、iPhone用・iPad用の区別があります。
iPhone用をiPadに入れても使用できません(その逆も同様です)。
Softbank回線注文時には間違えないようにご注意ください。

≪余談≫
ネット上にはiOS専用とされるSoftbank回線SIMをAndroidに刺して使用できた旨の記述があります。
筆者も実際にAndroid端末で通信を行う事ができましたが、ただし、日本通信は「使えません」と言っている以上、あくまでも自己責任での利用方法となります。当然、不具合が発症しても対応して貰えません。

独立系MVNOとしては良好な通信速度

大手キャリアと資本関係のないMVNOを「独立系」と分類する場合があります。

例えば、UQ mobileやBIGLOBEモバイルはKDDIの子会社でauと同じ企業グループに属します。LINEモバイルは元々LINEの100%子会社でしたが、2018年3月にソフトバンクの資本が入りソフトバンクグループとなりました。

一方で、大手キャリアの資本が入っていないMVNOとしてはIIJやmineo等があり、日本通信も大手キャリアの企業グループに属さない独立系MVNOになります。

大手キャリアグループのMVNOは、様々な面でキャリアの優遇措置を得られるため、概して通信速度等で、独立系に対してアドバンテージを持っています。

独立系MVNOは、大手キャリアからの優遇がなく概して通信速度の面で不利であり、ピーク時間帯の速度低下に苦慮していますが、日本通信は、独立系MVNOの中では比較的良好な通信速度を保っています。

NTTドコモ回線とSoftbank回線が選べますが、現在のところ、ドコモ回線の方が若干速い印象です。

短い「最低利用期間」と割安な「解約金」

日本通信の音声通話SIM「990ジャストフィットSIM」には、他社よりかなり短めの5か月間の「最低利用期間」と、8,000円(税別)の「解約金」(早期解約違約金)が設定されており、「縛りが緩い」通信サービスです。

もちろん、データSIMである「190 Pad SIM」には「最低利用期間」「解約金」の設定はありませんが、さらに、「Start SIM」は音声通話SIMにも関わらず、「最低利用期間」と「解約金」がありません。

他社MVNOの多くは、音声通話SIMには12か月間(場合によっては実質13か月)の「最低利用期間」と、9,500~9,800円程度の「解約金」が設定されていますので、万が一、短期間で解約する必要があっても、解約金が不要になる可能性が高くなります。

他社MVNOの多くは、音声通話SIMには12か月間(場合によっては実質13か月)の「最低利用期間」と、9,500~9,800円程度の「解約金」が設定されていますので、万が一、短期間で解約する必要があっても、解約金が不要になる可能性が高くなります。

日本通信 b-mobileのデメリット

日本通信のMVNOサービスはコンパクトでシンプルな点が長所ではありますが、求めるものが多いユーザーにとっては、サービスメニューの少なさはデメリットとなり得ます。

料金プランが少ない、大容量プランがない

現在の日本通信の料金プランは、プリペイド式のものを除くと音声通話プランの「990ジャストフィット」と、データ専用プランである「190 Pad SIM」があり、各々にドコモ回線とSoftbank回線が選べます。
(ここでは、最低利用期間と解約料の設定がない少々特殊な「Start SIM」は除外してお話しします)

他社MVNOでは、1か月に利用可能なデータ量が決まっており、そのデータ量に応じたプラン料金が固定的に設定されている「固定課金制」が大多数と閉めますが、日本通信のプランはいずれも、利用したデータ容量によって料金が従量的に変動する「従量課金制」を採用しています。

そのため、「通話」と「データ」2種類のプランの中で、使用量に応じた料金を支払えば良いため容量ごとに区切ったプランが不要でとなるため、思い切りシンプルなプラン構成となります。

あまり馴染みのない「従量課金制」をよく理解できていないと、たった2つしかプランが選べない等の誤解というか、他社事例に照らした間違った印象を持ちやすくなるのはデメリットと言えるかもしれません。

また、通常プランである「990ジャストフィットSIM」と「190 Pad SIM」の容量は最大で15GBとあまり多くありません。他社のような20GB・30GBといった大容量プランは提供されていません。

この事は、動画や映画など大ファイルコンテンツをよく利用するユーザーにとっては大きなデメリットとなります。後述しますが、特定コンテンツの通信を無料化・定額化する「カウントフリー」サービスがない事と相まって、日本通信は毎月大きな容量を消費するユーザー向きでないと言えます。

カウントフリーや低速モードの提供がない

最近「流行り」のサービスである「カウントフリー」は、エンターテイメントや、SNS、ゲーム等の特定のコンテンツやサービスを利用する際に消費するデータ容量を、月間の高速データ容量を消費しない事から「カウントフリー」と名付けられています。

BIGLOBEモバイルの「エンタメフリー」は動画・音楽配信など、LINEモバイルの「データフリー」は主要SNS、LinksMateはスマホゲームに特化したカウントフリーサービスですが、いずれも該当するコンテンツのユーザーから高い支持を得ています。

残念ながら、日本通信には「カウントフリー」サービスはありません。

また、通信速度を任意で定速に制限する事で、高速データ容量を消費せずに通信できる「低速モード」の提供もありません。

UQ mobileやmineoで提供されている「低速モード」は、通信速度が低速200kbps程度ではありますが、メールの送受信やSNSのトーク、音楽のストリーミング再生など、200kbpsでも問題なく利用できるコンテンツは少なくないため、有料のデータ容量の残量を気にせずデータ通信が利用できるのは非常に有益なサービスです。

「低速モード」も日本通信では提供がありません。

カウントフリーや低速モードの提供がない事も、前項と同じくシンプル過ぎる故のデメリットと言えるかもしれません。

端末のセット購入ができない

他社MVNOでは、普及クラス~中級クラスのAndroidスマートフォンをラインナップし、契約時に回線契約とのセット購入や、機種変更(追加購入)等が可能ですが、日本通信では端末の取扱いがありません。

これは、MVNOへの乗換えの際に、端末を新たに購入しようと考えているユーザーに、余計な手間を掛けさせることになりますので、可能であれば何機種かの取扱いをして欲しい処です。

過去に一度も端末販売を行った事がない訳ではありません。

Sonyから独立した「Vaio(バイオ)」社が日本通信と共同開発し、台湾の製造メーカー「クアンタ・コンピュータ」が製造した「VAIOフォン」を販売した事がありますが、これが大失敗に終わり大きな赤字を出した事があります。

それ以外にもスマホ端末の販売をした事がありますが、他社MVNOのように複数機種をラインナップする事はありません。

もしかすると、端末をセット購入できない事は、ユーザーサイドから見ると大きなデメリットかもしれません。

現在の日本通信が提供する通信サービスは、基本的にiPhone向けの色合いが濃く、ドコモ回線ではAndroid端末でも利用可能ですが、Softbank回線はiOS端末に使用を限定しています。

元々、MVNOが取り扱事ができないiPhoneを主な利用端末に想定しているという事も大きいのかもしれません。実際、独立系でiPhoneをラインナップしているmineoの事例を見ると、その価格はApple Storeと同等か、若干割高な価格設定となっており、セット購入できるという以外のメリットが薄いように見えます。
(ラインナップする機種が、すでにApple Storeで販売終了となっているもの等の苦心が見られます)。

日本通信としては、Androidで使えるサービスが限られるため、Android端末をラインナップしても大きな販売が見込めないと言う事なのかもしれませんが、端末ラインアップに関しては是非、実現して欲しいサービスだと言えます。

申込みパッケージがほぼ定価のまま

これは日本通信のデメリットという訳ではありませんが、他社MVNOの多くは、Amazonなどでエントリーパッケージを割安に購入できますが、日本通信の場合には「申込みパッケージ」はほぼ定価で、初期費用を安くする方法がありません。

本来の料金を支払うだけで、特に損をする訳ではないのですが、他社のパッケージがあまりに安いので「割高感」を感じてしまいます。

クレジットカード以外の支払方法がない

これは他の多くのMVNOも同じですが、支払方法にクレジットカード以外を選べません。

大手キャリアや、サブブランドや大手MVNOの一部では口座振替を選ぶ事ができますが、日本通信は未だクレジットカード以外の対応はありません。

ドコモ回線とSoftbank回線の切換え不可

日本通信は、ドコモ回線とSoftbank回線を取扱うマルチ・キャリアですが、2種類の回線を切り替える事はできません。

mineoやLINEモバイルなど、異なる回線を自社内の変更手続きで切り替えることができるMVNOは何社かありますので、ぜひ日本通信にも回線切換えに対応して欲しいと思います。

※ちなみに、ドコモ回線とSoftbank回線を切り替えるには一旦解約し、再契約するしかありませんが、同じMVNOに対してMNPはできませんので、実質的に、日本通信のドコモ回線をSoftbank回線を直接切り替える方法はありません。
一端、他社を挟んで2度MNPをするしかありませんが、そこまでして切り替える必要があるかは疑問です。

IIJmioのメリットとデメリット

通信事業者としてIIJmioをチョイスした際のメリットとデメリットについて以下に解説致します。

IIJmioのメリット~高い技術力に裏付けされた信頼感と情報公開

筆者が考えるIIJmioの大きなメリットの1つが、「高い技術力に裏付けされた信頼感」と「透明性の高い情報公開」です。

かなり前の事になりますが、IIJの技術力の高さや情報公開にちなんだエピソードをご紹介します。

実は、「au回線を使ったMVNOはiPhoneで利用できない」という今では信じられないような現実がありました。au回線MVNOサービスをメインで提供していた「mineo」も、同じKDDIグループの「UQ mobile」でさえ、iPhoneでau回線の通信を提供できずにいました。

当時のIIJは、まだau回線サービスの提供を開始していませんでしたが、IIJの技術者がiPhoneでau回線の通信を確立する方法を発見し、それを無償で公にした事がありました。

同じKDDIグループのUQ mobileが提供できていないと言う事は、回線を貸し出す側のauでもその方法を見つけていなかった事になる訳ですが、IIJだけがその事を発見し、それだけでなく情報を公開した事で、現在のようにau回線でごく普通にiPhoneを利用できるようになりました。

その一事だけを見ても、IIJの技術力の高さと、情報公開に対する透明性を計る事ができ、筆者のIIJに対する印象やイメージの根底にあって、IIJを好意的に捉える根拠となっています。

現在でも、IIJの技術力の高さは健在で、例えば、新型のスマートフォン(iPhone含む)が発売された際の動作検証や、OS等のアップデートへの対応の早さはMVNO随一と評判です。

誰でも自由に閲覧できる「てくろぐ」

「でくろぐ」は誰でも自由に閲覧できるIIJのエンジニアによる公式ブログで、IIJの「シニアエンジニア」の堂前氏が執筆しており、技術的な事を織り交ぜた様々な分野の記事が人気です。

また、年に数回開催される「IIJmio Meeting」は、スマホ・モバイル・MVNOに興味がある方向けのトークイベントで、毎回かなりの人気で盛況となっています。

▶てくろぐ

IIJmioのメリット~ドコモ・auを選べるマルチ・キャリア

いまでこそ珍しくもありませんが、少し前までは1社で異なる複数の通信回線でサービスを提供しているのはほんの数社しかありませんでした。

IIJmioはその技術力の高さを生かして、iPhoneでau回線を利用する方法を発見し、その後、自らau回線サービスの提供を開始し、既存のNTTドコモ回線と合わせて2タイプの通信回線サービスを提供するマルチ・キャリアとなりました。

ただし、IIJmioの場合、音声SIMどうしの通信回線の変更は不可となっています。
通話SIM→データSIM・SMS付データSIMや、データSIM→SMS付デーやSIM・通話SIM等の切換え・変更は可能で、通信回線を跨いで「ドコモ⇔au」間での変更も可能です。

マルチ・キャリアはキャリア版スマホがSIMロック解除不要で利用可能

マルチ・キャリアである事の最大のメリットは、キャリアで購入したスマートフォンを、原則「SIMロック解除」不要で利用できる事です。

IIJmioは、ドコモ回線とau回線の通信サービスを提供していますので、NTTドコモとauで購入したスマホ端末(iPhone含む)をSIMロック解除しなくても、そのまま利用する事ができる訳です。

特にiPhoneは、毎年iOSが更新され、最新の機能やセキュリティを旧モデルにも反映できる事から、スマホとしてのモデル寿命が長い端末で、3~5年同じ端末を使い続けるユーザーが多いのが特徴ですが、3~5年の使用期間に、格安SIMへの乗換えを検討するケースも多く、受け入れ側のMVNOのマルチ・キャリア化はユーザーの「乗り換えやすさ」に一役買っています。

回線種別ドコモ回線 タイプDau回線 タイプA
端末 ドコモ版 au版 SB版 ドコモ版 au版 SB版
iPhone 5s
iPhone6/6Plus
iPhone6s/6sPlus
iPhoneSE
iPhone7/7Plus
iPhone8/8Plus
iPhone X
iPhone XS
iPhone XS MAX
iPhone XR
〇:SIMロック解除不要で利用可△:SIMロック解除で利用可×:SIMロック解除・利用不可

こちらは、歴代iPhoneとIIJmioの回線サービスのマッチング表です。

「〇」はSIMロック解除不要で利用可能なモデル、「△」はSIMロック解除すれば利用可能なモデル、「×」はSIMロック解除対象外のモデルです。

こちらで分かるように、提供している回線の種類が多ければ、それだけSIMロック解除せずに利用できる端末の間口が広がり、乗換えユーザーは「SIMロック解除」という面倒でコストアップ(ショップ手続きの場合)を避ける事ができるため、MVNO各社が続々とマルチ・キャリア化するというわけです。

大手キャリアのSIMロック解除は無料でできる

ちょっと余談ですが、SIMロック解除は、「自分で」「無料で」行う事ができます。

各キャリアの看板を掲げたショップに持ち込んで「SIMロック解除」を依頼すると、3,000円(税別)の手数料が請求されますが、キャリアの公式ページや、ユーザー「マイページ」等から、自分で行えば手数料がかからず無料で手続き可能です。

手続きと言っても、IMEI番号の入力程度の誰でも簡単にできる作業です。

また、総務省は中古スマホのSIMロック解除にも応じるようキャリア3社に義務付けており、実施期限の今秋までにはau・Softbankも購入者本人以外でもSIMロック解除が可能になる見込みですが、NTTドコモに関してはすでに中古スマホのSIMロック解除に対応済みですので、オークション・フリマ等で入手した中古スマホでもSIMフリー化して利用する事が可能になっています。

ドコモショップでの手続きの場合は3,000円(税別)の手数料がかかりますが、「My Docomo」から自分で手続きすれば無料でロック解除が可能で(「My Docomo」の利用には、ドコモIDが必要ですが、ドコモ契約者でなくてもIDを無料で取得する事が可能です)。

IIJmioのメリット~豊富な端末ラインナップはMVNOトップクラス

先の「端末ラインナップ」の項でも述べたように、多くのAndroidスマホやタブレット等を豊富なラインナップの中から購入する事ができます。

MVNOのデメリットの1つによく挙げられるのが、「購入したいスマホがない」「端末の選択肢が少なすぎて面白くない」等の、販売端末数への不満です。

しかしIIJであれば、スマホ・タブレット・ルーターなど常時20機種程度の端末を取扱っており、ボディカラーの選択肢まで入れれば、50種類の選択肢から好きな端末を選ぶことが可能です。

IIJmioは端末の特価セールを開催する事が多い

IIJmioは、端末販売において値引きキャンペーンをよく実施することでも有名です。

「古い端末を安売りで在庫整理」という事ではなく、回線契約獲得のために人気機種や話題のモデルなどを値引き販売する事がありますので要注目です。

本稿執筆時点でも、音声通話SIMとのセット購入で、話題のモデルが割安に購入できる「スマホ大幅割引キャンペーン」が実施されていました。

IIJmioのメリット~低速モード

気にせずスマホを使っていると、特に高速通信が必要のない場面~例えばメール受信やSNSの受信通知、音楽のストリーミング再生も高速でなくても充分聴く事が可能ですが、そんな場面でも常に有料の「高速通信」を使ってしまいます。

この状態を言ってみれば、高速通信の垂れ流し状態になっている訳で、もっと突き詰めて言えば、無駄にお金を使っているとも言えない事もありません。

そんな際に、IIJmioであれば高速通信を低速に切替える(クーポンの適用停止)事で、データ通信に料金がかからない「低速モード」にする事ができ、低速モードでの通信には課金されません(つまり無料で使える)。

高速通信が不要な場面では「低速」に切り替えて、WEB閲覧など高速通信の方が快適な場面では「高速」で利用することで、月間のデータ量(=料金)を垂れ流さず効率よく利用する事ができます。

低速通信の利用は3日間366MBに注意

低速通信での利用には、いわゆる「3日間制限」が設けられており、3日間で366MBを利用すると、その翌日の通信速度が制限(低速よりもっと遅い速度)に制限されてしまいますので、無料で利用できるからと言って、使いすぎないよう注意が必要です。

IIJmioのデメリット~ピーク時の通信速度の低下

こちらは、前述の通信速度の項で使用したデータで、IIJmioのドコモ回線データSIMの通信速度を、速度低下しやすい時間帯を狙って計測したものですが、全体としても決して「速いSIM」とは言えませんが、特に、通信が集中(※)する、いわゆるピーク時間帯の速度低下は深刻なものがあります。

※ピーク時間帯 ピーク時間帯とは、1日に何回かある「通信が集中する時間帯」の事で、通信はその性格上、一定以上の通信が集中する「輻輳」状態になると、通信の速度=転送量が低下してしまいます。
朝夕の通勤通学時間帯、昼休み、夜間のゴールデンタイムなどに通信が集中しますが、特に昼12時台は学校や企業などの昼休みが集中し、多くの人がスマートフォンを利用するため、最大のピークとなります。

IIJmioの場合、多くの計測機会で「1Mbps」を割込む事が多いことがわかります。

こちらは、IIJmioのSIMの速度計測の経過の動画ですが、通信の冒頭部分だけ速度が速く、すぐに低下するのがわかると思います。

これは「初速バースト」と呼ばれる機能で、通信の冒頭部分の短時間だけ高速通信を行って伝送量を稼ごうという仕組みで、軽めのWEBやSNS程度であれば、あまりストレスは感じないと言われます。

しかし、昨今はグラフィカルなWEBが多く、また利用シーンも動画や映画など、継続的に高速通信が必要となる用途が増加しており、「初速バースト」だけではどうしても途中で苦しくならざるを得ません。

人気MVNOほど通信速度が苦しい

定かなデータがある訳ではありませんが、筆者の経験で言えば、人気のMVNOほど通信速度で苦しんでおり、帯域増強(回線をより多く借り受ける事)によって通信速度を改善しても、人気MVNOゆえに、ユーザーの増加に帯域増強が追い付かず、常に、遅めの速度でピーク時には1Mbpsを割る事が当たり前になっているケースが多々あります。

今回の「IIJmio」もそうですし、「楽天モバイル」しかり、「mineo」しかりです。

SoftbankサブブランドのY! mobileはMVNOではないので除外すると、KDDIグループのUQ mobile、BIGLONEモバイル、SoftbankグループのLINEモバイル等、大手キャリアグループのMVNOではグループ内の優遇のためか、比較的速度低下を起こしにくいようですが、IIJやmineoなど、大手キャリアと資本関係のない独立系と言われるMVNOに速度低下の傾向が強く表れているように思います。

IIJmioのデメリット~カウントフリーサービスがない

例えば、BIGLOBEモバイルの「エンタメフリー」オプションは、月定額で多くのユーザーが利用するエンタメ系コンテンツ利用時の通信が、高速データ容量を消費しない(つまり定額)「カウントフリー」サービスです。
プラン料金に月定額をプラスする事で、所定のエンタメコンテンツを利用し放題になります。

また、LINEモバイルは月額費用なし(つまり無料)で、LINEやFacebook、Twitter、Instagram等のSNS利用時の通信が高速データ容量を消費しない「データフリー」を装備しています。

これらのサービスは一般的に「カウントフリー」と呼ばれ、MVNOのトレンドの1つとなっていますが、残念ながらIIJmioでは提供がありません。

前述の「低速モード」が無料で通信できるという点で、ある意味「カウントフリー」と言えなくもありませんが、3日間制限(3日366MB)があるため、好きなだけ低速通信を使えるわけではなく、カウントフリーとは言い難いルールとなっています。

IIJmioのデメリット~iPhoneを購入できない

これは、IIJに限らずどのMVNOでも基本的に同じですが、iPhoneを購入する事ができません。

Appleは、一定の販売量を求めるため、MVNOの規模ではiPhoneを卸して貰えないと聞きますが、本当のところは分かりません。しかし、現実問題、MVNOで継続的にiPhoneをラインナップしているのは、大手キャリアグループのMVNOのみです。

iPhoneを入手したい場合には、Apple Storeで購入するか、店舗やフリマなどで中古端末を購入するしかありません。

分離プランで「iPhoneが買えない」はデメリットでなくなるかも

大手キャリアでは総務省の強い意向を受け、通信契約と端末購入を分離した「分離プラン」の導入が進んでいますが、さらに総務省は、今秋から「通信契約とセットでの端末の値引き販売を一切行ってはならない」「端末単体販売の場合での値引き額は最大2万円」を義務化しようとしています。

NTTドコモでは、そうした動きを見据えて「スマホおかえしプログラム」なる仕組みを開始しました。

これは、36回分割で購入した端末を2年後に返却する事で、25~36回の12回分の支払いを免除し、実質的な端末の支払い額を割安にする新たな仕組みですが、スマホは自分のものにならず「おかえし」になくては料金は安くはならないのですから、これは「単なるレンタル料」に過ぎません。

それであれば、Apple StoreでiPhoneを購入しても価格的には大差ない上に、購入した端末は自分のものですので、フリマや下取りで再販する事も可能ですし、さらに、MVNOを使えば通信料金が大幅に割安となるため、月間の支払額は、「大手分離プラン+下取り制度」よりも割安となります。

iPhoneのリセールバリュー(再販時の価値)は高いので、1年分を支払わなくてもよいドコモの「おかえし」より、フリマなどで欲しい人に再販した方がお得になる可能性が高いと思われます。

そう考えると、分離プランによってMVNOのデメリットだった「iPhoneをApple Storeで定価で買う」事が、デメリットでなくなるのではないでしょうか。

IIJmioのデメリット~回線間の切換えができない

マルチ・キャリアの中には、mineoのように異なる回線間でのタイプ変更が可能なケースがありますが、IIJでは、ドコモ回線⇔au回線間での音声通話の回線変更はできません。

  タイプD タイプA
  データ SMS 通話 SMS 通話
D データSIM -
SMS付SIM -
通話付SIM -
A SMS付SIM -
通話付SIM -

つまり、音声通話SIMどうしのタイプ(回線)変更だけが不可で、他の変更は、回線を跨いで全て可能です。

どうしても回線を変更する場合には、一旦解約して再契約するしかありませんが、その場合には電話番号は破棄されてしまい、同じ番号を使い続けることはできません。

番号を継続利用したい場合で、回線を変更する場合には、他社へMNP転出するしかありません。

IIJmioのデメリット~Softbank回線が選べない

NTTドコモ回線とau回線を選べるIIJmioで、Softbank回線サービスも選ぶ事ができれば、より利便性が向上するのに…、といった、これはデメリットというよりは希望に近い事柄です。

mineoやLINEモバイル、NUROモバイルなど、次第に増加しつつある「トリプル・キャリア」は、全ての通信回線を1社内で選択できる点で、特にキャリア端末を継続利用したいユーザーには希望が多いところです。

イオンモバイルのメリットとデメリット

実際にイオンモバイルを利用してみて感じたメリットとデメリットをまとめます。今回の利用は、NTTドコモ回線タイプ2ですが、以前に利用した事のあるタイプ1の印象も加味しています。

イオンモバイルのメリット①~マルチ・キャリア

イオンモバイルは、NTTドコモ回線とau回線のサービスを提供しているマルチ・キャリアです。

マルチ・キャリアのメリットは、手持ちの端末をSIMロック解除せずに利用できる幅が広がる事にあります。

通常、大手キャリア(通信会社)で購入した端末は、そのキャリア以外の回線では利用できないように「SIMロック」がかけられているため、シングルキャリア(1社で1種類の回線のみ)では、1種類のSIMロック端末しか利用できません。

マルチ・キャリアであるイオンモバイルであれば、NTTドコモで購入した端末も、auで購入した端末もいずれもSIMロック解除不要で利用できる訳です(一部SIMロック解除が必要な端末もあります)。

イオンモバイルではSoftbank回線サービスの提供はないので、全てのキャリア端末をSIMロック解除不要で利用できるわけではないのが残念なところです。

イオンモバイルのメリット②~豊富な料金プラン

イオンモバイルの料金プランは、最小1GBデータプラン480円~最大50GBシェア音声プラン9,280円まで、なんと29種類もの料金プランが用意されており、ユーザーの使い方によって自分にピッタリな料金プランを見つける事ができます。

さらに、「10分かけ放題」や「050かけ放題」等のオプションを組み合わせることで、100種類近い選択肢となるきめ細かいサービスが特徴的です。

イオンモバイルはファミリーでの一括契約を狙っているだけに、10代~20代の若者層と、50代~60代のシニア層では利用方法が全く異なる事を前提に、家族の誰もがピッタリなプランを見つけやすくなっています。

イオンモバイルのメリット③~全国200店舗以上

イオンモバイルは、全国のイオンやイオンモール等に200か所以上の店舗を構え、通信回線の契約・開通、端末販売、サポート等を行っていますので、買い物ついでに立ち寄る事ができるのがメリットとなっています。

通常の通信会社のショップは、買い物の際の立ち回り先と全く異なる場所にあるため「面倒」「遠回り」等と感じ、なかなか足が向かないと言った事がありますが、イオンモバイルであれば、イオンでの買い物ついでに気軽に立ち寄れる気安さが大きな特徴です。

イオンモバイルのメリット④~豊富な端末ラインナップ

初級機~上級機まで、豊富なAndroidスマートフォンのラインナップから好みに応じた端末を選べます。
2019年8月20日時点で、中国メーカー、日本メーカーのAndroidスマホ30機種がラインナップされています。

24回分割支払いも可能ですし、回線契約のない端末単体購入も可能です。

これは、MVNOでは非常に珍しい事で、ほとんどのMVNOでは通信契約とのセット、または、回線契約者の機種変更としてのみ端末購入を可能としていますが、イオンモバイルは、回線契約がなくても端末購入が可能です。

しかも価格もある程度割安な設定となっており、SIMフリーAndroidスマホの購入ルートとして貴重といえます。

イオンモバイルのメリット⑤~最低利用期間・早期解約違約金なし

音声通話プランの契約の場合、他社MVNOの多くは、1年間の「最低利用期間」を設けており、この期間内の解約に対しては、「解約料」「契約解除料」等の名目でいわゆる早期解約違約金を徴収していますが、イオンモバイルの場合には、最低利用期間の規定がなく、解約に対して早期解約違約金を請求する仕組みがありません。

ただし、MNP制度を使って他社に転出する(※)場合には、契約後あまりに短い期間での転出の場合には、転出手数料が割高になるルールとなっていますので、注意が必要です。

  • ●契約日から90日以内のMNP転出の場合…転出手数料 15,000円(税別)
  • ●契約日から91日以降のMNP転出の場合…転出手数料3,000円(税別)

解約とMNP転出の違い

「解約」とは、現在利用中の電話番号を他社で使用せず破棄してイオンモバイルの契約を終了する事を言います。
これに対して「MNP転出」とは、現在使用中の電話番号を他社で継続して利用する形でイオンモバイルとの契約を終了する事を指します。
ここでいう電話番号とは、「050かけ放題」で付与された050局番の電話番号ではなく、090/080/070局番の音声通話プランに使用している電話番号を指します。
つまり、イオンモバイルの場合、利用中の電話番号を破棄する場合には早期解約でも違約金は発生しないが、MNP制度を利用して電話番号を引き継ぐ場合で、契約から3ケ月以内の場合には、MNP転出手数料が割高(15,000円+税)となる…という意味です。

イオンモバイルのメリット⑥~半額通話・050かけ放題

イオンモバイルには面白い通話オプションが用意されています。

月額利用料がなく使わなければコストが発生しないのに、通話料金が通常の20円/30秒から、半額の10円/30秒になる「イオンでんわ」は、通話の際には是非とも利用したいオプションの1つです。

「10分かけ放題」もこのアプリ経由での通話を前提としており、10分間の「放題時間」経過後も10円/30秒で通話を継続する事ができ、料金節約に大いに貢献するサービスです。

面白いのは「050かけ放題」です。

050局番の電話番後を別途付与して、IP電話を24時間、かけ放題にできるこのサービスは、フルタイプ(※)のかけ放題がないMVNOの中にあってかなり特殊なオプションサービスと言えます。

フルタイプのかけ放題は、大手キャリアか、サブブランドY!mobileのみの提供で、他の格安通信会社では「5分かけ放題」「10分かけ放題」と、時間を区切った「ライトタイプ」のかけ放題となっています。

※ フルタイプのかけ放題とは
通話開始から5分あるいは10分間だけ、月額基本料の範囲で通話し放題のかけ放題を「ライト」タイプ、時間制限がなく24時間、どれだけ通話しても基本料以外のコストがかからないかけ放題を「フル」タイプと言います。

大手キャリアのフルタイプのかけ放題は月額2,700円ですので、イオンモバイルの「050かけ放題」は、IP電話で通話品質が若干劣る可能性はありますが、月額1,500でフルタイプのかけ放題が利用できるのはメリットと言えます。

イオンモバイルのメリット⑦~低速モード(200kbps)

イオンモバイルではNTTドコモ回線でタイプ1・タイプ2、au回線でタイプ1のサービスを提供していますが、そのいずれでも、通信速度を任意で低速(200kbps)に切り替えて了する事ができます。

低速利用の場合には、有料の高速データ通信の容量を消費しない(つまり通信料無料でデータ通信が可能)ため、料金を節約したいユーザーには非常に有用なサービスです。

例えば、メール送受信、SNSトーク、ニュースWEB閲覧、音楽ストリーミングなど、高速通信でなくても充分に利用できるコンテンツは意外に多く、それらを利用する際に「低速」を利用すれば、高速データ容量を温存でき、WEB閲覧や動画視聴等の高速通信が必要な場面で有効に利用する事ができます。

高速⇔低速は専用アプリから簡単に切替える事ができます。
またアプリでは、併せて高速データ容量の残量を確認する事ができます。

イオンモバイルには3日間制限がない

MVNOの多くは、任意に切替えであっても、容量消費による強制的な制限であっても、低速時には3日間で利用できる通信量が決められており、それをオーバーすると、200kbpsよりもさらに遅い速度に制限が強化され、ほぼ使い物にならない速度になってしまいます。
しかし、イオンモバイルには3日間制限の設定はなく、低速時にいくら通信を利用してもそれ以上の速度制限を受ける事はありません。
(注意)ここでいう速度制限は低速利用時が対象であり、高速利用時は契約したプランごとの月間容量を使い切った場合には、低速(200kbps)の制限を受けます。
なお、高速データ容量を余らせた場合には、翌月にのみ繰越すことができます(2か月後までは繰越せません)。

イオンモバイルのデメリット①~タイプ1の通信速度の遅さ

先の「通信速度の実測」の項でも書きましたが、音声通話プラン:タイプ1の通信速度の遅さは深刻です。

通常、遅いとは言っても、それはトラフィックが集中する時間の速度低下が主で、その他の時間帯ではごく普通に利用できるケースがほとんどですが、イオンモバイルのNTTドコモ回線タイプ1に関しては、朝夕・昼時など、速度低下しやすい時間帯はもちろん、その他の時間帯でも決してサクサク快適という訳にはゆきませんので、相当の遅さを念頭に契約すべきです。

au回線タイプ1に関しては、実際にSIMを契約して速度計測していませんので確実ではないかもしれませんが、こちらの回線の供給元もIIJですので、速度はあまり速いとは思えません。

一方、同じNTTドコモ回線を使用していても、NTTコミュニケーションズが供給するタイプ2は、かなり良好な速度を維持しており、データ通信専用ですが、快適な通信を利用する事が可能です。

イオンモバイルのデメリット②~カウントフリーサービスの提供なし

イオンモバイルでは、「0レーティング」いわゆる「カウントフリー」と呼ばれる通信料の「無料化」「定額化」サービスの提供がありません。

LINEをはじめFacebook/Twitter/Instagramを通信料無料で利用できる「LINEモバイル」や、動画や音楽配信などエンターテイメント系コンテンツの通信料を定額化する「BIGLOBEモバイル」のエンタメフリー、対象のゲームのDLやプライ時の通信料を定額化する「Links Mate」のカウントフリーなど、MVNO各社は特徴あるカウントフリーサービスを提供していますが、イオンモバイルには、そうしたサービスがありません。

リテラシーの高いユーザーよりは、ファミリー層狙いのサービス内容を設計しているのかもしれませんが、イオンモバイルのサービスは、内容が分かりやすくお得感の高いものが多いようです。

イオンモバイルのデメリット➂~ドコモ⇔au回線間の契約変更不可

イオンモバイルは、マルチ・キャリアとして「NTTドコモ」「au」の2社の回線を使った通信サービスを提供していますが、残念ながら、イオンモバイル内で回線切換えができません。

ドコモユーザーがau回線を使用したい場合には、一旦、解約してから再契約するしかなく、その場合には、利用中の電話番号は破棄されてしまいます。

mineoでは、サービスを提供しているドコモ・au・Softbankの回線を切り替えができる事を考えると、使い勝手の面で物足りないものを感じます。

ただし、MVNO社内でキャリア回線を切り替えられる方が少なく、通常のMVNOはみなイオンモバイルと同様で、回線の切換えはできません。

イオンモバイルのデメリット④~iPhoneを購入できない

これはイオンモバイルだけのデメリットではなく、多くのMVNOが抱える問題でもありますが、人気の高いApple iPhoneがラインナップされておらず、セット購入も機種変更も対応していません。

これには、取り扱う限りは一定の販売量を求めるというAppleの意向が大きく影響しており、国内で取り扱う事ができるのは、大手キャリアとそのサブブランドやグループ内MVNOのみとなっています。

これには、取り扱う限りは一定の販売量を求めるというAppleの意向が大きく影響しており、国内で取り扱う事ができるのは、大手キャリアとそのサブブランドやグループ内MVNOのみとなっています。

せっかく流通系からの参入ですので、iPhoneを仕入れられる独自ルートを開発して欲しいものです。

イオンモバイルのデメリット⑤~追加購入データを繰越せない

イオンモバイルでは、月間の契約容量を使い切った際に、1GB=480円でデータ容量を追加購入できますが、この追加分については使い切れなかった場合でも、翌月に繰越す事ができません。

例えば、月末最後の1週間に契約容量を使い切って追加購入した場合で、月内に追加分を使い切れずに余らせても、翌月に繰越して利用する事ができませんので、追加購入のタイミングや購入量に注意が必要です。

イオンモバイルのデメリット⑥~SIM納品時の見た目と送料

こちらは、イオンもバルから送られてくるSIMカードです。
SIMが外されて、セロハンテープで留めてある状態で届くので最初は驚きますが、サポートへ問合せたところテストのためSIMはカードから取りはずしているとの事で、何らかの不良ではありませんでした。

でも、それならそうと、どこかに記載すべきではないでしょうか。
中古品でも送られてきたのかと驚きますし、不安にもなります。

また、他社ではそういった事は過去に1度もありませんが、イオンモバイルは、契約したSIMカードの配送料をユーザーが負担します。

初期費用などとは別途に「送料」が加算されます。
これも他社にはないイオンモバイルだけの(あまり良い印象ではない)特徴です。
ちなみに、解約時にWEB上から手続きできないのも少々手間がかかり面倒です。

イオンモバイルのデメリット⑦~お申込み完了通知書とマイページ

申込み~審査が完了するとSIMや端末が登録した自宅に届きます。

端末の初期設定を行い利用開始した後、高速⇔低速の速度切替えアプリや、イオンモバイルのマイページへのログインをしようとすると、「お客さまID」の入力を求められますが、申込みの段階でも、届いたSIMや端末にも「お客さまID」は記載されておらず、ログインする事ができません。

「お客さまID」は、後から郵送で届く「お申込み完了通知書」に記載されています。

SIMや端末が先に届いて、肝心の「お申込み完了通知書」が後から届くのでは、利用開始直後から切替えアプリやマイページは利用できないことになりますが、それはイオンモバイルのシステムとして正常なの?と疑わざるを得ません。

ちなみにパスワードも自分で設定していない(申込時にパスワードの設定がない)ので、勝手に青年月日になっています。

しかも、「パスワードをお忘れのお客様」へ進むと、ここでも「お客さまID」を求められる上、「ご登録のメールアドレス」を求められますが、後で分かる事ですが、このメールアドレスは申込み時に登録したメールアドレスではなく、「mail@aeon.aeon」(不確実)という聞いた事もない、もちろん自分で登録した事もないアドレスなんです。

要は、「お申込み完了通知書」が手元に届かない限りログインする事はできない(通話・通信は通常通り利用可能)というわけです。

そうならそうで、もっとその事について告知して欲しい処ですが、筆者の見落としかもしれませんが、そのような記述は覚えがありません。

IDもパスワードも分からなければ、必然的にサポートへ問合せをしなければならず、無駄に通話料がかかってしまう事を勘案すれば、何度か「お申込み完了通知書」について告知すべきでしょうし、完了メールにもその旨を記載すべきではないでしょうか。

流通系だから他社と違う点があると書きましたが、この点については、「特徴」ではなく、あきらかに仕組みとしておかしいと思います。

少なくとも、SIMや端末と同じタイミングで「お申込み完了通知書」が届くべきです。

nuroモバイルのメリット・デメリット

nuroモバイルを実際に使ってみた上で感じたメリットやデメリットをまとめます。

nuroモバイルのメリット①~トリプル・キャリア

nuroモバイルでは、NTTドコモ・au・Softbankの3キャリアの回線全てのMVNOサービスを提供しているため、ユーザーの都合に合わせて回線を選ぶ事ができます。

自宅や職場などの電波状況の良し悪し(圏外など)や、利用中の端末のSIMロックの問題など、3キャリアの回線を選ばなければならないシーンでも、3キャリア回線全てのサービスを提供するnuroモバイルなら、どのキャリアからの乗換えでも受け入れる事が可能です。

■SIMロック解除できないスマホでも格安SIMを使える

2015年4月以前に発売となったスマートフォンのSIMロック解除は受け付けて貰えません。 iPhoneで言えば、SIMロック解除大砲となるのは、2015年9月発売のiPhone 6s/6sPLus以降のモデルのみで、iPhone6/6PlusまでのモデルはSIMロック解除対象外です。

しかし、マルチ・キャリアMVNOであれば、SIMロックされたままのキャリア端末でも、書くキャリア回線のサービスを利用する事で、SIMロック解除できない端末でも格安SIMで利用する事ができます。
nuroモバイルは、NTTドコモ・au・Softbank全てのキャリア端末を利用する事が可能です。

もちろん、SIMロック解除可能なモデルであれば、回線を選ばず好きなサービスを利用可能です。

nuroモバイルのメリット②~ユニークなサービス

nuroモバイルは、現在は、新規申込を停止していますが、1日5時間まで容量無制限で高速通信を使える「5時間プラン」など他社にはない独自のサービスを提供している事でも有名なMVNOです。

次月の自分のデータ容量を使える「データ前借り」

「データ前借り」とは、次月に付与される予定のデータ容量を前借りできる制度で、nuroモバイルのオンリーワンのサービスです。

通常、月間のデータ容量を使い切ってしまった場合、月末まで低速のままで我慢するか、有償で容量の追加購入をしなければなりませんが、nuroモバイルなら「データ前借り」で次月分を前倒しで利用する事ができます。

前借りして減ってしまった次月分は、またその次の月から前借りする事が可能なので、少しずつ減らしてゆけばいずれは前借りを無くすことも可能です。

前借りできる容量は10MB以上で、1MB単位で最大2GBまで前借り可能です。

月の最終日前日まで、何度でも前借りする事が可能です。

データ容量の消費順は、以下の通りです。

  • 1.パケットギフトで受け取った通信可能データ量
  • 2.パケット繰り越しで繰り越された通信可能データ量
    データ前借りで残余し繰り戻された通信可能データ量
  • 3.各プランに設定された通信可能データ量
  • 4.データ前借りにより前借りした通信可能データ量
  • 5.チャージにより購入された通信可能データ量

データ前借りは、「お試しプラン」では利用できません。

nuroモバイルどうしならデータ容量をプレゼントできる

「パケットギフト」は、家族や友人など、nuroモバイルのユーザーどうしなら、手持ちのデータ容量をプレゼントする事ができる制度です。

プレゼントできるのは、ドコモ⇔ドコモ、au⇔au、Softbank⇔Softbankの同一回線どうしに限られますが、データ専用・SMS付・音声通話付きの区別はなく、プレゼントできます。

10MB以上で、1MBごとにプレゼントする容量を決める事ができます。

毎月末最終日前日まで、何度でもプレゼント可能です。

パケットギフトは、「お試しプラン」では利用できません。

データ容量の消費順は、以下の順番で消費さえます。

  • 6.パケットギフトで受け取った通信可能データ量
  • 7.パケット繰り越しで繰り越された通信可能データ量
    データ前借りで残余し繰り戻された通信可能データ量
  • 8.各プランに設定された通信可能データ量
  • 9.データ前借りにより前借りした通信可能データ量
  • 10.チャージにより購入された通信可能データ量

nuroモバイルのメリット③~お試しプラン

nuroが提供するプランのうち、「お試しプラン」は非常にユニークです。

付属するデータ容量は僅か0.2GB(204.8MB)ですが、データ専用プランなら月額300円から利用でき、音声通話機能を付加しても月額1,000円で、しかも「最低利用期間」や「解約金」の規定がなく、いつ解約・MNP転出しても違約金等の課金がありません。

0.2GBという少なすぎるデータ容量は、600円/1GBから追加購入する事ができますし、容量の大きなプランへの変更も可能です(最低利用期間と解約金も発生しますが)。

nuroモバイルってどうなの?といったお試し利用を想定しており、気に入ったら容量の大きな通常プランを使えばいいし、気に入らなければ、多少の手間はかかりますが、他社への乗換えも可能です。

また、「お試しプラン」といっても、短期間しか利用できない規定はないので、データ通信をほとんどしない方は、そのまま通話プランとして継続的に利用する事が可能です。

【ご注意】
本稿執筆のタイミングは、「早期解約違約金」の上限を1,000円とする総務省令が施行っされる直前です。

執筆時点でnuroモバイルの「早期解約違約金」(解約金)が2019年10月1日以降に1,000円となる旨のアナウンスはありませんが、他社事例を見ると、既に、最低利用期間や違約金の廃止を公表している事業者もあれば、最低利用期間は存続させ、違約金を上限1,000円とする旨を発表した事業者もあります。

nuroモバイルは、総務省の規定である回線数シェア0.7%({100万回線}を上回る規制対象事業者ではないと思われますが、ルール変更を実施する可能性もあります。

現行の「最低利用期間12か月」「解約金9,500円」のルールを変更した場合、この「お試しプラン」に魅力が著しく損なわれるケースも考えられ、その場合には、「お試しプラン」の内容等の変更もあるかもしれません。

nuroモバイルのメリット④~バーストモード

nuroモバイルで、月間の契約データ容量を使い切った場合には速度制限を受け、最大200kbpsとなりますが、バースト機能を備えており、使い勝手を改善しています。

バースト機能とは、通信の最初の部分だけ高速通信を行うことで、データの大部分をダウンロードしてしまう事で、WEBの表示速度などを改善する機能です。

バーストがあるとないとでは、使用感はかなり違ってきますので、目立ちませんがNUROモバイルのメリットの1つと言えます。

nuroモバイルのメリット⑤~0SIM(ゼロシム)

こちらは「お試しプラン」よりもさらにユニークです。

「0SIM」(ゼロシム)は、月間499MBまでのデータ通信が無料で利用できる通信SIMで、元々は、雑誌の付録として誕生しましたが、nuroモバイルの定番サービスとしてそのまま存続し続けています。

月間499MBまでは無料で、500MB~2GBの間は、100MBごとに月額料金が加算される「従量課金制」プランで、2GB~5GBの間は月額1,600円の定額となる「固定課金制プラン」となっており、2タイプの料金制が組み合わされています。

データ専用SIMとしてだけでなく、SMS機能150円/月、音声通話機能700円/月を付加することができます。

データ通信を499MB以内に抑えれば、業界最安値の700円で音声通話SIMを維持する事ができます。

音声通話機能を付加した場合、オプションの「nuroモバイルでんわ」「10分かけ放題」(800円/月)も利用可能です。

nuroモバイルどうしならデータ容量をプレゼントできる

非常に割安に音声通話SIMを維持する事ができる「0SIM」ですが、残念ながら、通信速度が非常に遅いので、その点は覚悟しておかなければなりません。

実用速度の下限目安と言われている「1Mbps」を割るのは当たり前で、混雑時以外でも、継続的に極低速となりますので、利用する場合には、注意が必要です。

nuroモバイルのメリット⑥~MVNE業務

ユーザーに対して格安通信サービスを提供している事業体がMVNO(Mobile Virtual Network Operator:仮想移動体通信事業者)ですが、MVNOに対して、回線やノウハウの提供を行ってMVNO事業をサポートする事業をMVNE(Mobile Virtual Network Enabler:仮想移動体サービス提供者)と言います。

「So-net」(ソニーネットワークコミュニケーションズ)は、MVNOとしてnuroモバイルを運営する傍ら、MVNEとして他社MVNOに回線やノウハウなどを提供するMVNE事業を行っています。

先日、Softbankグループ傘下に入った後に「au回線サービス」の提供を開始して世間を驚かせたLINEモバイルのau回線は、MVNEとしてSo-netから供給を受けている等があります。

So-netがMVNE事業を行っている事はnuroモバイルのユーザーとして特に恩恵はないと言えますが、MVNEとして他社に技術供与を行えるような技術力の高さは、nuroモバイル独自のサービス提供に生かされているのかもしれません。

nuroモバイルのデメリット①~料金プランが少ない

nuroモバイルの料金プランは、よく言えばシンプルですが、選択肢が少ないのはやはりデメリットです。

トリプル・キャリアとして通信回線に3つの選択肢があるのは大きなメリットですが、各回線のデータ容量の区分はお試しプランを入れても4つずつしかありません。

1GBしか利用しないユーザーでも2GBぶんの料金を支払わなければならず、3GUBしか使わなくても7GBぶんの料金を支払わなければならず、事業者側からみれば、少しずつでも多めの料金を徴収できるのでプラスですが、ユーザー側から見た料金高率は良いとは言えません。

また、最大でも13GBまでしか設定がなく、大容量への対応が不足しています。

せめて、15GB,20GB程度のプランはあっても良いのではないでしょうか。

nuroモバイルのデメリット②~通信速度が遅い

nuroモバイルの通信速度は決して速いとは言えません

MVNOの宿命として、通信混雑時間帯~朝夕・昼12時台・夜間~では通信速度が低下する傾向がありますが、nuroモバイルの場合には、混雑時間帯以外でもWEBサクサク…といった高速通信感は感じられません。

具体的な通信速度については、前述の「通信速度実測値」の項に記していますが、世の中は、「料金安いから通信速度は遅くても致し方ない」から、「料金が安くても実用的な速度は維持すべき」という認識になってきていますので、現状の通信速度ではユーザーの満足感は得られないのではないでしょうか。

もちろん、実用速度を大きく割り込んでいて「使い物にならない」というレベルではありませんが、世界最速インターネットと同じ「nuro」を冠しているのであれば、もう少し速いとイイのですけれど…。

nuroモバイルのデメリット③~高速・低速切替え不可

人気MVNOで提供されている、いわゆる「低速モード」がnuroモバイルにはありません。

「低速モード」は、通常の高速通信容量を使い切った際に速度制限として提供する低速(200kbps)をユーザーの任意で利用できる仕組みで、メールやSNS等の高速通信を必要としない場合や待受け時に低速に設定する事で、有償の高速通信容量を節約できます。

nuroモバイルは、この高速⇔低速の切換え機能がないため、常に高速データ容量を消費します。

nuroモバイルのデメリット④~速度制限

MVNO各社で、いわゆる「3日間通信速度制限」が行われています(全社ではありません)。

nuroモバイルでも「3日間通信速度制限」のルールがありますが、その内容は明確に示されていません。

WEBには「当日を含む3日間の合計データ通信量が、規定値を超えた場合当該SIMカードを使った通信の速度を制限する場合があります。通信速度制限は、翌深夜~朝方に解除いたします。」と記述されていますが、「規定値」が何MBなのか明記されていません。

速度制限は、月間の契約データ容量を使い切った場合にも行われますが、追加購入で速度を高速に戻す事が可能です。

しかし、「3日間通信速度制限」では追加購入での速度回復はできず、連続する3日間のデータ使用量の総量が規定値を下回った場合に解除される仕組みです。

「3日間通信速度制限」は、特定のユーザーだけが大量のデータ通信を行い回線を占有してしまうのを防ぐために設けられているルールですが、その基準は各社ことなります。

nuroモバイルの場合は、規定値が明記されていませんが、ネット上などの実際のユーザーの声などから、400MB/3日間ではないかと推測されます。

nuroモバイルのデメリット⑤~データ追加購入が1GB単位

料金プランもそうですが、nuroモバイルの料金体系は、選択肢を少なくしシンプルにまとめる傾向があり、データ容量の追加購入に関しても、3キャリア回線とも「1GB」単位のみとなっています。

他社では、200MBなど小容量の選択肢を設けている場合や、Y!mobile・UQmobile等のサブブランド系では500MB単位での購入がデフォルトとなっているケースも少なくないのですが、nuroモバイルの場合には、ほんの少し容量が足りない場合でも、1GBを購入しなくてはなりません。

せめて、現行の半分の500MBでの追加購入があるとよいのではと思います。

nuroモバイルのデメリット⑥~回線変更ができない

nuroモバイルのメリットの1つに、NTTドコモ・au・Softbankの3種類の通信回線を選ぶ事ができる「トリプル・キャリア」である事が挙げられます。

確かに、他社からの乗換えの際には、3つのキャリアのどこからでも利用できる回線があるという点でメリットである事は確かですが、残念ながら、nuroモバイルの中で回線を変更する事はできません。

例えば、契約時にはドコモ回線だったが、転居先でドコモは電波状態が芳しくないので、auか、Softbank回線を使いたいと思っても、nuroモバイル内での変更には対応しておらず、他社通信会社へ再度乗り換えなければなりません。

マルチ・キャリアとして複数の回線サービスを提供している事業者は増えていますが、社内で回線を切り替えることができるのは、未だにmineoのみですので、nuroモバイルの使い勝手が特段悪いわけではありませんが、MVNEとしての技術力もあるのですから、実現して欲しい機能の1つです。

nuroモバイルのデメリット⑦~店舗数が少ない

nuroモバイルは、大手家電量販店やショッピングモール等の携帯売り場で契約する事が可能ですが、直営店舗はありません。

携帯売り場でも、nuroモバイルのノボリや看板が出ている訳ではないので、どこで契約すれば良いのか分からないといった声もあります。

多くのMVNOがそうですが、独自店舗維持には非常にコストがかかるため、収益規模の小さなMVNOでは独立店舗を持つのは難しいのは事実ですので、nuroモバイルだけの問題ではなく、MVNO業過全体の問題となっています。

OCNモバイルONEのメリット・デメリット

OCNモバイルONEのメリット

短い期間ですが、筆者が実際にOCNモバイルONEのデータ通信を利用してみて感じたメリット・デメリットについてまとめます。

割安なスマホ端末のセット価格

端末ラインナップの項でも述べたようにスマートフォンと通話・通信回線とのセット購入が非常に割安でお得である事は、OCNモバイルONEの最大のメリットではないかと思います。

  OCNモバイルONE mineo IIJmio LINEモバイル 楽天モバイル
Zenfone 6 56,900円 67,200円 64,800円 69,500円 -
Reno A 20,000円 - 34,800円 29,800円 35,273円
OPPO A5 2020 14,800円 26,800円 24,800円 26,800円 -
Xperia Ace 34,000円 44,880円 49,800円 - 49,819円
Huawei P30 39,800円 74,400円 59,800円 67,880円 -
Huawei P30 lite 4,800円 32,400円 22,800円 32,880円 29,819円
Aquos Sense 2 2,100円 32,800円 34,800円 24,800円 24,800円
Moto g7 PLus 20,100円 - 35,800円 38,800円 -

コチラの一覧表は、ラインナップの項からの再掲載になりますが、他社と1万円以上の差がある機種が多々ある上、今なら、「MNP乗換え」での契約の場合、スマホ端末代金から-5,000円になるキャンペーンがあり、此処に表示しているよりもさらに割安に購入する事ができます。

OCNモバイルONEのセット端末が驚くほど安いという事実は、一部では、「OCNモバイルONEは通信回線をオマケで付けているのか?」等と言われるほど有名なのですが、あまり一般的になっていないのは残念なところです。

あまり知られていませんが、端末価格の安さは、OCNモバイルONEを選ぶ大きなメリットと言えます。

豊富なかけ放題オプション

オプションの項でご紹介した、3種類の「かけ放題オプション」もOCNモバイルONEのメリットの1つです。

通常、かけ放題と言えば「10分かけ放題」や「5分かけ放題」を連想するはずですが、おそらく、「トップ3かけ放題」は初耳な方が多いのではないかと思います。

通話料金の多い上位3か所への通話が定額化(月額850円)される「トップ3かけ放題」は、特定通話先への通話が多い方にお得なのはもちろん、広く万遍なく通話する方でもお得になる仕組みです。

トップ3かけ放題という言葉から連想すると、ユーザーが指定した3か所への通話が定額…と思いますが、実は、毎月の通話料金の中で実際に多かった上位3か所の通話が定額になるので、2~3か所への通話が多い方はもちろん、通話全体が多めで広く万遍なく通話する方でも、通話料が嵩む上位3か所分が定額化されることで、充分にメリットを生む仕組みになっています。

さらに、OCNモバイルONEでは、一般的な「10分かけ放題」と、独自の「トップ3かけ放題」をセットにして割引料金とした「かけ放題ダブル」も提供しており、通話が多いユーザーには絶対的にお勧めです。

また、10分かけ放題の場合には、月額定額の範囲で無料通話が可能な10分間が終わっても、「OCNでんわ」によって、10円/30秒の半額通話で通話を継続する事ができます。

割安料金で別番号が持てるIP電話「050 Plus」

「050 Plus(ゼロゴーゼロプラス)」は、OCNモバイルONEのサービスという訳ではなく、OCNモバイルONEを運営するNTTコミュニケーションズが運営する「IP電話」サービスです。

IP電話は、通常の電話回線ではなく、データ通信回線を利用して通話しますが、通話品質が通信回線の状態に左右されやすく、一般的に雑音が多く実用的ではない…と言われます。

しかし、LINEの無料通話を利用していて通話品質に問題なしという方であれば、「050Plus」も問題ないと言う事になります。

「LINE無料通話」も「050 Plus」も、同じデータ通信回線を利用したIP電話だからです。

LINE無料通話と違うのは、LINE無料通話はLINEアプリ間でしか通話ができず、電話番号も持てませんが、「050 Plus」は、050から始まる個別の電話番号が割り振られるので、電話を発信するのはもちろん、受話も可能です。

090/080/070等の通常の電話番号の他に、「050」の電話番号を持てるため、ビジネスとプライベートや、家族とそれ以外といった使い分けをする事ができます。

低速モードとバースト転送機能

月間のデータ容量を使い切ってしまった場合、OCNモバイルONEでは速度制限が実施され、200kbpsを無料で利用可能ですが、この速度制限時の通信速度を、ユーザーが任意で利用する事が可能で、これを「低速モード」と言います。

低速モードは、高速データ通信と違って容量ごとの料金がない(つまり無料)ため、高速容量を節約したい場合などに意図的に利用する事がお勧めです。

低速モードの場合は最高速度が200kbpsに抑えられてしまうため、画像の多いWEBの閲覧や、映画・動画の視聴などには向きませんが、メール送受信・SNSトーク・ブログやニュースサイト閲覧・音楽ストリーミング程度であれば充分に実用的です。

バースト転送機能とは

バースト転送機能は、通信の開始直後の短い期間だけを高速で通信する事で、手速モードの使い勝手を改善する技術です。

コチラの動画は、OCNモバイルONEの通信速度の計測動画ですが、通信の冒頭部分で速い通信が行われ、徐々に速度が低下しているのがわかるかと思いますが、これがバースト転送機能です(この計測は高速通信を計測しています)。

この冒頭部分の高速通信によって、WEBページの表示に必要なデータをまとめてダウンロードしてしまう事で、バースト部分以外の通信が低速であっても、あまりその影響が出ないようにする機能です。

もちろん、冒頭の高速通信部分でDLしきれなかったデータの表示には時間がかかりますので、万能という訳ではありませんが、ページに画像1~2枚程度のWEBであれば、あまりストレスなく表示できる場合があります。

OCNモバイルONEアプリ

OCNモバイルONEアプリが無料で配布されています。

OCNモバイルONEアプリは、容量の残量確認や、月間の利用データ量等を確認でき、容量の追加購入や契約内容の変更、高速⇔低速切替えなどを行う事ができます。

「(データ容量)残量確認」は文字通り、その月に使ったデータ量と残量(あと何メガバイト使えるのか)が一目で分かります。

また、「週間グラフ」では、毎日のデータ使用量が把握できるので、例えば、毎日の利用量で110MB・170MB未満が続くようであれば、日単位のプランに切り替えた方が月間の料金は割安となる…と言った事の判断基準にする事が可能です。

低速モードに切り替えると、画面上にコーション(注意)が表示されますが、以後表示させない事も可能です。

また、スマホ上のアプリ・アイコンを長押しすると、簡易的に「残容量」と「節約モード」のON・OFFが表示されますが、いちいちアプリを開く必要がなく容量と通信速度の確認ができるのでとても便利な機能です。

OCNモバイルONEのデメリット

なかなか「いい感じ」のOCNモバイルONEですが、そうは言ってもデメリットがない訳ではありません。

ピーク時の速度低下

1日のうち、朝夕の通勤通学時間帯、昼12時台のお昼休み時間帯、夜間のゴールデンタイムの時間帯など、スマホの利用が集中する事による通信速度の低下が起こる時間帯を「ピーク時間帯」と言いますが、このピーク時間帯に、通信速度がていかしてしまうのは、通信回線を大手キャリアから借りて運営しているMVNOの「宿命」と言えます。

特に、1日の中でも最も通信集中による速度低下が激しい昼12時台には、実用的な通信速度を維持できないケースも少なくありません。

OCNモバイルONEでも、やはり速度低下してしまう時間帯があるのは、格安の料金を勘案すればある程度は致し方ない部分がありますが、それも程度問題で、混雑時間帯にわざわざ動画視聴までは望まないにしても、せめてWEB閲覧でイライラが募らない程度の速度を維持して欲しいものです。

一般に、「1Mbps」の速度が、実用的な通信速度の下限目安とされており、この速度を大きく下回るようだと、実用的に利用できない場面が多くなると言われています。

こちらは、筆者が実際に計測したOCNモバイルONEの通信速度ですが、昼12時台を中心に、1Mbpsを割込む事が複数回ありましたが、実際にWEBサイトを表示させてみても、速度の遅さを感じさせ、若干イライラさせられる場面がありました。

他の時間帯のピークでは、そこまで速度低下していないので、昼12時台だけ、もう少し頑張って欲しいところです。

NTTドコモ回線しか選べない

OCNモバイルONEは、NTTドコモと同じNTTグループに属するNTTコミュニケーションズが運営しているため、NTTドコモ回線のサービスを提供しているのは当然と言えますし、auやSoftbank回線のサービスを今後展開する事もちょっと考えにくいです。

現在のMVNOの多くは、1社で複数のキャリア回線サービスを提供する「マルチ・キャリア」化が盛んです。

マルチ・キャリアは、大手キャリアから乗り換える際に、使用中のスマホ端末を「SIMロック解除」なしにそのまま利用でき、ロック解除にかかる手間や費用を避けたいユーザーに支持されていますので、その点、選択肢がドコモ回線以外にないOCNモバイルONEは若干不利と言えるかもしれません。

しかし、OCNモバイルONEの格安通信サービスは使ってみれば分かりますが、しっかりと安定し上質な通信品質で、昼12時台を除けば常に実用速度を維持できており、「ドコモは圏外」という事でなければ、選んで後悔のないサービスだと言え、実際に利用しているユーザーから見れば、決してデメリットと感じてはいないはずです。

端末を分割払いで購入できない

端末を購入する際、以前は分割払いも可能でしたが、ある時期から、分割支払いができなくなり、現在は一括支払いのみとなっており、初期費用とともに、初回一括決済となります。

1~2万円でも一括購入となるとユーザーには負担となりますが、現在主流のミドルクラスのスマホは5~7万円程度と、一括支払いするには大きい金額です。

分割支払い不可は、一時的なものなのか、今後も継続するのか不明ですが、せっかくの他社よりも各段に安い価格も一括払いではそのメリットを享受するためのハードルは高すぎるように感じます。

OCNモバイルONEでは、端末代金の支払い方法はクレジットカードのみですので、分割払いで購入するにはカードで購入後の「リボ払いへの変更制度」等を利用するしかありませんが、端末購入時に分割払いを選択できないのは大きなデメリットです。